掲題は、李登輝元総統告別式における蔡英文現総統の追悼メッセージ『〝台湾人であることの幸せ″を護る』から文字った。
台湾との外交関係回復を
米政府に求める決議案、米議員が提出
2020/09/18 13:38配信/フォーカス台湾(中央通訊社)日本語版)
(ワシントン中央社)米下院のトム・ティファニー議員(共和党)は現地時間16日、米政府に台湾との正式な外交関係回復や「一つの中国」政策の終結を求める決議案を提出した。17日、報道資料で明らかにした。ティファニー氏は「米国が世界の友人やパートナーと話をするのに中国共産党の許可書はいらない」と訴え、「今こそ米国が北京の『一つの中国』幻想をオウム返しするのをやめる時だ」と強調した。
ティファニー氏は報道資料で、1979年、当時のジミー・カーター大統領が突然、議会の同意がないままに、それまで友好的な外交関係を保っていた台湾と断交し、北京の共産党政権を承認したと説明。米台関係の基礎となる「台湾関係法」や「6つの保証」などはあるものの、米国は台湾と公式な関係を有してはおらず、民主主義的な選挙で選ばれた台湾の政権を北朝鮮やイランといった残忍な政権と同じように扱っていると指摘した。
提出されたのは、「両院一致決議案」で、上下両院での可決後、大統領の署名は不要。そのため、法的拘束力を持たない。
決議案には、台湾の国際機関参加への支持や、台湾との自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉の開始を米政府に求める内容も盛り込まれた。
(徐薇婷/編集:名切千絵)
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台湾が国連参加なら世界により貢献
9/18(金) 15:40配信/産経新聞電子版
今年は国連憲章の調印から75年に当たる。同時に今年は、世界中が新型コロナウイルスにより、経験したことのない公衆衛生の危機に直面した。国際社会はこれまで以上にお互いの協力を必要としており、台湾も協力への参加を望んでいる。
台湾は、8月時点で新型コロナの感染者を500人以下、死者を7人に抑え、感染の封じ込めに成功している。6月下旬までに、医療用マスク5100万枚、医療用ガウン60万着、非接触型体温計3万5000個などの医療物資を、日本や米国、欧州連合(EU)など80カ国以上に寄贈した。民主主義の理念を共有する国と迅速な検査キットや治療薬、ワクチンなどの開発も行っている。
国連のグテレス事務総長は、国連の包括性や多国間主義が「持続可能な開発目標」(SDGs)の実現に寄与すると発言している。この発言には完全に同意するが、台湾が世界の民主主義の模範であり感染の封じ込めに成功したにもかかわらず、国連や関連組織に参加し、経験を共有することが認められないのなら、このビジョンは不完全なものとなる。
国際社会は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)により、台湾が世界保健機関(WHO)と国連の体系から不当に排除されていることを深刻に認識した。それでも、中国は国連に圧力をかけ、台湾を排除し続けている。
台湾は男女平等、経済成長率、清潔な水と衛生、格差縮小、健康と福祉などの多くのSDGグローバル指標で、経済協力開発機構(OECD)諸国に匹敵する水準に達している。台湾は、SDGsへの取り組みを活用することで、各国がパンデミックによる混乱から立ち直ることを支援できる。台湾は長年、クリーンエネルギーや防災などの分野でアジア、アフリカ、中南米、太平洋などの友好国を支援してきた。
つまり、われわれは支援の準備ができており、もし国連の活動や会合に参加できれば、より多くの貢献ができるのだ。15日から開催されている国連総会を機に、台湾が国連や国際社会で果たしうる役割の大きさについて、日本の皆さんに知っていただきたい。
寄稿;呉釗燮台湾外交部長(外相)
コメント総数:39
1.これまで中共に遠慮して台湾との正式な国交を結ばなかった国も、最近の中国の金にものを言わせた横暴なやり方に嫌気がさし、そのお金の言うことを聞くのが嫌になってきている。今こそ、台湾を国連加盟国の一国として承認し日本も正式国交を結ぶべき。よういドン、、で世界中が承認すれば、所詮中国一国では何もできない。その為の運動を日本も積極的に
2.台湾は国際社会の一員であり、参加には賛成。
ただ、中共が牛耳ってるような国際組織にいまさら参加する必要ない。中共外した新たな組織が早急に必要。
3.台湾が国際機関に参加する事はとても素晴らしい事だ。今中国に牛耳られて中国の機関と成り下がっている国際機関に新鮮な良い空気を入れその腐敗体質を改善する事にも一助すると思う。日本は中国の脅しに負けず一刻も早く台湾と国と国との友好条約を結ぶべきだ。ファイブアイにも早く参加してオーストラリアとも仲良くして欲しい。今の中国にはアメリカ以外は一国では勝てない。自由と民主主義と平和を尊ぶ国同士力を合わせて中国の多方面侵略と戦って行くしかない。
二件とも台湾関連のニュース。チェコ訪台団をきっかけに、中国の〝戦狼(恫喝)外交″に対する国際輿論の風向きが変わった。
【一つの中国】論の経緯
終戦までの支那(中国)大陸は、戦国時代さながらの軍閥割拠時代であった。大半を支配した中国国民党ですら南京政府(汪兆銘親日政権1940-1945)と重慶臨時政府(蒋介石政権1937-1945)に分裂していた。
中国国民党軍が日本軍武装解除の名目で連合国軍から派遣され、未だ日本領だった台湾へ侵攻、そのまま不法占領してしまった。1947年には、中国国民党によって現地民(台湾人)の大虐殺(いわゆる「二・二八事件」)が引き起こされた(蒋介石は未だ渡台してない)。当時の台湾住民は、国籍上は未だ「日本人」だったのだから、〝日本人大虐殺事件″と言っても過言ではなかろう。共産党にせよ国民党にせよ、さすがはペテン師〝中国人″である。【強きを救け弱きを叩く】残虐非道で厚顔無恥な大陸気性や権謀術数を遺憾なく発揮している。
1949年、中華人民共和国(中国共産党政府=通称「中共」)成立。国共内戦に敗れた蒋介石国民党軍が台湾へ逃れ、先遣隊に合流して「中華民国」の台湾亡命政府(通称「国府」)を名乗ったため、ここに〝二つの中国”が現出した。東西冷戦下、当時の国連(UN)における中国代表は飽くまで「中華民国」であり、中共政府の国連加盟は承認されないままだった。註;「中共」の国家承認は、東側諸国だけでなく、英・仏も国交樹立済み(国連常任理事国中、英・仏・蘇が承認、米・中「国府」が反対)だった。
この戦後国際秩序の流れを悪い意味で変えたのが、いわゆる田中角栄内閣に依る「日中国交正常化」(1972年)である。当然、「一つの中国」論に則り、強権体質の「中華民国」台湾亡命政府(蒋介石中国国民党政権)とは断交する。中国巨大市場の幻想を抱き、これに追随したのが米国ニクソン政権である。1979年国交樹立、「中共」政府の国連加盟(=「国府」の追放)へと加速し、今日の国際情勢へと繋がって行く。
結論から言えば、「一つの中国論」は、中国共産党と中国国民党という中国人同士の内輪揉めに過ぎず、当時日本領だった台湾および台湾住民は火事場泥棒的に蒋介石に丸ごと盗まれ、不幸にして外国人(=中国人)の内紛に巻き込まれただけである。
で、現在はどうなのか。トランプ政権になって、ウソ吐きで約束も守らず悪逆非道な強権体質を見抜き、これまでの対中政策が誤まりだったことを認めて、中共政府の封じ込め政策へと戦後の原点回帰へと舵を切った。逆に民主化を果たした蔡英文台湾政府へ急接近を続けている。これに呼応するかのように、英国・EU(欧州連合)などからも中共非難の声が上がり、安倍前総理発案に依る日・米・豪・印の対中包囲網構想が現実味を帯びつつある。
「一つの中国」論はさておき、完全民主化を果たした台湾政府(「中華民国」ではない)と人権無視の圧政を続ける中共政府を比べて、国際社会がどちらを採るかは自明であろう。旧ソ連のロシアは沈黙を続けているが、中共の暴力的言動に悩まされるASEAN・南太平洋諸国も、台湾の国際機構復帰を支持する動きが出てきている。今世紀は「台湾」の時代になるかもしれない。
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