前稿の続きです。今回は台湾を代表する男女大スター歌手、鳳飛飛と費玉清のカセットテープをご紹介する。おそらく両方とも、1984年の勤務先夏休みを利用した渡台時に購入せしめたものと思われる。
・鳳飛飛(ふぉん・ふぇいふぇい)『仲夏専輯』
(1984年7月発売)
A1.夏的季節
A2.涼呀涼
A3.潮汐
A4.別再憧憬
A5.我的婚禮
A6.天空依然蔚藍
B1.夏艶
B2.雖然不是初戀
B3.思念之心
B4.尋
B5.星月
B6.夏艶(演奏音楽)
・費玉清(ふぇい・ゆいちん)『夢駝鈴』
(1984年3月発売)
A1.夢駝鈴
A2.挑夫
A3.郷愁
A4.伸出告別的手
A5.眼底的話
B1.一場遊戯
B2.狼煙
B3.誰的倩影
B4.冷太陽
B5.山歌姻緣
まずは、双方のアルバムタイトル曲を聴いて(視て)みよう。
A1.夏的季節
by 鳳飛飛
自分が所有するのは音楽帯(カセットテープ)だから、もちろん映像は入ってない。このYouTube映像が当時のライブ公演の模様を彷彿とさせてくれる。ソースはビデオテープのようで、例え後年の映像としても時期的にはさほど離れてないと思う。
A1..夢駝鈴
by 費玉清
1970年代後期に始まった「愛国歌曲」全盛の風潮も、この曲辺りを境として急速に下火になっていった。政治的には初の本省人総統となった李登輝の登場(1988年)が新旧台湾を象徴する分水嶺であるように、台湾歌謡界も1990年代に入ると、かつてなかった新サウンドの時代へと変貌を遂げてゆく。
上記アルバムタイトル曲は、ともに悪くないしそれなりにヒットしたのだろうが、個人的な好みで言えば次の曲が最も気に入っている。
B4.尋
by 鳳飛飛
歌詞字幕が簡体字になっているので、中国大陸或いはシンガポール辺りで発売されたMVなのだろうか。ただし、音源は所有する音楽帯と同じもの。映像を注意深く観ると、いわゆる「口パク」と思われる。オリジナル映像と考えてまず間違いなかろう。
で、何故この曲かというと、流れるようなメロディと適度なテンポやリズムが、なぜかおのれの波長にピッタリ合うのですよね。
A5.眼底的話
by 費玉清
こうして両曲を並べて聴いてみると、メロディ、テンポ、リズムともたいそう似ておりますですなぁ。まぁ、これが私奴の好みというわけであります、ハイ。どうでもいいけど、曲名を直訳すると【目の前の言葉】になって何やら意味不明。ここは思い切った意訳をしたほうがいいのかも。【内心の言葉】、つまり《口で発せられる言葉でなく、「眼と眼を通じた会話」のこと》ですかね。
以上、おしまひ。
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