五輪開会式でNHKアナの「台湾です!」に感涙
台湾にかかわる人々がこの一言に歓喜した理由
7/27(火) 16:44配信/中島恵(ジャーナリスト)
7月23日に行われた東京オリンピックの開会式。さまざまな「見どころ」や「突っ込みどころ」が満載だったが、台湾人や台湾にかかわる人々を歓喜させた一場面があったことは、すでに多くの人々が知っていることだろう。
各国・地域の選手団が入場行進する際、NHKの和久田麻由子アナが言った「台湾です!」という一言だ。
この言葉はツイッターなどで拡散され、「そうです!台湾です!」、「台湾なんです!」「この一言がうれしくて、なんか、涙が出てきた……」などの言葉が次々と並んだ。
台湾メディアも「台湾に誇りの瞬間をもたらした」と報道し、開会式から1週間近く経った今でも、反響は波のように広がっている。
「台湾です!」の一言がうれしくて…
その瞬間は、突然やってきた。
開会式の入場行進が始まってしばらく経った頃、105番目の選手団が入場してきた瞬間、場内に「チャイニーズ・タイペイ」というアナウンスが鳴り響いた。他の選手団の入場のときと同様、最初にフランス語、英語、そして、日本語の順だった。
だが、そのあと、NHKの和久田アナが突然、「台湾です!」とはっきりとした口調で言い放ったことに、多くの視聴者が驚かされた。
筆者も「おっ?」と思ったが、アナウンサーはそのまま、何事もなかったかのように台湾選手団の紹介を続け、すぐに次の国の選手団へと話題は切り変わった。
つまり、ほんの短い紹介に過ぎなかったのだが、この言葉が発せられるとすぐに、SNSでは驚きの声が挙がり、大騒ぎとなった。
なぜかといえば、すでに報じられている通り、台湾の五輪参加について、IOC(国際オリンピック委員会)は、中華民国(台湾)ではなく「チャイニーズ・タイペイ」としているからであり、これまでも踏襲されてきたからだ。
しかし、NHKアナが放った「台湾です!」の一言に何か法的な問題点があるわけではない。これまでも、日本のテレビや新聞などの報道では「台湾」と呼んできているからだ。ただ、世界の耳目が集まる入場行進の場であるということが、国内外に驚きをもって受け止められた。
105番目に登場した
また、入場した順番も話題に上った。「チャイニーズ・タイペイ」であれば、今回の五輪の入場行進の順番(日本語の五十音順)で、107番目(チェコとチャドの間)に登場するはずだ。だが、「台湾」としての順番である105番目(大韓民国とタジキスタンの間)に登場した。
これらのことが台湾人はもちろん、台湾にかかわるすべての人々を喜ばせた理由だが、むろん、中国では否定的に受け止められており、ウェイボーなどでも「どういうことだ?」と議論になった。
中国の政府系メディア「環球時報」は「公共放送として『1つの中国』を損なうような報道はすべきではない」と主張。不快感をあらわにしたが、中国政府がこの問題について公的に抗議するような事態にまでは至らなかった。
台湾に住む筆者の台湾人の友人は「大好きな日本で開かれた記念すべき東京五輪で、台湾のことをアナウンサーが『台湾』と呼んでくれたこと。このこと自体が、台湾人の心にぐっと響き、満ち足りた気持ちになりました。IOCに気を遣いながらも、やはり、日本は台湾にとって真の友だと思いました」と話していた。
■中島恵(なかじま・けい)
山梨県生まれ。フリージャーナリスト。著書は最新刊から順に「中国人のお金の使い道」(PHP研究所)、「中国人は見ている。」、「日本の『中国人』社会」、「なぜ中国人は財布を持たないのか」「中国人の誤解 日本人の誤解」、「中国人エリートは日本人をこう見る」(以上、日本経済新聞出版社)、「なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?」、「中国人エリートは日本をめざす」(以上、中央公論新社)、「『爆買い』後、彼らはどこに向かうのか」、「中国人富裕層はなぜ『日本の老舗』が好きなのか」(以上、プレジデント社)など。中国、香港、台湾、韓国などの文化、社会事情&ビジネス事情を取材し、ネットや書籍に執筆している。
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五輪開会式で「台湾」として行進
50音順の入場めぐり「屈辱」と中国は怒りも
NHK和久田アナ「台湾です!」に「粋な計らい」の声
2021.7.26配信/夕刊フジWEB版
23日に国立競技場で行われた東京五輪開会式で、台湾の入場順が話題となった。事前の発表では「チャイニーズ・タイペイ」の表記に合わせて「チェコ」の後とされていたが、実際には「大韓民国(韓国)」の後に入場、「台湾(たいわん)」の名称を尊重したことになる。
日本語の五十音順での入場となった今大会では、公式サイトのリストで、台湾はチェコの後、チャドの前に入場すると表記されていた。
開会式本番でも、台湾選手団の入場時のプラカードの表記は、英語で「CHINESE TAIPEI」、日本語は「チャイニーズ・タイペイ」。場内のアナウンスも「チャイニーズ・タイペイ」だったが、入場順は韓国の後、タジキスタンの前の入場だった。「チャイニーズ・タイペイ」ではなく「台湾」としての扱いだった。
NHKの生中継でも、和久田麻由子アナ(32)が「台湾です!」と紹介したところ、ネット上では「粋な計らい」などの声が上がった。
台湾の日本語ニュースサイト「中央社フォーカス台湾」はツイッターで、入場の様子の写真とともに和久田アナのアナウンスと同じ「台湾です!」という一文を投稿すると、「台湾です!」と応じるリツイート(返信)が相次いだ。
一部の台湾メディアは大会前に「韓国の後に入場する」と報じており、事前に把握していたとみられるが、中国のネットでは「日本は中国に屈辱を与えた」と怒りの声が上がっていた。
中国が1979年に国際オリンピック委員会(IOC)に復帰したことを受けて、台湾は84年のサラエボ冬季五輪以降、「チャイニーズ・タイペイ」の名称で五輪に出場している。23日の開会式も台湾の旗である青天白日満地紅旗ではなく、台湾のオリンピック委員会の旗で入場した。
コメント総数;87
一、漢民族は御立腹のようだが、真実だから仕方ない。台湾は台湾、中国の一部では無い。
そして、和久田アナが『台湾です。』と言ったのにはビックリした。上層部は媚中だと思っていたので中国に配慮するかと…。
二、台湾の名前で全て統一してもらいたかった。
中国が屈辱だとか、プライドが傷ついたとか言う資格はない。
菅政権の重鎮たちが、台湾を国家として扱っていると中国はよく非難するが、筋違いである。
日中共同声明の2項、3項で、中華人民共和国が中国の唯一の政府であり、台湾は中華人民共和国に帰属するといているが、日本は、理解を示し、尊重するとしただけで、認めたわけではない。
1943年のカイロ宣言で日本が奪った領土をすべて中国に返すとされたが、蒋介石もチャーチルもルーズベルトも誰もサインもしていない。
チャーチルは否定している。
中国共産党は関係のない話しである。
台湾は胸をはってもらいたい。
1億近い人間を粛清している政権には、何も言う権利はない。
三、森喜朗氏へのコメントの件で 和久田アナには正直良い印象は無かったが、今回よくぞ台湾と紹介してくれた。
見直した。
C が屈辱と怒っているようだが、台湾は国際大会の度に Chinese Taipei と呼称され、晴天白日満地紅旗を振る事はできないのだ。
こちらの方が遥かに屈辱と思うが。
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一年遅れの東京五輪が開催中だが、武漢肺炎騒ぎでアヤがついたせいか、個人的にはどうも盛り上がらない。事実、未だにテレビ中継を一度も視ていない。競技結果はニュースになるから、ネット上で承知している。
当然ながら、上記報道の開会式の模様も、録画映像を含めて未見である。ただし、「台湾」に注目が集まったのは偶然ではない。いろいろな裏話から推察するに、東京五輪組織委員会が準備したシナリオに基づく〝演出″だったのだ。本来、こうした「作為」は自然体を尊ぶ我国の気風にそぐわないが、主催者(日本国)の裁量範囲内であり、驕れる中国共産党の鼻を明かす痛快事であった。
近代オリンピックの始祖クーベルタン男爵(1863-1937年)や嘉納治五郎(1860-1938年)が存命だった頃ならいざ知らず、今日では商業主義が蔓延し、政治に翻弄されて昔日の健全さは失われつつある。そういう意味で、初心に戻ろうとしている国と、恰好の政治宣伝の場と考える国との二極化が、今大会で浮き彫りになったと言えるのではないか。前者が圧倒的大多数の参加国とすれば、後者は中国・韓国のみである。因みに特亜三国の片割れ北朝鮮は東京五輪不参加。
それにしても、韓国選手団の五輪に臨む姿勢といい、韓国マスコミの報道ぶりといい、恥知らずとしか言いようがないほど醜悪だ。「恥」の対義語は「誉れ、誇り」だから、裏を返せば誇れるものが何もないことの証明でもある。敗軍の将李舜臣やテロリスト安重根を英雄視しなければならないほど、誇れる民族の偉人すら居ないということだろう。
韓国の旭日旗(軍艦旗)に対する異常な拒絶反応について、某ネット番組で或る海自元海将は「(旭日旗は)我らの誇りである。それを貶めるとは不埒千万、と怒鳴り返さない日本側が悪い。」と述べていた。全くその通りだと思う。朝鮮総督府の訓令だったかどうか忘れたが、「(現地人は)よく嘘を吐いたり騙そうとしたりする習性がある。ゆゑに、その事実を知った場合、大音声を以て叱り飛ばすべし。」という趣旨の史料を読んだことがある。彼国への対処法はこれに尽きる。現に嘗ての宗主国中国がそうしてるのだから間違いのない方策だろう。事大主義国家(具体的には「特亜三国=中韓北」)には、むしろ尊大に振る舞うほうが効果的である。謙遜を美徳と考えない国だからだ。
人間の心理とは不思議なもので、予想だにしない意外な反応に出くわすと周章狼狽するものだ。我国防衛方針が今年になって大転換を遂げた。新防衛白書然り、麻生副総理をはじめ、岸防衛相、中山副防衛相ら政府高官の台湾防衛に対する強気な発言がそれだ。
慌てた中共は、中国の軍事サイトを使って「日本を核攻撃で殲滅する」などと恫喝したつもりだろうが、何の反応もないので面喰っているのではないか。全面戦争となれば、反撃されて自分も殺られる覚悟がなければ出来ない。人一倍死を怖れる習近平に、そんな度胸はあるまい。シナ伝統の単なるブラフ(はったり)である。ブラフを無効化するには、無視することが一番。今のところ、我国の対応は間違ってないと思う。
余談ながら、「教育」の「教」を旧くは「敎」と綴った。部首の「子」に乗った部分は、親の鞭を表すのだとか。漢字はシナ起源だから、「教える」ことは「親が鞭打つこと」と古代シナ人は解釈していたのだろう。その伝統(?)は今なお受け継がれており、攻めることしかアタマにないから防衛戦略などまるでない。攻めるより守るほうが難しいのは軍事の常。米軍の斬首作戦ではないけれど、習近平が殺られたらあっけなく終わってしまう。
「終わり」で想い出した。麻生発言に狼狽した習近平は、全体会議で原稿をどこまで読んだか分からなくなり、側近に「もう(読み)終わったか?」と尋ねるシーンがある。あざといネットユーザーの間では、「習近平は、もう終わった。」が流行語になっているのだとか。
現代の国際秩序は、国家間の合意に基づく国際法(条約+国際慣習法)で成り立っている。この規範に遵うのが所謂「法治国家」と呼ばれる〝普通の国″である。ところが、ルールに遵わない無法国家がある。中華人民共和国と大韓民国がその代表例である。今日の国家間対立は、巷間囁かれる民主主義対全体主義とか自由対統制のイデオロギー対決でなければ、人権保護対人権弾圧の道義的対決でもない。主因は簡単明瞭、国際ルールを守るか否かという正邪がはっきりした単純な問題でしかないのだ。この視点で観れば、政財官学マスコミ界に巣食う媚中・親韓派連中が如何に可笑しな存在であるかが一遍に理解できよう。
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