石破氏、台湾有事「備えを」具体的議論に意欲
日本議員団、蔡総統と会談
7/28(木) 13:11配信/フォーカス台湾(中央通訊社)日本語版
(台北中央社)超党派の国会議員でつくる勉強会「日本の安全保障を考える議員の会」のメンバーが28日、台北市内の総統府で蔡英文(さいえいぶん)総統と会談した。石破茂元防衛大臣は「この地域において有事にならないために備えをしておかなければならない」とし、具体的な対処について意見を交わし、日台間で共通認識を構築することが抑止につながるとの考えを示した。
石破氏は、台湾有事への備えの必要性を訴えた上で、どのような事態を想定し、どのような条約、法律に基づき、どの部隊を運用するのかといった対応策について、「それぞれが共通の理解を持たなければ抑止力にならない」と指摘。「シンパシーを共有するあまり、具体的な詰めが不十分だったのではないかと反省している」と語った。
▽蔡総統「台湾は戦略的に重要な防衛線」
蔡総統は議員団の訪台を歓迎。死去した安倍晋三元首相が台日間の友情を築くのに重要な役割を果たしたとし、哀悼の意を表した。
安全保障については、台湾を守ることは自国の主権を守るためだけでなく、「地域の安全保障において第1列島線上に位置する戦略的に重要な防衛線を守るためでもある」と言及。日本など理念の近い国々と協力し、インド太平洋地域の安定と平和を維持していく姿勢を示した。
▽超党派議員、30日まで滞在
一行は27日に台湾入り。石破氏と浜田靖一元防衛大臣が共同で団長を務め、30日まで滞在する。安倍元首相の死去で台日間のつながりが弱まるのではとの懸念を払拭し、日本の台湾重視の姿勢を改めて示す目的があるとみられる。
欧米の要人の訪台も相次いでおり、今月は欧州議会のベーア副議長やエスパー前米国防長官らが台湾を訪れた。
(温貴香/編集:楊千慧)
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■野嶋剛(ジャーナリスト)
これまで台湾とはあまり縁がなかった石破議員が団長として台湾を訪問し、蔡英文総統と対談した意味は小さくない。台湾と深いパイプを持つ副団長の長島昭久議員が今回の訪問団実現のキーマンであると聞いている。安倍元首相に対する追悼ムードは台湾で日本人の想像以上に強いもので、今回の訪問団も台湾メディアにかなり注目されている。日台間は、今年は断交50年という節目の一年。双方から様々な議員の訪問団が予定されており、国交がないのにこれだけ関係が深いというのもある意味で皮肉な話だが、中国の台頭による東アジアの安全保障関係の劇的な変化が日台を近づけたことは確か。日台間の様々な立場から奇譚なく安保観のすり合わせをすることはますます大事になっており、そのあたりを石破議員のコメントは指しているのではないだろうか。
■白鳥浩(法政大学大学院教授)
超党派の議員団が台湾を訪問し、蔡総統と面会したという。
どうもウクライナへの軍事侵攻以来、台湾に於いて緊張が高まっているという議論がある。しかしながら、果たしてそうなのだろうか。
また、台湾側もこうした訪問を強く望んでいる人ばかりではない様である。そこで、外交においては、場合によっては少し相手の立場も考えた方が良いのかもしれない。
かえって日本側が、台湾に於いて何らかの強いメッセージを出すことは、台湾の緊張を高める可能性もあり、一概に相手が望んでいることではないのかもしれない。
そこは冷静になって外交関係を考えることも必要だろう。
■益尾知佐子(国際政治学者)
「この地域において有事にならないために備えをしておかなければならない」。ここが重要です。中国の台頭で国際的な地殻変動が発生し、日本や台湾はその最前線に押し出されました。防衛通の石破氏の台湾訪問には、台湾の国際的地位をめぐる政治的な意図より、日本の安全保障に関する憂慮が色濃く見て取れます。
もっとも、安全保障は本当に難しく、こちらが押せば相手もますます対抗措置を強化します。その認知ゲームをコントロールし、全体をベターな方向に導くには、政治のアートが必要になります。国家議員の皆様には、話が通じやすい台湾とだけでなく、より難度の高い中国との対話ルートの回復にもぜひご尽力いただきたいところです。
一、半導体が戦略物資となった今、台湾と日本の関係は以前より重要度を増したと言える。
確かに安倍元総理の時代に台湾との関係は深まったが、これからは国家的な戦略、安全保障も含めて、より台湾との関係を深めていくべきだと思う。
これからは基本的な考え方が近い、また日本に対して親近感を持ってくれている国を大切にする戦略を深めて欲しい。
二、党大会で習近平の3選が決まった瞬間に「有事」となるだろう。それに向けて備えをする必要があると思う。
ただ、現代戦はイデオロギー戦でもある。現状変更は国際法違反という主張は当然のこと、台湾は実質的に「独立国家」なので、「1つの中国」という理由で侵攻するのは、侵略戦争にあたると明確に言った方が良い。
さらに、「1つの中国」を逆手にとって、台湾政府が中国本土を統治するのもありということ。共産党政府は国民の参政権に基づいて成立した民主的政府ではない。ということは、武力によって政権の放逐ができれば、本土を奪還できる。そういうことも考えられたし。
三、「具体的な詰めが不十分だった」と反省した上で行くのだから、具体的に詰めた「成果」を報告してもらいたい。だが防衛大臣でも閣僚でもない石破さんが具体的に何を詰められるというのだろう。行くのなら石破さんではなく岸防衛相クラスでないと意味がない。石破さんでは台湾に対して直接コミットできることは無いと思う。
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石破元防衛相「有事回避の備え必要」
日本議員団、台湾総統と会談
7/28(木) 16:53配信/JIJI.COM(時事通信社)WEB版
【台北時事】台湾を訪問中の石破茂元防衛相ら日本の超党派国会議員団は28日、総統府で蔡英文総統と会談した。
中国による台湾への軍事的圧力が強まる中、石破氏は「有事にならないための備えをしなければならない」と述べ、日本ができる具体的な方策について台湾側と協議していく考えを示した。
蔡総統は会談で、台湾有事への日本の積極関与を主張していた安倍晋三元首相の死去に触れ、改めて深い哀悼の意を表明。「皆さんも日本と世界の民主主義パートナーの安全保障問題を重視していると信じている」と述べた。
これに対し石破氏は「日本がアジア太平洋地域でしかるべき責任を果たしたいという思いは一緒だ」と応じ、安倍氏の遺志を継ぐ考えを強調。「(日台が)シンパシーを共有するあまり、具体的な詰めが不十分だった」とも指摘し、有事に際する法律や部隊の運用について双方が共通認識を持つことが対中抑止力になると語った。
コメント総数;13件
イ、今回はこれで良いが、次回訪台を間隔を空けずに実施すべきだ。
議題は、、、
・有事の際の在台邦人救出と台湾人難民の安全な輸送について(自衛隊艦船が港に入港及び上陸するか否か、台湾軍との連携など)
・台湾有事の際の日本の役割について(日本の出来る事、出来ない事を明確にしておいた方が良い)
・日台間の諸問題の洗い出しとその解決についての議論(尖閣領有、沖ノ鳥島の岩発言問題、漁業問題、CPTPP加盟、経済連携、文化交流、など)
あたりだろうか。
民進党の支持基盤は脆弱だ。
しかも親日の人ばかりではない。
逆に、台湾独立を願う人たちも急増している。
現在の民進党は親中派でも独立派でもない現状維持派であるが、独立派としては歯痒い状況であり、ある意味かなりきな臭い。
それでも日本は台湾に対して出来うる限りの関与をするべきである。
先島諸島の安全保障と尖閣諸島領有に直結する問題であるからである。
ロ、>石破元防衛相「有事回避の備え必要」 日本議員団、台湾総統と会談。
思わず笑いました。石破さんは日本の立っている位置を100%理解していない。石破さんに帯同した議員団は鉄道で一周したことがありますか?台湾海峡の深度を知っていますか?花蓮の道路を見たことがありますか?少しは地図を見て学んでから訪台してください。隣の国の外交を考えるなら自らの置かれてい立場をしっかり自認してからどうぞ、台北で・・・飲食店の従業員は中国人女性が多いのでお気を付けください
ハ、台湾に 有事回避の秘訣を 伝授ですか?
中国が 反発しない所を見れば 中国の意向を伝えに行くのか?
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安倍元総理の『台湾有事は日本有事。』との発言以来、国会議員の台湾訪問が活発化しているが、〝過去の人″石破氏では話題性が乏しいせいか、国内メディアは殆ど採り上げていないし、中国共産党も反応していない。公開情報が取材源なので記事自体が面白味に欠ける。むしろ、ネットユーザーのコメント欄が面白い。
政財官学マスコミ界のお偉いさんと違って、一般庶民には中台双方への柵がない分、現実を見据えた思いの丈を率直に書いていて清々しい。専門家のコメントのほうが的外れで頓珍漢な印象を拭えない。とりわけ白鳥・益尾両氏のコメントが酷い。噓八百の中共プロパガンダに騙されているかのような見解で、台湾の歴史的経緯について不勉強も甚だしい。
日本・台湾・中国の三国関係を喩えるなら、日中間・中台間は利害関係でしか成り立たないのに対し、日台間は心情的な繫がりが深い。つまり、日中・中台関係がゲゼルシャフト(利益体)的付き合いに留まるのに対し、日台間はゲマインシャフト(共同体)的要素が色濃い。「カネの切れ目が縁の切れ目」と謂われるように、利害(欲得)で結ばれた人間関係は脆い。匪賊出自(蒋経国時代の台湾では共産中国を「共匪;きょうひ=共産党匪賊」と蔑んでいだ)の中国共産党を戴く中國こそ、典型的なゲゼルシャフト社会である。そこへ行くと、日本人・台湾人は余程ゲマインシャフト的心情を有する。
【ゲマインシャフト(共同体)】
ドイツの社会学者、テンニエスが設定した社会類型の一。
人間が地縁・血縁・精神的連帯などによって自然発生的に形成した集団。
家族や村落など。共同社会。
【ゲゼルシャフト(利益体)】
ドイツの社会学者、テンニエスが設定した社会類型の一。
人間がある特定の目的や利害を達成するため作為的に形成した集団。
都市や国家、会社や組合など。利益社会。
【匪賊】-ひぞく-
徒党を組んで掠奪・殺人・強姦などを行う盗賊集団。
もう一つ、日本・台湾と中国の決定的な文化的相異は? なんと〝ふんどし(褌)文化″なのだとか。〝ふんどし文化″の北限が日本であるらしい。台湾からインドネシアまでの太平洋島嶼国および東南アジア一帯の海洋国家は、みんな〝ふんどし″らしいですよ。これに対し大陸国家たるシナ・チョ~センや西洋諸国は〝猿股(パンツ)文化″だそう。
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