日本代表から波及した「心温まる振る舞い」
アジア杯にあったサウジファンの美徳に地元メディア感銘
1/31(水) 17:33配信/THE ANSWER電子版
■敗退サウジアラビアのサポーターが今大会スポットライトを浴びた場面
日本代表が出場しているサッカーのアジアカップは30日(日本時間31日)、決勝トーナメント1回戦を行い、E組2位の韓国がF組1位のサウジアラビアと対戦。1-1のままPK戦となり、最後は4-2で勝利した。敗れたものの、ノックアウトステージならではのドラマチックな試合で盛り上げたのはサウジアラビア。大会中にひそかにスポットライトを浴びたサポーターの行動を紹介する。
それは、21日に行われたグループステージ第2戦、キルギスに2-0で勝利した試合後。地元のカタールメディア「アイ・ラブ・カタール」公式X(旧ツイッター)が紹介したのは、客席の様子だった。サウジアラビアのサポーターたちが緑の袋を持ち、座席周辺に落ちているカップなどのゴミを回収している。その数は10人以上おり、声を掛け合って協力しているようだ。
投稿では「21日に行われたサウジアラビア―キルギス戦後に、アフメド・ビン=アリー・スタジアムの清掃を手伝うサウジのファンたちの心温まる振る舞いだ」と称賛メッセージとともに紹介。客席のゴミ拾いといえば、日本代表サポーターが有名だが、こうして他国にも波及している。16強で去ったサウジアラビアだが、サポーターたちの行動は地元メディアの記憶に刻まれた。
コメント総数;1件
一、
これは凄い。サウジアラビアがアルゼンチンに勝った時より驚いた!
******************************
これぞ正しく人種・民族に関係なく人心を惹き寄せる日本伝統文化の底力なのである。この場合、文化などと大袈裟に言っても「清掃」という単なる生活の一部分に過ぎないが、なにゆゑ、生活習慣の異なる外国人までもが心を動かされて見倣おうとするのか? 彼らの眼には、私利私欲(利己)からでなく世のため他人のため(利他)に奉仕しているように映り、その姿が神々しく見えるからに相違あるまい。
【利己主義】-egoism-
自分の利益だけを追求し、世間や他人のことを考慮しない考え方。
【利他主義】-altruism-
世のため他人のためとなるように図る考え方。自分より他人の幸福を願う考え方。
日本文化の特異性は、当世流行りの西洋個人主義とは異なり、多分に集団主義的な精神構造によるところが大きい。〝人間は一人では生きられない″という諦観を源流として、集団(共同)生活のノウハウが培われたのだと推量している。
【個人主義】-individualism-
国家・社会の権威に対して個人の意義と価値を重視し、その権利と自由を尊重することを主張する立場や理論。
【全体主義】-totalitarianism-
個人の権利や利益、社会集団の自律性や自由な活動を認めず、すべてを国家統制下に置こうとする主義。独裁や専制政治などと同義に用いられる。
【集団主義】-別名〝経営家族主義″-
日本的経営の特質の一つとして欧米の個人主義に対比して用いられる言葉。
個人と集団の関係において,個人は集団と心理的な一体感をもつとともに集団の目標や利害を自分よりも優先させる集団中心の考え方。
誤解のないよう断わっておくが、個人主義の対義語は全体主義である。集団主義は伝統的な日本型組織のみに適用される特殊語なので、イデオロギーとしての全体主義とは似て非なることに留意してほしい。
ところで、我ら日本人は、子供時分の学校に始まり、社会人になってからも職業を通じた会社・団体等の集団生活の中で、否応なく利他的精神を学んできているのである。自分の体験談で恐縮ながら〝清掃文化″に関して言うと、義務教育課程(小中学校)下で放課後の清掃は当番制だった。教室だけでなく校庭やトイレなどの共用部分も含まれていた。社会人になってからも、職場の清掃は女子事務員や下っ端スタッフである自分の役目であった。積雪などに際して、営業所周辺の除雪を怠るとケガ人が出たりして大事に到るから真剣だった。
今でも義務教育課程で児童生徒による清掃が行われているのかどうか知らないが、少なくとも職場の清掃は専門業者に外部委託されて廃止になった。西洋流合理主義を妄信するあまり、旧き佳き文化が廃れ行くのは勿体ない。しかし、知識人と称するお偉いさんはともかく、一般庶民はこうした伝統文化を無意識のうちに受け継いでいるのだ。
大分市は生まれ故郷ではないものの、小・中学生時代に松栄山護国神社山麓に住んでいたこともあり、訪問する度に参詣している。村山富市元総理の地元とあって左翼の巣窟みたいに思われがちだが、自分がそうであったように、神社周辺は子供たちの遊び場になっている。参道ですれ違えば、見知らぬ当方にも帽子を脱いで挨拶するし、手水場を利用するときも誰も見てないのに「使わせてもらいます」と断わっている。一つ一つの立居振舞が自分の子供時分と生き写しなので、驚くと同時に昔も今も変わらないことを実感する。変わったのは世間ではなく、神社仏閣を通る際にお辞儀さえしなくなった自分自身のほうだったのだ。
心配ご無用! 日本の旧き佳き文化は次世代にもしっかり受け継がれている。
++++++++++++++++++++++++++++++
《追伸》
「凄い」日本文化が波及…韓国ファンがアジア杯でゴミ拾い
地元注目「試合後にスタンド清掃」
2/3(土) 12:01配信/FOOTBALL ZONE 電子版
■アジアカップ準々決勝で韓国が豪州に2-1勝利、試合後の光景にカタールメディア反応
現地時間2月2日のアジアカップ準々決勝で韓国とオーストラリアが対戦し、延長戦の末に韓国が2-1の勝利を収めた。試合後、韓国ファンがスタジアムでゴミ拾いする様子に地元カタールメディアが注目している。
試合は前半42分、FWクレイグ・グッドウィンの強烈ボレーでオーストラリアが先制。終盤まで反撃を続けた韓国は、後半アディショナルタイムにFWソン・フンミンがペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得する。これをMFファン・ヒチャンが蹴り込んで1-1に追い付き、そのまま延長戦へもつれ込んだ。延長前半14分には韓国が左45度付近でフリーキックを得ると、ソン・フンミンが見事な一撃を叩き込んで勝ち越し、そのまま韓国が2-1の逆転勝利を収めた。
激闘後、スタジアムではゴミ拾いする韓国ファンの様子が見られた。地元カタールのテレビ局「Al Kass TV」では「オーストラリアとの試合終了後に、アル・ジャヌーブ・スタジアムのスタンドを清掃する韓国ファン」と記し、その様子を捉えた映像も公開している。
試合後のゴミ拾いや清掃といえば、ワールドカップなどの主要大会で日本人サポーターが度々脚光を浴びてきた。日本サポーターがスタジアムで見せる行いはお手本として世界中で報じられ、「日本文化を尊敬する」「日本人は凄い」と称賛されるなか、他国のファンに波及する様子も見られた。
今回のアジアカップでは韓国ファンも同じようにゴミ拾いと清掃を行っており、試合後のゴミ拾いは着実に広がりを見せているようだ。
コメント