さすがに元日だけは休んだが、いそいそとこうしてブログを更新するさまは、重度のネット依存症に冒されているのかもしれない。まぁ、それだけヒマなのですよ。リタイアした今となっては、毎日が休日同然ですからね。正月休暇の有難味など、感じる道理がない。
さて、昨年暮れから続く《懐かしの台湾ポップス》シリーズも、いよいよ最終回です。私的には1990年代に入り、'93年(平成5年;民国暦82年)と'94年(平成6年:民国暦83年)の二度、再訪台している。シンガポール、マレーシア旅行で買った台湾ポップスのCDを聴くに連れ、急に台湾が恋しくなったのだ。
しかし、もはやひと昔前(1980年代)の『中華民国』ではなかった。新生『台湾』と言ってよいほどビル群が林立し、経済は活況を呈して大きく様変わりしていた。台湾ポップス界もまったく同様で、外国曲の模倣(カバー盤)から脱し、独自の“サウンド”を確立してゆく。
花・心(1993年)
by 周華健(ちゅう・ふぁちぇん)
いきなり前述とは矛盾するが、原曲は嘉納昌吉の『花』(1980年)である。ただ個人的には、周華健盤CDのほうを先に聴いてしまったので、嘉納盤がオリジナルという気がしない。知ってしまえば、確かに沖縄風のメロディではある。なかなかの佳曲と思う反面、後に国会議員になった嘉納の政治臭を嗅ぐせいか、どうも原曲が好きになれない。
*ご参考* 『花・心』の原曲
花(1980年)
by 喜納昌吉&チャンプルーズ
出嫁(1992年)
by 張清芳(ちゃん・ちんふぁん)
所有するのはCDだから、映像は当然入ってない。でも、YouTube動画のMV映像は、喜劇仕立てで意外に面白くてよろしい。曲名を仏門に入る意味の『出家』とうっかり誤読してしまいそうになるが、何のことはない。映像にもあるとおり、日本語で言うところの【嫁入り】に当たる。どうでもいいけど、彼国と我が国では、「出・入」の漢字遣い分けがまったく正反対ですねぇ。
分手(1992年)
by 李碧華(りぃ・ぴぃふぁ)
このYouTube動画、画質は鮮明なれど音質が酷い。歌う李碧華さん、1980年歌手デビューは蔡幸娟さんと同期。デビュー後は長らく校園民歌系歌曲で生らした人だが、これは31歳時の新境地を拓いた一曲である。曲名は【別れ】の意。
無悔無憾(1992年)
by 王傑(わん・ちぇ)
台湾土産に買った、最終の音楽帯(カセットテープ)アルバム『我』に入っていた一曲。曲名は文字通り【悔いなし心残りなし】の意。香港の武侠小説家金庸原作TVドラマ『書剣恩仇録』(1992)の主題歌。
*ご参考*
台湾TVドラマ『書剣恩仇録』第一回(1992年)
クレジットや字幕が簡体字だが、もとを正せば台湾中國電視台が制作放送したドラマである。したがって、簡体字圏への輸出向けDVD映像か、或いは簡体字圏で放送された際の録画映像なのかもしれない。
雨傘的故事(1991年)
by 陳艾湄(ちぇん・あぃめぃ)
シンガポール旅行時に買ったコンピレーションCDに入っていた。陳艾湄さんは、体育大出の体育会系女子である。そんな歌手が絶叫調で歌うのだから、おのれが思い浮かべる降雨時情景とは著しく懸け離れたモノがある。だからといって、決して嫌いではないのが何とも不思議。
以上、完。
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