またまたタイ国チェンマイへやって来ました。今回の出国は、福岡空港からTG649便(機体記号HS-TQC)にて。機体記号が示すとおり、タイ国際航空が保有するB787-8型三機中の最新機材。10月末に商業飛行を開始したばかりで、まだ生後一ヶ月そこそこの新生児(?)である。
それとは関係ないけど、同じコースでチェンマイに入った昨年11月と比べたら、客層が逆転していた。つまり、日本人7割にタイ人ら外国人が3割程度だった昨年とは逆に、タイ人7割に日本人3割に様変わり。満席だった我がロイヤルシルク(ビジネス)クラス24席も、日本人と思しき人は自分を含めて4人ほど。残りはタイ人らが大量占拠。
昨年7月だったか、ビザなし日本渡航が可能となったことから、富裕なタイ人が大挙して訪日しているらしい。彼らが選ぶ人気スポットは、雪の北海道を筆頭に、東京ディズニーランド、東京お台場、関西ユニバーサルスタジオジャパン、古都京都・奈良等が定番と思いきや、九州・福岡とは意外な“大穴”だ。尤も、10月19日付記事のละอองฟอง(ら・おん・ふぉん)アルバム『長崎浪漫』もロケ地が長崎だったし、ようわからん。
さて、バンコク~チェンマイ間のタイ国内線はTG116便にて移動。機材がB777-300型(機体記号;HS-TKC)で、日本路線(札幌、名古屋、羽田、成田等)にも度々飛来するお馴染みの飛行機。今年6月の帰国便TG660がこれだったので、なんだか懐かしい。
機齢15歳はTG保有機のなかでも古株に属するほうで、同じB777-300型でも末尾に“ER”が付いた奴やB787-8のような最新機材と違って、座席もフルフラット(ビジネスクラスの場合)にはならない。ただ今回、最新鋭機B787-8に乗ってみた感想として、胴体が一周りデカい分、B777のほうがそれこそ「大船(おおぶね)」に乗ったかのような安心感がある。一方のB787はフルフラットになるといっても、密室に押し込められたような閉塞感を否めない。自分は小身だから問題なかったが、欧米人みたいに長躯な人は、足が伸ばせず眠れないと思う。
24席すべて埋まったTG649便と違い、こちらTG116便34席はガラガラ。数えたら自分を含めて7人だけ。僅か一時間足らずの移動に殊更散財する人も居るまい。すべて国際線からの乗継客であった。タイでは、国内線といえども機内食が供される(搭乗クラスを問わず)。メニューは野菜挽肉の春巻き風玉子巻。味はまずまずなれど、ディナーとしては量的に些か貧弱。まぁ、短距離路線ゆゑ、配膳・下膳に要する時間を考慮すると、これも致し方あるまい。
チェンマイ空港に着いたはよいが、出迎え人(旧知の日本語ガイド)が来ていない。電話してみたが繋がらず、仕方がないので逗留先までタクシーを使うことに。昨年まで120฿だったのに、とうとう150฿に値上がりしていた。円安と相俟ってダブルパンチを喰らうが如し。
明日から折に触れて『チェンマイ便り』をお届けします。
【 追 伸 】
うっかり書き落としたが、TG649便の機内食が実に美味かった。特別食《〈和食〉牛肉すき焼き》を事前予約しておいた。これが松花堂弁当風になっており、上記主菜のほか、副菜の三つ葉の和え物、海老天、筑前煮、焼鮭、お新香+ご飯と味噌汁、口直しの茶そば、どれをとっても一流料亭で食するかの如しであった。福岡発便なのでおそらく在福岡の機内食メーカーが受託しているのであろうが、和食文化の精髄を観る思いがして、妙に愉快かつ誇らしげな気分になった。
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