《懐かしの台湾ポップス》第7回目、1985年(昭和60年;民国暦74年)の想い出曲をご紹介します。
私的には、前年(1984年)年末から当年(1985年)年始の正月休暇を利用し、初めて中国大陸(北京・南京・蘇州・上海)を旅行した。そのためか、この年(1985年)年末から翌年年始に掛けて会社の労組仲間と二人で行った台湾旅行を最後に、関心が次第に大陸へと移っていった。したがって、1980年代後半から1992年までの間、渡台には暫時の空白期間がある。
私的な話題には興味ないだろうから、さっそく本題へ入ろう。まずは、誰が何と言おうと、この曲から。
明天會更好
by 群星(さまざまなアーティスト)
2012年8月4日付記事でもこの曲を採り上げているので、よろしかったらご笑覧下さい。どのような意図を以て作られたかは知らないが、主な台湾の当世スター歌手が総出演。爾後、中国(支那)文化圏を繋ぐ民族意識昂揚歌的位置づけで珍重されている。ゆゑに政治面でも利用され、北京五輪(2008年)の際には、主に大陸側でリバイバルヒットしている。そうした政治的思惑は別にして、老若男女を問わず、誰もが歌えるグローバルスタンダード(普遍的)な佳曲ではある。
翩翩飛起
by 王芷蕾(わん・ちぃれい)
この年の年末から翌年年始の旅行で買った海賊版(?)音楽帯(カセットテープ)に入っていた。音が悪いので後年、この曲のCDを買い足している。曲名は【軽快に舞い上がる】といった意味らしい。曲名とは裏腹な物悲しい曲調だが、好きですねぇ、この曲。当時結構ヒットしていて、至るところで耳にした。個人的には、肌寒い真冬の花蓮港が何故か想い浮かんでしまう。
分手的話
by 楊林(やん・りん)
これも例の海賊版音楽帯に入っていた。曲名は【別れの言葉】という意味だとか。『分手』の語は、とかく華字圏の曲名に頻出する。日本語の『拍手』とか『握手』とかを連想して、ついポジティブな意味を想像していたが、真逆であった。MV映像は初めて視るが、何処ぞのイモ姐ちゃんといった雰囲気で、イメージが壊れるなぁ。
没有涙水
by 楊林(やん・りん)
連続して楊林さんで恐縮だが、これも同じ音楽帯に入っていた。まったくヒットしなかったとみえて、ネットで捜すのが難儀であった。しかし、個人的な好みを言わせて貰えるなら、断然こちらのほうが好き。曲名を訳すなら、文字通り【涙も出ない】かな。
上緊發條
by 藍心湄(らん・しんめい)
大した曲とは思えないが、不思議と耳に残るしおのれの波長によくマッチする。YouTube動画は、所有する音楽帯と同じ音源なので、オリジナル映像とみて間違いあるまい。これも初見である。遙か30年前とはいえ、如何にも舞台衣裳がダサいですなぁ。それと色彩感覚に疑問符(=?)が付く。まるでピエロかチンドン屋みたい。集団から浮き出ることを極度に嫌う日本人と、自己主張が激しく目立ちたがり屋の諸外国人との国民性の違いが、こうしたところにも窺い知れて興味深い。
七點鐘
by 齊豫(ちぃ・ゆぅ)
これも音楽帯にあった曲。曲名は、午前だか午後だか知らないがズバリ【七時】のことである。小雨降る翌1986年正月の高雄市某喫茶店でかかっていたので、よく憶えている。
*ご参考*
そのときのホームビデオ映像
台湾高雄市=1986年1月=
以上、おしまひ。
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