世界の大混乱で日本「独り勝ち」時代到来の理由
習主席3選は「5割」、韓国はウォン安止まらず
国際投資アナリスト・大原浩氏が緊急寄稿
10/3(月) 06:30配信/夕刊フジ電子版
10月16日から開催される中国共産党大会では、習近平国家主席の「3選」が最大の焦点になるが、国際投資アナリストの大原浩氏は「波乱の可能性あり」とみる。大原氏は緊急寄稿で、中国だけでなく、米国や欧州、韓国などが世界的な混乱に陥るなか、日本は「独り勝ち」の時代が来るという。その理由は―。
昨年9月頃に中国恒大集団の経営危機に世界中の関心が集まってから約1年がたつ。この間の中国経済や世界の混迷ぶりはよくご存じだろう。
そうしたなか、共産党大会で習氏が3選されるかどうかが注目の的だが、「3選確実」との巷の観測とは違って、筆者はその確率はせいぜい5割だと考える。習氏の経済問題への対応が稚拙な上に、新型コロナ封じ込めの「ロックダウン(都市封鎖)」の繰り返しで経済はボロボロだ。
「建国の英雄」毛沢東でさえ、「大躍進政策」による4000万人(西側推定)の犠牲の責任をとる形で一度は失脚した。共産党内部の権力闘争はすさまじく、あっと驚くような政変が過去何度もあった。
伏魔殿なので外からうかがい知ることは容易ではない。しかし、反習派勢力の中心である上海閥(浙江財閥)は、今は息をひそめているが、習氏の「寝首をかく」準備を粛々と進めていると思われる。
上海閥と戦前から蜜月関係にあるのが、米民主党だ。同党のナンシー・ペロシ下院議長が8月2日夜に台湾を訪問したのは、反習派を援護することが重要な目的の一つだったのではないか。ジョー・バイデン米大統領が9月18日のCBSテレビのインタビューで「中国からの『前例のない攻撃』があった場合、米国は台湾を守る」と発言したのも、習派を追い込むためだと考えられる。
習氏、バイデン氏とも戦争を起こす気がなくても、「偶発的衝突」は十分ありえる。われわれは「台湾有事」の可能性を無視できないが、習氏3選の問題と台湾問題は密接につながっていると考えるべきだ。
米民主党は11月8日に中間選挙を控える。米連邦捜査局(FBI)によるドナルド・トランプ前大統領の別邸捜索など、なりふり構わない状態で、2020年の大統領選と同様の混乱も予想される。
韓国ではウォン安が止まらず、再び「通貨危機」が懸念される。スリランカではインフレによる庶民の生活苦で政情が不安定になっている。
欧州も、ロシアからのエネルギー供給が制限され、市民生活や産業基盤が破壊されつつあり、大変な混乱ぶりだ。
その中でほぼ「無風」といえるのが日本だ。世界的な危機と無縁ではないが、全体としてみれば極めて良好な環境にある。
日本の戦後の「奇跡の経済成長」は、朝鮮戦争が勃発し、東西冷戦が本格化した1950年ごろから始まり、東西冷戦終結の象徴である89年のベルリンの壁崩壊や91年のソ連邦崩壊と前後するバブル崩壊でとどめを刺された。この間、「日本の独り勝ち」と言ってもよい状態であった。
それから約30年、中韓を始めとする新興国や米国など世界各国が繁栄するなか、日本は泥沼の中であえぐことになった。
状況は再び大きく反転し始めている。日本はガラパゴスと揶揄(やゆ)されるが、その独自性こそが「勝因」となる。逆に「世界標準」といわれながら実は「米国式」に過ぎないグローバリズムは没落し、「日本独り勝ち」の時代が再びやってきてもおかしくない。
国際情勢には十分な注意を払うべきだが、世界の国々が大混乱に陥っても必要以上の心配は無用だ。これから少なくとも数十年は「日本優位の時代」なのである。
■大原浩(おおはら・ひろし) 人間経済科学研究所執行パートナーで国際投資アナリスト。仏クレディ・リヨネ銀行などで金融の現場に携わる。夕刊フジで「バフェットの次を行く投資術」(木曜掲載)を連載中。
コメント総数;188件
一、日本の独り勝ち?それはいいすぎでしょ。勝ち負けは何を基準とするのか。今後日本が清貧を是としてぜいたくしなければ、豊かでないまでも、そこそこ生きていけるとは思うが、独り勝ちではない。また、戦後からバブル崩壊に至るまでの社会背景は今とは全然違う。比較にならない。ガラパゴスといわれる日本の独自性は勝因とはならない。本当にガラパゴス化してしまえば技術的進歩を得られず、人口減少によるマーケットの縮小から経済不振に陥るはず。海外でより良い製品があれば、国産ではなく海外産の製品を買う。何をもって独り勝ちとするのか良く分からないが、少なくとも私はないと思っている。ガラパゴス化が進めば、本当に日本は世界の中堅国家になるだろう。
二、世界各国でウクライナ、コロナ、異常気象、、、色々問題はある中、日本は安定しているのは確かだな。
そもそも少子高齢化の中、日本は経済成長し続けるというのは無理、観光はコロナが終われば回復基調になるだろう、あとはエネルギー、農業分野などにもう少し力を入れ、社会情勢に左右されにくい国を作ることは重要だね。
一人勝ちかどうかはわからん、が、世界が混乱してる中で安定して暮らせていることには日本という国で生活出来ることに感謝して居る。
三、みなさん書いていますが、「そこまでうまくいくとは思えないが、諸外国と比べると日本は比較的ましな状況にいる」ということは間違いないと思います。
政治も経済も、所詮は人間の集団である国民が前向きになるか後ろ向きになるかで決まるわけだから、あまりネガティブに捉えてもうまくいくわけがないです。
暗い予測を立てることが専門家の仕事だと思われがちですが、このような少し楽観的すぎる記事も時には大事だと思います。
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日巡邏船進入台灣海峽躲颱風 拒接受中國突兀抗議
2022/10/03 19:50配信/自由時報(台湾)電子版
〔駐日特派員林翠儀/東京3日報導〕負責尖閣諸島(釣魚台列嶼)警備任務的日本海上保安廳巡邏船,上月初為了躲避軒嵐諾颱風,紛紛開到台灣海峽避風,最高時期據說高達8艘,日本共同社今天報導消息人士透露,中國透過外交管道首次對此表示「強烈關切」,不過被日方以「無法接受」反駁中方突兀的抗議。
怪颱軒嵐諾(第11號颱風)8月28日在日本南鳥島附近海域發生,在原地打轉後往西挺進,9月2日直逼台灣東部陸地前又突然轉向朝北行進,長時間滯留合併熱低壓後變成一個龐然大物。以沖繩附近海域為轄區的第11管區海上保安本部的多艘巡邏船,為了躲避軒嵐諾,在9月2日前後紛紛駛進台灣海峽避難。
日本放送協會(NHK)報導,根據民間地圖網站「MarineTraffic」顯示,9月2日當天至少確認了5艘海保巡邏船停留在台灣海峽,包括第11管區的「宇流麻」、「殘波」和「竹富」3艘,及其他管區的2艘巡邏船。日本的軍事網站甚至推測至少有8艘。
共同社報導,日本海保巡邏船過去遇到颱風時也會航行到台灣海峽避風,這次中國則是首次提出抗議。由於中國8月初才在台灣海峽發動大規模的封鎖演習,並有5枚導彈掉落在日本專屬經濟區,升高日中緊張關係。
【以下、グーグル自動翻訳アプリ使用】
日本の巡視船が台風避難のため台湾海峡に進入、中国の抗議を拒絶
【林緑儀/東京3日】尖閣諸島(釣魚台列島)の警備を担当する海上保安庁の巡視船が先月初め、台湾海峡に避難し、最高時には8隻に上ったと報じられた。
8月28日、南鳥島沖で発生した台風は、9月2日に台湾東部陸地を直撃する前に突然北へ向かい、熱と低気圧を併合して長い間立ち往生し、巨大台風となった。 沖縄周辺の海域を管轄する第11管区海上保安本部の巡視船が、スアン・シュアンノを逃れるために9月2日頃に台湾海峡に避難した。
日本放送協会(NHK)によると、民間地図サイト「MarineTraffic」上で、9月2日、第11管区の「うるま」「ざんぱ」「たけとみ」の3隻、その他の管区の巡視船2隻を含む、少なくとも5隻の海上警備船が台湾海峡に停泊していることを確認した。 日本の軍事ウェブサイトは、少なくとも8隻あると推測している。
共同通信は、日本の海保巡視船が台風に遭ったとき、台湾海峡を航海した際、中国が抗議したのは初めてだと報じた。 中国が8月初旬に台湾海峡で大規模な封鎖演習を開始し、5発のミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)に落下したため、日中の緊張が高まっていた。
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夕刊フジのジャーナルは、楽観論に過ぎるようだが、弱体日本を針小棒大に論う反日記事ばかりが目立つなか、希望を繋ぐ数少ない情報源なのでつい眼が行ってしまう。自由時報(台湾)のほうは、日台間国防意識の差を見せつける好例だろう。つまり、台湾から観れば外国船籍に過ぎない海上保安庁の巡視船(=警備艇)の動向まで詳しく伝えているのである。
更に凄いのは、〝拒接受中國突兀抗議(中国の抗議を拒絶)″との見出しである。記事では触れていないので、実際に中国側の抗議を日本側が拒絶したかは不明で、憶測によるいわゆる〝トバシ″かもしれない。一般に台湾人は親日的と言われるが、それは嘗て我国の統治時代(1895-1945年)を経て日本化が進んでいたためと言えなくもないが、むしろ中国人(中国国民党&中国共産党)の武断政治(国民党)と武力恫喝(共産党)による反中感情が裏返って日本びいきにさせてしまったのが真相ではなかろうか。註)正式な日本の台湾領有権は、サンフランシスコ講和条約が発効した1952年4月28日までである。(←これ重要) なぜなら、終戦から少なくとも1952年までは、中国国民党が日本領台湾を不法占領していたことを示す証拠となるからである。有り体に言えば、中国共産党が宣う「一つの中国原則」
① 「中国」は世界で唯一つ、中華人民共和国だけ。
② 台湾は「中国」固有の領土。
③ 国際機関における「中国」の代表権は中華人民共和国が有する。
の論拠を尽く破綻させるに十分である。「中国」が二つあることを前提とした原則だから、半世紀以上時代が下った今日、台湾を中国(中華人民共和国)領と思い込む人は居ないし、当の台湾人自身も、若年層ほど〝中国人″としての認識など失せつつあるのが実態である。
話が逸れるが、そもそも「一つの中国原則」は、中国共産党の〝政敵″である中国国民党、即ち日本から台湾を盗んだ『中華民国』を意識して捻り出された論に過ぎない。蒋介石、蒋経国父子が存命だった時代は、お互いが「中国」を名乗り合って争っていたのでそれなりに意味があったものの、李登輝総統(在任1988-2000)以降、台湾の民主化が進み、「中国(=中華人民共和国)」とは距離を置くようになって〝同床異夢″の幻想が覚めつつある。。
我国政府(岸田内閣)の中国と台湾に対する思惑はいざしらず、日台国民レベルでは有事ともなれば、日本は必ず台湾に味方する(すべき)と堅く信じているに違いない。岸田総理がこの期待を裏切るような事態になれば、政権崩壊はおろか世界中を敵に回すことになりかねない。しかし、岸田総理・林外相・茂木自民党幹事長の弱虫トリオでは、何だか危ういなあ。
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