《 第36話 》 「五郎八捕る」
【 あらすじ 】 月光仮面に変装した五郎八が囮となって柳木博士の救出に成功するが、五郎八はどくろ一味に捕まってしまう。柳木博士を送り届けた月光仮面は、再びアジトへ向かう。アジトでは、タイガーが五郎八の月光仮面衣裳を使って柳木親子誘拐計画を立てていた。
月光仮面に変装した五郎八とどくろ仮面一味のドタバタ劇が中心の回ですので、省略させていただきます。
《 第37話 》 「電話の魔術」
【 あらすじ 】 タイガーは月光仮面を装って柳木邸に電話をかけ、警備にあたっていた松田警部を祝事務所へと向かわせる。松田たちがいなくなり、手薄になった柳木邸にどくろ仮面から襲撃を予告する電話が。覚悟を決める柳木親子だったが、月光仮面が現われる。
柳木博士邸。どくろ仮面からの脅迫電話の後、
あや子 「まもなくどくろ仮面がこっちへ来るんですって、お父様。」
博士 「此処へ?」
あや子 「ええ。どうしましょう? 残っているのは安井(警官)さんと私たちだけよ。」
博士 「恐ろしい奴らだ。赤星博士を私の目の前で殺した。」
あや子 「えっ、赤星の小父様を?」
博士 「ん、んむ。お前には黙っていたが、赤星さんは地を潜る円盤の機密を守り通したために殺された。」
あや子 「まあ。」
博士 「赤星博士は、科学者として、日本人として、立派な最期を遂げたんだ。お父さんも、神に恥じぬ行動をとらねばならん。」
あや子 「お父様。」
博士 「お前も科学者の娘として、覚悟しておくれ。」
あや子 「はい。わかっています。」
これが「義理」に対する「人情」です。どくろ仮面は、柳木博士への見せしめとして赤星を殺す「演技」をしたわけですが、赤星の立派な最期にうたれた博士をして、悪と戦う決意を固める皮肉な結果となりました。
大げさに言えば、この場面に感動して涙がでないようでは本当の日本人ではない。欲望に凝り固まった人間には、最も理解し難い部分でありましょう。何しろ、秘密を守り通すことのほうが、己の命より大切とする価値観ですからね。それこそ「始末に負えない」のです。
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