7月30日付記事再び『梅花』のことでチラッと触れた“中華民国”の愛国歌曲について少し書いてみよう。なぜ“台湾”でなく中華民国としたかというと、蒋介石・経国父子ら中国国民党治世下に作歌されたもので、“台湾”が主語の歌ではないからである。
曲目リストを下記するが、「前程萬里」「長城謡」といった大陸発祥の戦前曲が含まれており、曲名にも“台湾・台湾人”でなく“中国(中華)・中国人”が用いられている点に注意して欲しい。台湾らしさなどどこにもなく、飽くまで中国(支那)風味の出来具合である。
* トラックリスト
A面
01 黄河願(張陶陶)
02 中華民國頌(費玉清)
03 龍的傳人(李建復)
04 梅花(合唱)
05 變色的長城(費玉清)
06 國家(張帝)
07 誰都不能欺悔它(高凌風)
08 中國一定強
09 出塞曲(蔡琴)
10 我愛中華
B面
01 我是中國人(鳳飛飛)
02 送你一把泥土(費玉清)
03 長城謠
04 前程萬里
05 四海都有中國人(蕭孋珠)
06 國恩家慶(費玉清)
07 煉獄兒女(陳芬蘭)
08 海棠血涙(江音)
09 風雨生信心(蕭孋珠)
10 蒋公(蒋介石)紀念歌
11 國父(孫文)紀念歌
必ずしも愛国歌曲イコール軍歌ではない。軍歌とは厳密には軍隊内の歌を指す。例えば『海ゆかば(東儀季芳)』や『加藤隼戦闘隊の歌』は軍歌だが、民間で歌われる『愛国の花』や『出征兵士を送る歌』は戦時歌謡であって軍歌とは言わない。機会があれば、軍歌についても書いてみよう。
さて、またもマイチャンネル動画から。まずこれを聴いてください。
☆ 鳳飛飛 我是中國人(1982年)
以下、個人的な選り好みですが、幾つか聴いてみませう。
余事ながら、『四海都有中國人』を歌う蕭孋珠さんのことは、全く知りませんでした。
生年月日が不明なれど記事から察するに、鄧麗君、甄妮、鳳飛飛、尤雅らと同じ世代のようですね。また、日本語で歌った曲もあるので、北京語の元歌『眞情』と聴き比べてみてください。
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