米軍がICBM発射実験
日米台〝対中包囲網〟に要注目
米は超党派で台湾連携
南西諸島が戦域に…日本はもっと交流進めるべき
8/19(金) 17:00配信/夕刊フジWEB版
中国による台湾への軍事的恫喝(どうかつ)が続くなか、日米台の動向が注目されている。台湾側は威嚇に屈しない姿勢を明確にし、米国は超党派議員団の台湾訪問に加え、弾道ミサイルの発射実験も実施した。日本も超党派議連が訪台する方向で調整に入った。「自由」「民主」「人権」「法の支配」という基本的価値観を共有する陣営が結束できるのか。
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「(中国の)威嚇を決して受け入れない」「毅然(きぜん)と対処し、わが国の主権と安全を断固として守る」
台湾外交部の欧江安報道官は16日の定例記者会見で、中国が台湾の駐米経済文化代表処の蕭美琴代表ら7人を制裁すると発表したことを受け、こう強調した。
欧氏はまた、米民主党のエドワード・マーキー上院議員率いる超党派議員団の訪台に反発した中国の軍事演習にも、「野蛮に地域の安定を破壊した」と非難。国際社会に「民主主義の台湾への支援」を訴えた。
今年訪台した米上下両院議員は19人に上る。特に、ナンシー・ペロシ米下院議長の訪台(2~3日)後、中国は軍事演習を激化させた。日本の排他的経済水域(EEZ)内にも弾道ミサイル5発を撃ち込んできた。
こうしたなか、米軍は16日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の発射実験を実施したと発表した。台湾情勢の緊張を受け、8月上旬に延期を表明していた実験とみられる。
日本にも動きがある。
超党派の議員連盟「日華議員懇談会」の古屋圭司会長(自民党)が、22~24日の日程で台湾を訪問する方向で調整に入った。蔡英文総統や防衛当局と会談し、結束を確認する予定。議連事務局長の木原稔衆院議員が同行する。
浜田靖一防衛相は16日、ロイド・オースティン米国防長官と電話会談を行い、中国が日本のEEZ内を含む海域に弾道ミサイルを撃ち込んだことを非難した。中国を念頭に地域でのいかなる事態にも対応できるよう日米が緊密に協力する方針を申し合わせた。
日米台の動きをどう見るか。
福井県立大学の島田洋一教授は「台湾有事が勃発すれば、日本の南西諸島は戦域になる。日米で沖縄県・尖閣諸島防衛の演習を実施するとともに、日台で防衛対話を定期的に開催できれば、中国への強い牽制(けんせい)になる。米国は超党派で台湾連携をアピールしている。日本ももっと台湾との交流を進めるべきだ。日台高官の相互訪問促進を目的とする、米国の『台湾旅行法』のような法律の制定も進めるべきだろう」と語った。
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一、島田洋一教授は「台湾有事が勃発すれば、日本の南西諸島は戦域になる。日米で沖縄県・尖閣諸島防衛の演習を実施するとともに、日台で防衛対話を定期的に開催できれば、中国への強い牽制になる。
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もっと早くやっておくべきだったと思うが、今からでも遅くないので沖縄・尖閣の防衛演習を日米で実施して欲しいし、尖閣に自衛隊の常駐を検討して欲しい。元々、尖閣の久場島、大正島は米軍の射撃訓練場として1978年まで使用されており、日米共同演習をここで始めれば、中国海警の船もうかうか接近できないだろうし、牽制にもなる。出来れば尖閣に中距離巡行ミサイルの配備できれば中国を刺激するかもしれないが、占領されてからでは遅いし、何より日本の領土であることをアピールできるからである。また、台湾との交流で古屋日華議員連盟会長が訪問することも、一度に限らず複数回実施して、日本版台湾旅行法を制定すべきと思う。
二、岸田が中国に断固とした態度が取れるのか疑問だ。
日中友好議員連盟がらみで中国に毎年126億円を血税から払っていることが明るみになっている。岸田が外相時代、日中友好議連を介し中国団体に支援金を用意することを約束し、当時から今日まで毎年莫大な血税を敵の中国に支払っている。
沖縄に弾薬庫がひとつも無い、
有事に、自衛隊は1日程度しか戦えないことが判明している。
さらに新たな証言。
安倍氏が中共から脅迫を受けていたのは3月から。
何度も台湾支持を公言し、台湾訪問を表明した時だった
「黙りやめなければあらゆる手段をとる」と警告されていた。
日本にいる中国共産党の代理人、「日中友好」の代表から直接脅された。
「手段を選ばない」と。安倍氏はそれを無視した。
「日中友好」とは? 敢えて言葉を濁している。
あれしかないと思うが。
となれば岸田は最初から知っていたことになる。
岸田は信用できない。
三、ウクライナ侵略戦争もそうだが、台湾有事も対岸の火事くらいにしか考えない人が多いようだ。しかも、9条が日本の平和を守ってくれるとか、外交で解決すべきとか、極楽とんぼと言うしかない考えの人も少なくない。
日本は落とした財布が戻ってくるほど人のいい民族だ。しかし、大陸国家はそうではない。生き馬の目を抜くような歴史を抱えていて、侵略戦争が起こり、民族が滅亡したり、国がなくなったりはどこでも、いつでも起こってきた。
プーチンがウクライナ占領を企てたり、今、習近平が台湾の併合を目論んでいる。地政学的には、日本は、特に南西諸島はもろに影響を受けるであろう。台湾に加勢したり、あるいは日本人の安全、生命を守るにはどうすればよいか。
日米同盟は極めて大事だが、国防強化して、日本は日本人が守るという気概がもっと大事だ。そのためには、憲法改正して国防軍をつくり、核の脅しに屈しない体制が必要だろう。
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先々稿『世の中は役割分担』に照らすと、夕刊フジのこのジャーナルは、【「自由」「民主」「人権」「法の支配」という基本的価値観を共有する陣営が結束できるのか。】との書き出しが、西洋思想に毒されて総身に「智慧」が回りかねている(真理が見えていない)ことが、まず窺える。
今日の国際情勢を観るに当たり、たかだか三百年ほどの歴史しかない「自由」「民主」「人権」「法の支配」などの充分吟味されていない主義主張を物差しにすると、齟齬が生じ易い。此処は「共存共栄・互助互譲互恵(利他心)」の関係を是とするか、それとも飽くまで「独裁独善独占(利己心)」に奔るかで分類すべきだろう。
中台問題に関し、北京政府(中国共産党)と台北政府(民主進歩党)と、何方側の主張に正当性があるかは、言うまでもあるまい。「中国」を名乗る北京政府に対し、中国国民党独裁政府時代ならいざ知らず、台湾人としての矜持を持つ台北現政府は、自国が「中国」であることを認めていない。つまり、「中国」を名乗る国は、世界広しと言えども当の北京政府が唯一無二でしかなのだい。然るに、未だ「一つの中国」を恫喝してまで諸外国に押し付けるサマは滑稽としか言いようがない。
婚姻に喩えるなら、北京側の求婚を台北側が拒絶した時点で破談になっているわけだ。それを未練がましく力づく(武力)でもモノにしようと言うのだから我儘勝手やりたい放題な話ではないか。如何にも「独裁独善独占」に狂奔するエゴ丸出しの国家らしい。中国国民党独裁政権時代の台湾では、北京政府(中国共産党)のことを〝共匪(=共産党を隠れ蓑にした匪賊)″と呼んで蔑んでいた。偶に解放軍兵士が亡命してくると、〝烈士″と礼賛して厚遇するなど、まるで英雄扱いだった。
【匪賊】-ひぞく-
徒党を組んで出没し、殺人、掠奪、強姦などを専らとする盗賊集団。匪徒。
中国共産党を匪賊と呼ばないまでも、中国国民党と並んで残虐非道な反社会的集団であることは間違いない。翻って民進党はどうだろう。政策的にはかなりリベラルで米国民主党に近く、決して保守政党ではないが、伝統文化を大切にするなど必ずしも純粋左翼政党ではないことは確かである。少なくとも、中国共産党や中国国民党のような匪賊,紛いの政党とはわけが違う。
件の〝シラス・ウシハク″に喩えるなら、シラスに最も近いのが民進党であり、台湾人かも知れない。むしろ、台湾擁護派のアメリカですら、どちらかと言えばウシハク的傾向を否定できない。
【シラス】-知らす・治らす・統らす-
万物(含;人間)を自然界全体の共有物とする考え方
共存共栄・互助互譲互恵型役割分担社会
【ウシハク】-主履く-
万物(含;人間)を主(あるじ=支配者)の所有物(私有物)とする考え方
弱肉強食の階級(ヒエラルキー)型闘争社会
シラスと呼べるのは我国と台湾およびパラオなど極少数の国しか理解されない思想であって、大多数の国がウシハク的社会構造になっていることは間違いない。けれども、安倍元総理の発案になる共存共栄・互助互譲互恵を旨とする「自由で開かれたインド太平洋構想」が、欧米諸国を中心に、次第に理解されつつある。21世紀は〝シラスの時代″なのだ。
*ご参考*
【台湾CH Vol.437】
キャスター:永山英樹 ゲスト:盧エリカ(台湾独立建国聯盟日本本部)
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