行ってまいりました「花の甲子園」!!
生まれてはじめての体験でした。第二試合の「広陵(広島)対成田(千葉)」を観戦。いやあ、すばらしかったです。高校野球って本当にいいですね。
出身高校が千葉なので、自然に三塁側へ足が向きます。三塁特別自由席券(金千二百円也)にて観客席へ。両アルプス席は、こぼれ落ちんばかりに超満員なれど、一般席は六分程度の入りだったでしょうか。スコアボード中央に大日章旗が高々とはためいている・・・。これほど巨大な「日の丸」を目にしたことは、かつてありません。感激!!
一番上の席に陣取り、それこそ「高みの見物」を決め込みました。ところが、屋根下の横殴り寒風で寒いこと寒いこと。あわてて日なたへお引越し。今度は春の陽光を受けてポカポカ暖か。お天道様の有り難さが身に沁みました。
二回表裏にそれぞれの校歌が流れるんですね。広陵は雄雄しく決然としていて、成田は対照的に静かで優しい感じがしました。不思議ですねえ。それが校風なのでしょうか。攻めの広陵対守りの成田といった試合運びです。
赤色(広陵)、紫色(成田)に場内が真っ二つに分かれて、熱い応援合戦が繰り広げられる。選手、観客とも球に集中し、一生懸命の好プレーに全員が拍手喝采。ヒットが出れば大歓声。三振すると大嘆声。ピンチになると自軍投手の名前の連呼。この絶叫が見事に統率が取れていて、大声援でもはっきり名前が聞き取れる。恐るべし!!敵味方に分かれていても、みんなが我を忘れて試合に集中しています。球場内の一体感がひしひしと伝わってきます。太鼓も破れよとばかりに激しく打ち鳴らす応援団の鐘や太鼓。身体が震えるほど興奮しました。
残念ながら、延長戦に入ったところで、帰京の都合で引き上げざるを得ませんでした。しかし、プレー中の選手には失礼ですが、勝負の行方はどうでも良かったのです。敵味方に分かれていても、「野球」という共通目的さえあれば、一体になれることがわかったのが収穫でした。
今までテレビ中継では観てきましたが、ブラウン管のフィルターを通すと、この熱気が伝わってこないのです。「現場」に立ってはじめて、アナウンサーや解説者の第三者的な実況が、逆に熱気を薄めていることに気がつきました。同時に、なぜ高校球児が苦しい練習に耐えて「甲子園」を目指すのか、謎が解けました。
高校時代、野球部同級生が持つ硬球を借りて、どれくらい弾むかと思い、地面に叩きつけたことがあります。無論、血相を変えて厳しく叱られました。彼にとって、ボールは命より大切なものだったのです。練習場で黙々と球を磨く彼の姿を何度も見かけています。
「甲子園」には縁遠い母校でしたが、三年の夏、甲子園準優勝した木樽投手擁する銚子商相手の地方大会で、彼は主将で捕手として出場し、見事にヒットを放っています。全国大会準優勝投手から奪ったヒットですから、彼だけの一生の思い出かもしれません。
2007年3月26日(月)の記事
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