民主主義サミットに対抗する「中国の民主」白書を「深読み」
12/10(金) 7:24配信/毎日新聞WEB版
元外交官の宮家邦彦氏は毎日新聞政治プレミアに寄稿した。中国政府が発表した「中国の民主」白書について、「中国が考える『民主』ですら、我々が考える『民主主義』には程遠い」と語った。
宮家氏は、中国政府が「民主主義」と言わず「民主」という言葉を使っていることについて、「中国で民主は一定の政治的状態に過ぎず、決して政治制度や主義・主張の対象ではない」と言う。
「中国では共産党の指導が最優先である以上、中国国家の主人は事実上共産党であって、決して人民ではない」と指摘した。
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一、中国の現在の政治状態を「民主主義」とするほど滑稽なことはない。少なくとも言論の自由が保障されていない以上、民衆が平等に政治に参加できないわけで、民主的な政治が行われているとは非常に言い難い。
よく中国の報道官は、日本や欧米の民主主義は選挙の時だけだと言うが、果たしてそうだろうか。確かに形式的に国民の意思を政府に伝える機会は選挙ぐらいしかないが、一方で選挙のない時でも、我々民衆は世論を使って政府に圧力をかけ、場合によっては政策を変えさせることができる。なぜそれが出来るかと言えば、言論の自由があるからだ。
ある国が民主的かどうかを判断する一つの材料として、言論の自由が保障されているか否かというのがあるのかも知れない。
二、中国の民主主義はでたらめ。言葉の意味を解ってない。解ってないで民主主義と言う言葉を使わないで欲しい。むしろ専制主義とハッキリ言った方が周囲に解りやすい。さらに自由主義国で使う民主主義と言う言葉の真の意味を国民は理解してないのでは?明日食べる米が買えるから良いと思っているのだろう。(但し一部の民主化運動家を除く)
三、中国の民主主義とは共産主義の事ですね。共に産業を行い民衆を平等にする。しかし民主主義の一番大切なみんなで政治をすると言う事。みんなの合意のもとに決めていく。みんなの私権を守り、出発点は平等であると言う所が全く欠けている。絶対君主が民衆を指導して民衆の為の政治を行うつもり?。これでは絶対君主が習近平のようにおかしなことをしてもそのままになっていしまう。反対する人は闇に葬られることになる。こういうのは絶対君主制とか独裁国家というんであって、民主主義とは到底言えない。みんなが自由に意見を言いみんなで決めていくくと言う一番大切なところが全く欠けている。ただ、世界中の国を見てみるとまともな民主主義国家は少数派であり、発展途上国は殆どが独裁国家である。ある程度豊かでないと民主主義国家にはなりえないのではないかと思う。
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宮家氏の〝深読み″は正しい。台湾師範大学に語学留学し、北京大使館公使を勤めた方だから、中台相互の政治事情にも精通していてなかなかの説得力がある。毎日新聞も、たまにはまともなニュースを流すということか。
「民主」「民主主義」など、近代以降に現れた熟語は殆どが日本語オリジナルであり、シナ起源ではない。日本語と言っても西洋語の邦訳に過ぎないから、我らにとっても本を正せば外来語には違いない。だから、欧米人の【democracy】と我らの【民主主義】とは同じではない。なぜなら【democracy】が【民主主義】という日本語に翻訳された時点で、日本式【democracy】に換骨奪胎した言葉に変化しているのだ。「大正デモクラシー」を「大正民主主義」と呼ばないのは、あのムーヴメントが如何にも西洋的な権利要求運動だったからに他ならない。裏を返せば、今日的な意味での「民主化」がなされていなかった証左でもある。(例;女性に参政権なし/ただし欧米も同様)
話を戻そう。想像するに、中国共産党が宣う「民主」とは、中文で「民的主」と書く〝民の主(あるじ)″の意味で遣っていると思う。我ら日本人の解釈では〝民が主(中文「民是主」)″なのに。何故こういう齟齬を来すのか? 国家形態が異なるからである。そもそも我ら民主国家は、国家の下に国民や政党がある。ところが中国の場合、中国共産党の下に国家や人民があるという異常なからくりになっている、したがって、ポンぺオ前米国務長官の「中共と中国人民は明確に区別すべき」との発言は正しい。つまり、中華人民共和国という国家は、中国共産党を名乗る国盗無法集団(今日風には「反社」)に丸ごと乗っ取られている、と観たほうが話が分かり易い。とにかくまともな国家ではないのだ。
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林氏、G7外相会合出席へ
12/10(金) 11:10配信/JIJI.COM(時事通信社)WEB版
外務省は10日、林芳正外相が同日から13日までの日程で英中部リバプールを訪れ、先進7カ国(G7)外相会合に出席すると発表した。
林氏の外相就任後、初の外遊となる。覇権主義的な動きを強める中国を念頭に、インド太平洋地域をめぐる連携強化について意見交換。各国外相との個別会談も調整する。
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イ、先進国各国は日本の外務大臣が媚中である事は知っており果たして歓迎されるのでしょうか?このような会合に林氏を派遣させることに日本人としてとても恥ずかしい気持ちになる。各国の外務大臣も林氏(イコール日本)に信頼をもって付き合う事はないだろう。情けない………。
ロ、林をみてると岸田の閣僚人事はことごとく失敗だと思うよ。
中国はもはや田中角栄の頃に夢見た民主主義国家ではないことは歴然としているのに、いまだに宏池会は世界一の横暴国家にすり寄らんとするし。いい加減過去の亡霊を追うのはやめて現実を直視せよ。
そして岸田はさっさと北京五輪外交ボイコット打ち出せよ。
たしかオマエ国益をふまえて判断するとかゆってたよな。
時間が経てばたつほど自由主義陣営からの信頼を失う今の状況は明らかに国益を損なってるだろが。
ハ、先ずはアメリカのブリンケンとしっかり話す時間を個別に作って欲しい。
あとは、イギリスの新しい外相(名前忘れた)ともイギリスのTPPの加入に向けた事を話しておかないと。次に控える台湾、中国の加盟問題があるので。
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予想通りの流れになってきた。岸田総理、林外相、茂木自民党幹事長ラインを媚中派と見る向きが多いし、確かにその通りかもしれない。だが、それは「過去」のこと、未来永劫変わらないとは限らない。彼らにとって、「媚中派」と呼ばれるのが心外ならば、負のイメージ払拭には絶好の機会と成り得るからだ。
彼らが確信的媚中派でもない限り、国際情勢や国内輿論からして、今後の中共に与する言動が命取りになりかねず、意に反してでも他のG7メンバーとの協働歩調をとるしか道はあるまい。【金の切れ目が縁の切れ目】とはよくいったもので、チャイナマネーに憑りつかれて媚中派になったのなら、さもしい根性を捨てて本来の役割(国民の下僕)を自覚しさえすれば、何も難しいことではない。断わっておくが、彼らが劇的に対中強硬派へ変身すると予想しているわけではない。少なくともG7諸国の最後尾から渋々ついて行く形になるのではないか、ということだ。
岸田政権が今後も存続できるか否かの試金石となるであろう。
《追記》
岸田内閣を「国民の下僕」としたのは皮肉でも何でもない。主権在民の憲法を戴く以上、国民一人一人が権力者であり支配者でもある。とは言え、国民全員が国家運営に当たるわけにはいかないので、希望する政治家・政党から適宜選び出して代行させているに過ぎない。働きが悪ければ、落選させて斬首(クビ)に処する権限さえ握っているのだ。物は考えよう。これぞ日本独自の下意上達(ボトムアップ)構造と言わずして何と言おう。
「お客様は神様」の三波春夫ではないが、政治家の生殺与奪は我ら有権者(国民)の掌中にあるのだ。
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