5年連続で「世界最強」日本のパスポート
強いと何が良い?識者が指摘する「移動の自由」以外の理由
1/15(日) 14:00配信/J-CASTニュース電子版
ビザなしで渡航できる目的地(都市)の数をランキング化した「ヘンリーパスポートインデックス」の最新版が2023年1月10日付で発表され、日本のパスポートが5年連続で1位になった。
ランキングはコンサルティング会社の「ヘンリー&パートナーズ」が国際航空運送協会(IATA)のデータをもとに、199か国・地域のパスポートの「強さ」を集計し、四半期ごとに発表している。発表では、パスポートの「強さ」は、「経済的な自由を拡大すること」にもつながると指摘している。
■下位の国々は「成長のための幅広い機会から事実上締め出されている」
今回発表されたのは23年第1四半期(1~3月)のランキング。到着時にビザが取得できる場合や、渡航前にウェブサイトで登録する「電子渡航認証」(eTA)と呼ばれる制度を利用するケースを含めると、日本のパスポートは227都市のうち193都市に「ビザなし」で渡航できる。日本に続いたのがシンガポールと韓国で192都市。さらにドイツ、スペイン(190都市)、フィンランド、イタリア、ルクセンブルク(189都市)、オーストリア、デンマーク、オランダ、スウェーデン(188都市)が続いた。
逆に「最弱」なのがアフガニスタン(27都市)。イラク(29都市)、シリア(30都市)、パキスタン(32都市)、イエメン(34都市)と続く。発表では、これら下位の国々について「経済的な流動性と成長のための幅広い機会から事実上締め出されている」と指摘している。
日本のパスポートでビザなし訪問できる都市がある国・地域のGDP(国内総生産)は世界全体の計98%にのぼる。これに対して、米国パスポートでビザなしでアクセスできるのは68%、中国は26%だ。世界のGDPに占める日本の割合は5%。米国は25%、中国は19%だ。こういったことを背景に、金融ライター、グローバル投資専門家のジェフ・D・オップダイク氏は、発表資料の中で
「パスポートが『強い』ということは、移動の自由を拡大するだけではく、投資や起業の機会といった経済的な自由を拡大することでもある」
と指摘している。
■ウクライナはEU加盟ならトップ10の可能性も
今後は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響がランキングに影を落とす可能性もありそうだ。ロシアのパスポートでは118都市、ウクライナは144都市をビザなし訪問でき、これは侵攻前と変わらない。
ただ、ロシア国民は「領空閉鎖や制裁措置により、焦点となっているドバイやイスタンブールを除けば、先進国のほとんどを旅行することができない」のに対して、ウクライナ国民は「今世紀で欧州最大の難民危機に対応するための緊急計画の下で、欧州連合(EU)に最長3年間居住し、働く権利を与えられている」。ウクライナの順位はこの10年で上昇を続けており、
「EUに加盟すれば、世界で最も強力なパスポートのトップ10に食い込む可能性が高い」
とみている。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)
コメント総数;750件
・中島恵(ジャーナリスト)
別の機関が行うパスポート・ランキングもありますが、日本は常に1位か2位です。シンガポールやドイツも上位の常連です。GDP世界第2位の中国は今回66位(80都市)でした。中国からビザなし渡航できる国・地域は中東、アフリカ、中米、太平洋の島などが中心で、先進国はほとんどありません。あれだけの経済大国になっても、中国のパスポートは一朝一夕には強くなれません。
日本のパスポートが世界最強なのは、記事にあること以外に、国民が長い時間をかけて、世界でコツコツと築きあげてきた信用、信頼があるからだと思います。
・橋賀秀紀(トラベルジャーナリスト)
ビザ免除は原則的に双方向で適用されるので、外交関係が良好であること、ビザ免除による不法滞在のリスクなどが一定レベルで抑えられることが前提となる。戦後の日本は世界の全域にわたり、友好的な外交関係を結び、経済的にも日本との往来のハードルを下げることに意義があると相手国に考慮させる状態が続いてきた結果といえる。
ビザの取得はEビザやアライバルビザの普及により、大使館に2回足を運んだり旅行会社に代理申請をお願いして高額の手数料を支払うような機会は減ったものの、オンラインでの手続きなどは煩雑なこともあり、気軽に渡航するうえでのハードルとなっている。
願わくば先人によって築き上げられてきたこのアドバンテージを生かすべく、海外に対する関心がもう少し高まればよいなと感じる。
昨今海外の物価高が報じられることが多いが、東南アジアや南アジアなど、日本よりもかなり格安で旅行できる行き先は少なくない。
一、日本のパスポートは、世界のビザ無し入国国数が多いことで有名です。それ以上に、信用力の面でも日本のパスポートは最強だと思います。
他国を訪れたとき、他の国の入国者は時間を掛けて入国審査官とやりとりしているのに、日本人は簡単にパスという経験をされた方は多いと思います。日本のパスポートの真の価値は信用力だと感じます。
日本人の勤勉さや真面目さは海外でも知られており、外国政府が安心して日本人を受け入れられる事情も、日本のパスポートが最強という理由の背景にあるでしょう。
日本は経済力がある国として、世界的に評価されています。そのため、日本人を受け入れると邦人観光客による経済活動が見られるというメリットも、外国政府にはあるかもしれません。
「日本のパスポートが最強」と言ったときに、国家としての日本だけでなく、日本人としての気質や経済力も最強パスポートの裏付けになっていると感じます。
二、これが日本人の最も良い素質を表している例だと私は思う。誠実で几帳面で人を思い遣る。ドイツ人にも日本人に似た面が有るなと私は感じている。
最近日本は給料が安く、主要国から置かれているように言われるけども、それは政治や企業のかじ取りがまずいために、産業が日本から逃げたことと格差が広がったことが原因であり、日本人の質が低下したからでは無いと思う。
お金をばらまくだけでなく、頑張って働けば収入も安定し明るく生活できるという環境を整えることに力を入れれば、日本人は自分の力で自分の生活を良くして、その結果国も富み幸福度も上がり他国からもうらやましがられると思う。
政治家は目先だけでなく、高所大所から政策を考えて欲しい。
三、資源が無い国として当たり前の知恵
昔から日本は資源が無いが故に知恵を絞り
資源が無いデメリットをメリットに変えて来ている
それは全てのモノには神々宿る
だから大切にしなきゃならないって神道の教えから読み取れる
モノを大切にして一生懸命働く
今ではそれが忘れられてきている気はする
ひとたび海外とのやり取りが無くなれば
あっと言う間に日本は終わる
それを実感出来ないくらい豊かになっているから
海外と自由に仕事をする為に
パスポートが強いというのは
ある意味必然なのだろうと思う
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国際社会で台湾孤立?信頼度では中国より上!(再生位置20:04~29:15)
1月14日公開/新日本文化チャンネル桜
キャスター;永山英樹/ゲスト;江玉琇(在日台湾同郷会理事)
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無査証入国可能を根拠に、それだけでパスポートの信用度を計ることは出来ないと考えるが、一応の目安にはなろう。なお、J-CASTの報道は台湾についての言及がないので、中国と比較する意味で上記動画を載せておく。結果は、ヤクザ紛いの中国戦狼外交を抑えて、台湾のほうが上位を占めた。当然の成り行きである。
本稿のお題は、最強パスポートの件ではない。台湾語の話である。不思議なことに、台湾語は一度も公用語になったことはない。常に継子扱いされてきた悲運の言語なのだ。日本統治(1895-1945年)以前に公用語の概念在りや否やは詳らかではないが、少なくとも戦前は日本語、戦後は北京語が公用語とされている。
良からぬ目的で初訪台したのは昭和55年(1980年)12月のことだが、その後90年代前半にかけて計八回ほど渡航した。蒋経国中国国民党独裁政権から現地土着李登輝政権に移り、台湾民主化が始まった時期に当たる。我国の元号で言えば、昭和から平成に御代変わりした時代で、日本が様変わりしたように台湾も大きく変貌を遂げていった。
初訪台時の印象は、自分の子供時分のような懐かしい光景を目の当たりにして二十年ほど昔に遡った気分だった。それは必ずしも近代化が遅れた負の側面のみならず、むしろ我ら日本人が物質的豊かさと引き換えに失くしてしまった昔ながらの人情味が溢れているプラス面を強調したいのである。
その一つが台湾語である。通訳兼ガイドを務めてくれたリムジンの「運ちゃん(そのまま台湾語になっている)」は奇しくも私奴と同い年(1948年生まれ)。本業は茶舗店主で、奥さんと小学生の娘さんの三人家族。北京語で学校教育を受けた世代ながら、夫婦同士は台湾語、親子間は北京語という妙な一家だった。ガイド氏の両親が日本語世代(台湾語では「父さん」世代と呼ぶとか)なので自然に身に着けたという。
なお、日本統治以前は共通言語がなく、大陸系帰化人は台湾語、山岳民族(所謂「高砂族」)は各部族独自語で話していたから、異部族間では通じなかったらしい。ゆゑに、戦前は公用語たる日本語が共通語だったのである。したがい、脚しげく訪台していた頃は、台湾語・北京語が話せなくとも、先方から日本語で話しかけてくれるので、何一つ不自由することはなかった。
ところが今日では、日本語を解する人より、台湾語を話せる人が激減しているという。
【台湾語習得に大切な2つのこと】
「台湾語を繰り返し聞いて慣れる」「聞いた言葉を真似て発音してみる」
キャスター;林建良(在日台湾人医師/台湾独立建国活動家)
12月28日公開-台湾ボイスチャンネル
言語学者に依れば、思考と言語は切っても切れない密接な関係があり、母国語の重要性を説いている。我ら日本人は、生まれbながらに日本語環境で育っているから、無意識のうちにも日本語を理解出来るが、外国人にとって日本語ほど難解な言語はないのだそう。
例えばインドネシア。現地日本語ガイド氏に「大きな石、小さな石」の日本語を尋ねられて返答に窮したことがある。答えは「岩と砂」なのだが、普段訊かれることもない質問なので、咄嗟に思い浮かばなかったのである。また、JALの東南アジア系CAに「ワインは如何ですか」と勧められた際、下戸の当方が「結構です」と断ったにも拘わらずグラスにたっぷり注がれる一幕も。「結構です」には肯定と否定の相反する意味があることなど、外国人には理解できるはずもあるまい。
台湾人の身になって考えてみないとわからないが、台湾語を忘れて北京語で思考しているのであれば、外国語(北京語)に呑み込まれて母国語(台湾語)を自ら滅ぼす自殺行為に等しい。中国共産党によって母国語を奪われつつあるチベット人・ウイグル(東トルキスタン)人・南蒙古(モンゴル)人の轍を踏みたいのかと叫ばずにはいられない。
初訪台した頃の台湾(というより「中華民国」)では、公式の場は日本語禁止だった。にも拘らず、書店には日本語の書物が売られ、レンタルビデオ店では日本のドラマ(北京語字幕入り)が公然と並んでいたのだ。そこへ行くと、台湾語は禁止されているわけではない。とりわけ政府関係者が率先して台湾語の復権に努めるべきではないのか。
《蛇足》 -初めて覚えた台湾語-
呷飽没?(ちゃぱぁぼ) 元気かい?(原意;飯喰った?)
≒北京語;你好吗?(にぃはぉま)
歹勢(ぱいせぃ) ごめんなさい/すみません
≒北京語;対不起(といぷちぃ)
聽不懂(てぃあぼぉ) わかりません
=北京語;聽不懂(てぃんぷとん)
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