かつて懐かしき顔(2014年5月28日付)で、高梨木聖(たかなしこみな)さんを記事にした。昔の映画やTVドラマを視ていると、こうした思いもよらぬ“懐かしき顔”に巡り会える。それも、当時の姿のまま。ただし、スクリーンやブラウン管(古いなぁ)をとおしてこちらが知ってるだけで、先様はまったくご存じない一方的かつ手前勝手な知友人(?)に過ぎない。
ところが、長く生き続けていると、逆の意味で思いがけないことがあるものなんですよ。テレビを通じて毎日顔を合わせていたのに、それが高校時代の同級生だったとは。つい先日、邦人作曲家 山田耕筰(5月30日付)で母校校歌を採り上げた際、『著名な出身者』の一人に彼の名前があって、それではじめてわかったというわけ。進学先ぐらいは知っていたが、卒業後一度も会ってなかったしテレビで見かけるようになったのも出世した後年のことだから、まったく気づかなかった。
映画やTVドラマ、流行歌方面に限ると、主役級よりも一時期しか活躍しなかった脇役俳優や一発屋のほうが懐かしい。なぜなら、その時代独特の空気とともに、おのれの記憶に封印されているからだ。
例えば、田島和子さん。ウィキペディアに“元女優”とあるとおり、凡そ半世紀(50年)近くもお目にかかる機会がなかった(もちろん、映画やテレビで)。それが、録画しておいた『花のお江戸のすごい奴』(昭和44年;若林豪主演)でお見かけしたのですよ。いやぁ、懐かしかった。母親役を演じてましたけどね。自分の記憶にあるのは、昭和30年代末期のモノクロ映像時代。当時、いわゆる「TVタレント」と称する範疇はなく、TVドラマは映画・歌舞伎・劇団・演芸各界からの寄せ集めだった。因みに、先述ドラマはフジテレビと東映・新国劇の共同制作。ゆゑに、辰巳柳太郎、島田正吾、大山克巳らも出ている。田島さんは俳優座出身で実像は知らないが、やや神経質そうで一見弱々しい古風な女がよく似合うタイプ。
同型タイプに同じ俳優座出身の赤座美代子さんがいる。こちらはまだ現役だから、最近のドラマでもお目にかかれるが、こうした伝統的な日本女性タイプ(飽くまで役柄上だが)が、絶滅危惧種になってしまいましたですね。
ところで、こんな記事(↓)を発見。
マツコ・デラックスが語る「モー娘。」と「AKB」の大きな違いとは
なるほどねぇ。両者ともグループ名ぐらいは知ってるが、自分からは最も遠い存在でしかないなぁ。どれどれ、代表曲を聴いて(視て)みよう。
ヘビーローテーション(平成22年)
by AKB48
曲名を“ベビーローション”と誤読してしまった。お恥ずかしい。
LOVEマシーン(平成11年)
by モーニング娘。
どうでもいいけど、なにゆゑグループ名に読点(。)が付いているのだろう。
視聴してみたところ、どっちもどっちってとこですな。「モー娘。」の英語風に訛った気色悪い歌唱のどこが【歌謡曲のド真ん中】などと言えるのか。見当違いも甚だしい。結局、両グループとも、「アメリカ様」に媚び諂ったかのような風潮が気に食わない。どこに日本の伝統的文化が含まれているというのか。加えて「AKB」の場合、女にもてない同世代のオタク連がファン層みたい。これじゃ、同性や大人たちから敬遠されるのも道理。仮におのれが同世代であったとしても、夢中になれそうなメンバーはどちらにもおりません。ボクちゃん“旧いタイプ”の人間だから。
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