「懐メロ」は何も流行歌ばかりではない。人間誰しも初めて覚える歌は、童謡・童歌の類ではあるまいか。暫くの間、我が記憶に残ってる童謡歌手を辿ってみよう
平井英子(1918-)さんは、戦前の童謡歌手。年齢的には母親の世代に当たる。ただ我が幼児期はラジオ全盛期であり、戦前・戦中にレコーディングされた童謡曲もよく聴くことが出来た。後発歌手と異なる歌唱法は、蛮声(?)といってよいほどの大きな声を張り上げて歌う点である。想像するに、ラッパ吹込(機械録音)から電気録音に切り替わる端境期にデビューしたせいであろう。ラッパ吹込は、声(音)による空気の振動を利用するため、小さな声では採取し難い事情があったためと思われる。
どうでもいいけど、童謡歌手はなぜか殆どが少女で、少年の場合は極めて稀という特異な分野である。
代表曲(↓)
・てるてる坊主(1928年)
浅原鏡村作詞/中山晋平作曲
・あの町この町(1928年)
野口雨情作詞/中山晋平作曲
・証城寺の狸囃子(1929年)
野口雨情作詞/中山晋平作曲
・茶目子の一日(1929年)-童話唱歌
佐々紅華作詞・作曲/お母さん;髙井ルビー、先生;二村定一
・兎のダンス(1929年)
野口雨情作詞/中山晋平作曲
・村祭(1930年)
文部省唱歌
・キューピーピーちゃん(1930年)
野口雨情作詞/中山晋平作曲
・砂山(1931年)
北原白秋作詞/中山晋平作曲
・アメフリ(1931年)
北原白秋作詞/中山晋平作曲
・十五夜お月さん(1932年)
野口雨情作詞/本居長世作曲
・シャボン玉(1934年)
野口雨情作詞/中山晋平作曲
・煙草屋の娘(1937年)-流行歌
鈴木静一作詞・作曲/岸井明共唱
個人的な好みで恐縮ながら、どれか聴いてみよう。
兎のダンス
ソソラ ソラ ソラ うさぎのダンス
タラッタ ラッタ ラッタ
ラッタ ラッタ ラッタラ
あしで 蹴り 蹴り
ピョッコ ピョッコ 踊る
耳にはちまき
ラッタ ラッタ ラッタラ
ソソラ ソラ ソラ 可愛いダンス
タラッタ ラッタ ラッタ
ラッタ ラッタ ラッタラ
とんで 跳ね 跳ね
ピョッコ ピョッコ 踊る
あしに赤靴
ラッタ ラッタ ラッタラ
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