森会長の発言真意は“女性蔑視”より“女性登用”では?
不当な「メディアリンチ」こそ深刻な「日本の病」 有本香氏が緊急寄稿
2021.2.10配信/夕刊フジWEB版
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が、女性蔑視と受け取れるような発言をした問題について、夕刊フジで「以読制毒」(木曜掲載)を連載するジャーナリストの有本香氏が緊急寄稿した。
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毎週木曜のコラムでなく、イレギュラーな寄稿を容赦いただきたい。というのも、「森喜朗イジメ」がひどすぎるからだ。
3日に行われた東京五輪・パラリンピック組織委員会の臨時評議会で出た、森喜朗会長の発言。これに、芸能人から文化人、スポーツ選手らが、我も我もと寄ってたかって、たたいている。加えて、欧州諸国の大使館アカウントまでが乗っかっての騒ぎとなっていることには違和感がある。
まず、今したり顔で森氏を非難している人たちは、発言の全文を読んだのだろうか。確かに、不用意なところのある、分かりにくい発言ではある。そもそも、女性はこうだ、男性はこうだ、と属性で一括りにしての評価は、身内の会合であっても公言すべきではない。
そうした欠点はあるが、虚心坦懐に全文を読めば、森氏の発言が「女性蔑視」とはむしろ逆の意図に基づいたものだともとれる。
不肖私が森発言を要約すると、次のようになる。
「文科省は各種団体に女性理事を増やすよう強く要請しているが、女性の理事は(男性と異なる)優れた点として競争意識が強い。皆が発言しようとする傾向があるため、『会議に時間がかかる』と文句を言う人がいる。しかし、私(森氏)たちの組織委員会の女性理事は端的に的を射た発言をする人ばかりだから、欠員があるとすぐ女性を選ぼうということになる」
話し言葉では、文意が錯綜することがしばしばある。慎重に話そうとするあまり、分かりにくくなることもある。その多くの単語を都合よく切り取ってつなげば、話者の意図とはまったく別の「差別発言」に仕立てることも可能だ。
特に、森氏の場合、首相時代からのイメージが強くある。約20年前、メディアによって連日、発言の「切り取り」をされ、「失言王」に仕立てられた。そのイメージゆえ、今回も「また森さんか…」と全国の人々に容易に信じ込まれた点も大きい。
今では、森氏の過去の「失言」の大半がメディアの捏造、もしくは「切り取り」によるミスリードだったと判明していて、ネット上には名誉回復情報も多く流布しているが、やはりイメージ払拭には十分でない。
森氏は7年前、五輪組織委会長職就任の依頼を受けた際、「無償」を条件に同職を引き受けた。規約上、報酬ゼロにできないと知ると、自らの報酬をアルバイト職員と同額の最低額にし、その全額を積み立てて、寄せ集めの組織委職員が一致団結できるようにと、皆の懇親会費に充ててきた。
多くの関係者が「余人をもって代えがたい」という森氏の人脈、交渉力は、2019年に、ラグビーワールドカップが日本招致されたことでも明らかだ。
7年もの間、「国のため」「五輪のため」に私財をつぎ込み、しかも癌と闘いながら走ってきた人が、意図を捻じ曲げられたたかれまくる。
その様を見ていると、日本社会に残る「女性差別」よりも、不当な「メディアリンチ」の方がはるかに深刻な「日本の病」と思うが、いかがか。
この事件(?)の病理を的確に暴き出した有本氏の論評に異論はない。『人間の弱さ、愚かさ』(1月14日付)で書いた新約聖書物語を連想してしまう。イエス・キリストを磔刑に追いやったのが、他ならぬ同胞・同族であるユダヤ民衆だったということ。キリストが復活すると「真に神の子だった」と後悔する。もちろん、森会長は「神の子」ではないが、WCラグビーを招致して我国の高い民度(「和(やわらぎ)」の精神)を世界に示し、哈日族(日本大好き人間や親日家を増大させた最大の功労者である。係る国士に対し、あろうことか発言の趣旨を正反対に捻じ曲げ、謂われなき「女性蔑視」の濡れ衣を着せて悪役に仕立ててしまったのだ。マスコミらおバカな左巻き連中は、とうとう天に唾してしまった。おのれの愚行に気付かないところが、正真正銘の「愚民」たる所以でもある。
竹田恒泰氏は、今回の森会長バッシングを評して左巻きメディアの〝紅衛兵化″と断じていたが、まったくその通りだと思う。当時、未だ一介の学生に過ぎなかったが、扇動された若者(紅衛兵)が罪なき老人(走資派とレッテル貼りされた教養人)を袋叩きしてるように映り、激しい嫌悪感に襲われたものだった。年長者を敬うのが儒教の教理ではなかったのか。そもそも中国共産党の母体は、北方匪賊の暴力掠奪ヤクザ集団(中国国民党支配下の台湾では「共匪」と称していた。その中国国民党も台湾を盗んだ国盗人だが。)であって、教養はおろか倫理道徳もヘチマもあったものではない。
左翼・新自由主義者・リバタリアン・グローバリストなどというと、然も立派な思想の持主であるかのように映るかもしれないが、中身は空っぽ。おのれ自身の確固たる信念などなく、単に高名な人士の受け売り或いは唆されて行動しているに過ぎない。論より証拠、やることなすこと尽く支離滅裂で子供じみているではないか。こんなこと言うと、子供蔑視発言になるのだろうか。然るに、森会長(御年83)を袋叩きにする行為は老人蔑視(差別)にならず、人権擁護派面していられるのは可笑しいではないか。こんなダブルスタンダード(偏向基準)を許してなるものか。
《ご参考》
【台湾CH Vol.360】
森発言「女性蔑視」以上に露骨なマスコミの「台湾蔑視」
自民党に「台湾政策PT」発足!長尾議員に聞く
[R3/2/13]
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