最近のニュースを観ると、やたらと数字が出て来る。数字とは便利なもので、自論補強のため、良し悪しは別にしてどうにでも操作出来る。世論調査など最たる例だ。昔は「与論(よろん)」の漢字が遣われたが、最近では「世論(せろん/よろん)」に置き換わった感があるが、厳密には意味が異なる。
・世論(せろん)
ある社会の問題について世間の人々の持っている意見。
・与論(よろん)
世間一般の人の考え。ある社会的問題について、多数の人々の議論による意見。
[補説] 当用漢字制定以前は「よろん」は「輿論」と書いた。「世論」は「せろん・せいろん」と読んだ。「輿論」は人々の議論または議論に基づいた意見、「世論(せろん)」は世間一般の感情または国民の感情から出た意見という意味合いの違いがある。~デジタル大辞泉~
所謂「世論誘導」など、発信側にその意図さえあれば、数字を使って簡単に操作できるという話である。例えば経済ニュースで話題になるGDP、GNIについて。
☆ 名目GDP(国内総生産)世界ランキング
註;()内=総額÷総人口=国民一人当たりのの順位
第1位・・・アメリカ合衆国(第9位)G7 第二次大戦戦勝国
第2位・・・中国(第70位) 1949年まで中国国民党政権(第二次大戦戦勝国)
第3位・・・日本(第26位)G7 第二次大戦敗戦国
第4位・・・ドイツ(第18位)G7 第二次大戦敗戦国
第5位・・・イギリス(第22位)G7 第二次大戦戦勝国
第6位・・・フランス(第21位)G7 第二次大戦敗戦国(臨時政府が戦勝国扱い)
第7位・・・インド(第142位) 1947年英国より独立(=宗主国が戦勝国)
第8位・・・イタリア(第27位)G7 第二次大戦敗戦国
第9位・・・ブラジル(第75位)
第10位・・・韓国(第28位) 1945年まで日本領(=宗主国が敗戦国)
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第11位・・・カナダ(第20位)G7
第21位・・・台湾(第37位) 1945年まで日本領(=宗主国が敗戦国)
第36位・・・香港(第17位) 1997年まで英国領(=宗主国が戦勝国)
☆ 国民総所得(GNI)世界ランキング
註;()内=総額÷総人口=国民一人当たりの順位
第1位・・・アメリカ合衆国(第11位)
第2位・・・中国(第86位)
第3位・・・日本(第33位)
第4位・・・ドイツ(第22位)
第5位・・・イギリス(第28位)
第6位・・・フランス(第29位)
第7位・・・インド(第161位)
第8位・・・イタリア(第36位)
第9位・・・ブラジル(第93位)
第10位・・・カナダ(第24位)
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第11位・・・韓国(第37位)
第12位・・・ロシア(第81位)
GDPは各国の総生産(国民一人当たりの生産力)、GNIは各国の総所得(国民一人当たりの所得高)の順位を示している。GDPもGNIも人口が多い国ほど上位に来るが、国民一人当たりにすれば人口が少ないほど上位になる。当たり前の話dで、文在寅韓国大統領が北朝鮮に擦り寄るのも、統一が果たせれば見せかけの数字が上がるからだ。もちろん、それだけの理由ではあるまいし、平均値は北が足を引っ張って大幅後退するのに。経済的には、国力の一要素としてGDPが重視される傾向にあるが、我ら庶民にとってはGNIのほうが遥かに関心が強い。それも国民一人当たりの。ただし、あくまで平均値だから、貧富の格差度合は無視される。
中国が総所得で第2位なのに対し、平均では第86位。直下の我国は平均すると第33位。これをどう読むか。我国の総中流意識に対し、彼国は極一握りの金持ち(殆どが中国共産党幹部とその取り巻き)と圧倒的大多数の貧困層という共産主義国家に有るまじき現状にある。どちらが幸せか、言うまでもあるまい。それを中国が我国を上回ってるという意味でGDP、GNIの総額数字しか出さず、我国が凌駕する「国民一人当たり」の数字を無視する「詐術」を使う。更に、広大な市場い見せかけるため世界一の総人口を持ち出す。圧倒的多数の貧困層に購買力などあるものか。こううして恰も魅力的な中国へ靡かせようと世論誘導するマスコミ(活字・映像既存メディア)は狂ってるとしか思えない。
あまり知られていないが、中華人民共和国が成立した頃(1949年)、中国国民党軍はもとより、所謂〝ブルジョア″や芸能関係者らが、迫害を恐れて米国、香港、台湾、東南アジアなどへ亡命同然に移住している。飲食業などを中心に一部は我国にも移住(在留)。
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