台湾総統と米下院議長が会談 79年以来初めて 中国の反発必至
4/6(木) 4:08配信/ロイター通信(英国)日本語電子版
[シミバレー(米カリフォルニア州) 5日 ロイター] - マッカーシー米下院議長(共和党)は5日、台湾の蔡英文総統と米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊のロナルド・レーガン大統領図書館で会談を行った。
台湾総統が米国で下院議長と会談するのは1979年の断交後初めてとなる。中国側は会談を行えば報復すると表明していた。
蔡氏は民主主義が脅かされた際に台湾に寄り添ってくれた米議会に謝意を示した上で、マッカーシー氏および他の共和・民主両党議員に「平和を守るためには強くなければならない」との信念を伝えたほか、会談後には「われわれは一緒にいるときにより強くなれる」と述べた。
マッカーシー氏は、他の両党議員も同席した会合の冒頭で、蔡氏を「アメリカの偉大な友人」と呼び、「米台が経済的自由や民主主義、平和および安定の促進に向け協力する方法を模索できると楽観的にみている」と付け加えた。
さらに「米台の人々の友好は自由世界にとって極めて重要な問題だ」とし、「われわれは義務を果たし、全ての米国民が団結している共通の価値観へのコミットメントを改めて表明する」とした。
ブリンケン米国務長官はブリュッセルでの記者会見で、蔡氏の訪米は目新しいものではなく、「プライベートかつ非公式」なものとの認識を表明。中国に対し、今回の蔡氏の訪米を「口実にし、緊張を高め、現状を変えることをさらに推し進めるような行動を取るべきではない」と述べた。
中国は、台湾は自国領土の一部であり必要な場合は武力で支配下に置くと宣言しており、この会談に強い反発を示すことは必至とみられる。
ただアナリストの中には、中国の反応は昨年のペロシ米下院議長(当時)の訪台時より穏当なものになると予想する向きもある。
カリフォルニアでの会談は、マッカーシー氏がかねてから希望していた訪台に比べ、中国の神経を逆なでする可能性は小さいとみられているためだ。
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・渡辺亮司(住友商事ワシントン事務所調査部長)
米中間の緊張の高まりはリスクが伴う。危機の際の米軍・中国人民解放軍(PLA)間のホットラインは設置されてはいるものの、PLA側が応対しないため、実質、機能していないことを米政府は懸念。軍と軍の間で信頼できる連絡手段がないことは、判断ミスなども招きかねない。冷戦時代、米国・ソ連間ではそのようなホットラインが機能していた。
3月30日、ホワイトハウスのインド太平洋調整官のカート・キャンベル氏はワシントン市内の一般公開セミナーで「米中関係の土台そして(衝突回避のための)ガードレールを設ける努力は報われていない」と語った。米ソ冷戦時代と同様にホットラインが機能することの重要性も主張。再び緊張が高まることが予想されたマッカーシー下院議長と蔡総統の面談の前の週にキャンベル氏が語った背景には、ホットラインが機能していない状況下、米国が意図的に中国に対し過剰反応しないようメッセージを発信した模様。
一、中国は台湾海峡に空母を通過させたみたいだが、何かしらのアクションを起こしたということだろう。
しかし、その程度が限界だろう。
いま、現状変更を試みれば米台関係はより強くなるし、台湾の国民の反中感情が高まってしまえば、台湾の総統選に影響がでかねない。
出来れば親中政権にして、無血で台湾を取りたいはず。
それが無理になったときこそ軍事力を使うのだろうが、習近平からしたら絶対に負けられない戦いであり、例え勝ったとしても人民解放軍の若者が多数死ねば指導力は確実に落ちる。
そして、ロシアと同じ様に孤立化し、経済発展に曇りが出れば国民の不満は習近平にむく。
ロシアも中国も北朝鮮すらも一党独裁の専制主義が維持できるのは、絶対的に強い権力が一人の指導者にあるから。
それが傾けば、国そのものが分裂する。
まぁそうすれば、親欧米派と反欧米派で分かれて、親欧米派と手を組めば世界経済も良くなるし、いい事ずくめ
二、蔡英文総統とマッカーシー下院議長がカリフォルニア州のシミバレーにて会談しているという。台湾もアメリカとしっかりと提携を結んでいくという行動を表しているのだろう。
中国はもちろん反発するだろうが、アメリカを後ろ盾にしている台湾に対しておいそれとは手出しができないということがわかってきただろう。また今のロシアを見てもウクライナ侵攻を行って一体どうなっているかをしっかり見たらいいだろう。決してロシアは成功はしていない。むしろロシア国内は経済的にも疲弊してきているし、国際社会からはじき出されている。
中国もよく考えてロシアを反面教師にしなければならないだろう。
三、79年以来初めてとなる台湾総統とアメリカ下院議長とが会談したことに、中国の反発は必至と言うことは、西側陣営にとって効果があることの 裏返しと言えるのではないでしょうか。
また、各地に米軍基地を構える日本も台湾有事は決して他人事ではありません。
岸田首相は、日本の防衛を米国一か国に委ねるのではなく、核武装をも含めた反撃能力をより一層強化する必要があると思います。言い方を変えますと、日本や台湾に侵攻すれば自らもそれ相応の甚大な被害を被ることを悟らせる、つまり、軍事力のバランスこそが最大の抑止力となるとともに、日本の平和を維持する最善の手段と言えるのではないかと思います。
それは、蔡英文総統の「平和を守るためには強くなければならない」という言葉が全てを物語っているのではないでしょうか。
台湾をはじめ尖閣諸島や北海道を、竹島や北方領土と同じ轍を踏ませないという意味でも…
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台湾、中国の制裁に反発 「口を挟むな」
4/7(金) 22:41配信/共同通信電子版
【台北共同】 台湾外交部(外務省)は7日、中国が台湾の蔡英文総統訪米などへの対抗措置として、駐米代表部に相当する台北駐米経済文化代表処の蕭美琴代表らに制裁を科したことに対し「わが国の元首が外交活動を行うことは主権国家の基本的権利だ。中国に口を挟む権利はない」との声明を発表、反発した。
外交部は「中国の過度な反応は台湾人の反感を深めるだけでなく、共産党政権の不合理な性質をさらけだすものだ」と指摘した。
一方、中国で台湾政策を担う国務院(政府)台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は7日、台湾の民主進歩党(民進党)政権に対し「各種の台湾独立活動にいかなる余地も与えず、必ず断固とした措置を取り、外部勢力の干渉と分裂行為をくじく」と警告した。新華社電が伝えた。
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イ、「わが国の元首が外交活動を行うことは主権国家の基本的権利だ。中国に口を挟む権利はない」
中共の得意なサラミ戦術で、少しずつこのような言動を繰り返し、なし崩し的に独立を勝ち取って欲しい。
そのためには、日本もアメリカも西欧諸国も、同じように少しずつ台湾を独立国扱いして、しかるべき時に国交を回復しましょう。
ロ、日中平和友好条約の期間が10年で満了後はどちらか一方が一年前に予告することで終了すると言うものなら、中国の今までの尖閣諸島などへの侵入といった動向を考えると、条約が無効になるとしても台湾との外交を樹立したほうが建設的だと思います。
台湾を守るなら、台湾を正式な国として認めて台湾と外交を持ち、協力関係を築くことが中国に対抗することに繋がると思います。
ハ、これ、台湾が自由民主主義陣営の最前線に立って堂々と中国共産党と堂々た渡り合ってるって象徴になるやり取りなんじゃないか?
今のウクライナも完全に同じ。
これが日本の外務省や首相の台詞なら喜んで祖国の為に戦うね。
いやー久々スッキリした記事を読んだ。
ならぬものはならぬ。
経済か信念か。いい加減日本もハッキリさせないといけない時代なんじゃないか?
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本件は台湾政府要人(蔡英文総統)米国訪問時の動向に関する報道だが、このウラには野党中国国民党馬英九前総統の中国詣でが隠れている。つまり、日米寄りの与党民進党と中国寄り野党国民党の路線指向がより鮮明になっているということだ、
ここで見落としてはならないことは、終戦(1945年)時点で台湾は厳然たる日本領。台湾人は当然ながら「日本人」として遇せられたという事実である。つまり、日本人や台湾人から観れば、戦後台湾に渡来した中国国民党関係者は、「中国人」という外国人に過ぎなかったわけである。
さて、中国(=中国共産党北京政府)が宣う〝滅亡した「中華民国」″は「事実」なのだろうか。蔡英文総統は自国(台湾)を「中華民国」の枕詞付きで呼称している。国旗も国歌も憲法も今日なお「中華民国」のものを継承している。ところが、「中華民国」は「中華人民共和国」成立(1949年)以前の中国大陸を実効支配していた唯一の合法政府であるものの、国共内戦に敗れた「中華民国政府」が台湾に逃れたとき、国際法上の台湾はまだ日本領であり、台湾人の国籍は日本人であった。
要するに「中華民国」は、「国土」も「国民」も持たないくせに、他国(日本)の領土(台湾)を盗んで国家面をしていたのである。中国共産党が宣う「一つの中国論」も〝大陸反攻″を唱えた蒋介石・経国時代なら同床異夢にせよ一応の議論が成り立っていたが、蔡英文現政権は自国が中国であることを否定している以上、今や中共の〝独り相撲″に過ぎないのだ。
自分の小中学生時分(1954-1963年)、帝国書院の教科書地図では、現代中国は「中共(中華人民共和国)」、現代台湾は「国府(中華民国)」となっていた。大陸に近い金門島周辺では、中共軍と国府軍の戦闘が連日報じられていた時代の話である。ラジオ・TVでの呼称は専ら「中共(「中国共産党政府」の略称)」「国府(「中国国民党政府」の略称)」であって、当時の中台双方にとって敏感な「中国」という語を避けていた気がする。
現代と異なるのは、「中国」と言えば在台湾中国国民党政府を指す語であったということ。中国共産党北京政府とは国交がなかったからである。東西冷戦構造下の当時、アジアでは台湾とともに韓国・南ベトナムなどが「防共(=反共産主義)」の最前線だったのだ。事実、西側主要国で最後(1992年)まで「中華民国(台湾)」との国交を維持し続けたのは韓国に他ならなぃ。
ベルリンの壁崩壊直後の1990年代初頭、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア、旧東ベルリン、旧東ドイツを旅行したことがある。スロヴァキアの首都ブラチスラヴァなど、ウィーンから50㎞も離れてないにも拘らず、まるでゴーストタウンみたいに人通りがなく、物乞いだけが屯して薄気味悪かった。旧東西うベルリンでは厳然たる格差があった。世界に冠たるマクドナルドは東西双方に店舗を構えているが、驚くことにまず値段が違う(在東のほうが廉い)。店員も西側が若い姐ちゃん揃いなら、東側は小母さんばっかりであった。何より懐かしかったのは、東側に漂う石炭の臭いである。春先とは言え積雪の残る土地柄、炊事や暖房で未だに石炭を用ゐているからだろう。
何が言いたいのか? 共産主義が遺したものは、習近平の「共同富裕」とは裏腹な「共同貧困」だった、という事実である。この習近平にしろ、プーチンや金正恩など現代独裁者にしてみれば、領民(=国民)は同胞・仲間というより何れ反逆する敵としか認識していないのだろう。だから粛清と称して尽く政敵を屠ることさえ平気なのだ。彼らに共通するのは唯物主義者、即ち無神論者だから、神仏など彼らの上に立つ存在がないということ。思考の根幹を成すのが究極の利己主義(エゴイズム)である。利己主義の対義語は利他主義であることから、我らに有って彼らにないモノとは何かを想像してみるがいい。
【利己主義】-egoism-
自分の利益だけを考え、他人のことを省みないこと。自己本位。わがまま。
【利他主義】-altruism-
利己主義に対して、他人の幸福や利益を図ることをまず第一とする考え方。
結論を述べるなら、キリスト教的「神の絶対愛(アガペー)」であり仏教的「慈悲心」である。
【絶対愛】-《ギリシャ語》agapē-
新約聖書における神の人間に対する愛。また、人間の、神や隣人に対する無私なる愛。神が、罪人である人間のために与える自己犠牲的な愛で、イエス=キリストの受難と死とにおいて実現する。
【慈悲心】-じひしん・じひごころ-
あわれみいつくしむ心。なさけぶかい心。所謂「仏心(ぶっしん・ほとけごころ)」に同じ。
「愛なき世界」-1964年-
by 唄;ピーター&ゴードン/詞曲;ポール・マッカートニー
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