昭和31年(1956年)のパリーグ8球団中第7位は大映スターズ。
154試合57勝94敗3引分勝率.380
首位西鉄とのゲーム差41.0、監督松木謙治郎(背番号50;47歳)
開幕当初は藤本定義(背番号30;51歳)監督だったが、理由は不知なるもシーズン途中から松木打撃コーチが指揮を執っている。お二方とも「阪神」のイメージが強いが、藤本さんは何と「巨人」の初代監督(戦前)なのだとか。どうでもいいけど、東映と並ぶ映画会社が親会社。「スターズ」の愛称は“映画スター”を捩ったわけでなく、ゴールド・スターズ(金星軍)を大映が買収して出来たチームだから。“永田ラッパ”と異名を獲った永田雅一オーナーは、野球好きが高じて屡々監督采配に口を挟んだという。この年の監督交代劇は、そのせいかもしれない。
主力野手(打撃順)
・26・・坂本文次郎(三塁手・30歳)/打率.271・打点40・本塁打6・盗塁28
・3・・高野价司(中堅手・21歳)/打率.202・打点13・本塁打4・盗塁26
・5・・枝村勉(右翼手・23歳)/打率.240・打点40・本塁打4・盗塁10
・11・・安居玉一(左翼手・33歳)/打率.273・打点47・本塁打7・盗塁5
・29・・滝田政治(一塁手・29歳)/打率.237・打点28・本塁打1・盗塁2
・47・・保坂幸永(捕手・24歳)/打率.224・打点36・本塁打7・盗塁4
・39・・八田正(遊撃手・19歳)/打率.267・打点20・本塁打3・盗塁7
・8・・島田雄三(二塁手・26歳)/打率.190・打点22・本塁打1・盗塁5
「坂本文次郎」「八田正」、懐かしい選手名ですね。。ともに二塁手と思っていたら、守備位置が違う。多分、「大毎」になって優勝した時(昭和35年)の記憶だろう。
控え野手(代打・代走・守備固めなど)
・7・・増田卓(外野手・34歳)/打率.239・打点22・本塁打0・盗塁6
・43・・川本浩司(内野手・23歳)/打率.257・打点17・本塁打2・盗塁2
・9・・山田潔(内野手・35歳)/打率.195・打点17・本塁打2・盗塁2
・44・・谷本稔(捕手・19歳)/打率.234・打点11・本塁打1・盗塁4
・23・・上市皓雄(捕手・23歳)/打率.221・打点13・本塁打4・盗塁1
・25・・菅原道裕(外野手・26歳)/打率.252・打点7・本塁打0・盗塁5
・27・・新井茂(外野手・20歳)/打率.268・打点20・本塁打1・盗塁0
・48・・渡邉光明(外野手・20歳)/打率.223・打点5・本塁打1・盗塁10
・53・・平野謙二(内野手・28歳)/打率.197・打点5・本塁打2・盗塁1
・55・・八浪知行(外野手・25歳)/打率.113・打点2・本塁打1・盗塁2
・6・・黒田一博(外野手・31歳)/打率.113・打点0・本塁打0・盗塁1
・4・・二宮政昭(外野手・21歳)/打率.132・打点1・本塁打0・盗塁2
・58・・菊池彰穂(内野手・18歳)/打率.100・打点4・本塁打0・盗塁0
控え選手は誰も記憶にないなぁ。なお、黒田一博外野手は、広島東洋→ドジャース→ヤンキース→広島東洋と日米プロ球界を渡り歩いて活躍した黒田博樹投手の父君に当たる。もちろん、最近知ったことである。
投手陣
・33・・森口哲夫(右・20歳)/投球回数223.2/3・5勝18敗・防御率2.97・奪三振105
・51・・三浦方義(右・22歳)/投球回数329.2/3・29勝14敗・防御率1.77・奪三振187
・52・・太田正男(右・22歳)/投球回数159.1/3・4勝6敗・防御率1.86・奪三振79
・54・・後藤修(左・21歳)/投球回数112.2/3・6勝12敗・防御率3.42・奪三振65
・12・・林義一(右・36歳)/投球回数109.1/3・4勝12敗・防御率2.86・奪三振40
・24・・笠原正行(右・22歳)/投球回数63.0/3・1勝8敗・防御率3.71・奪三振19
・15・・坂上惇(右・21歳)/投球回数87.1/3・1勝4敗・防御率3.48・奪三振23
・61・・青山裕治(左・22歳)/投球回数105.1/3・4勝6敗・防御率3.40・奪三振54
・18・・小川善治(右・31歳)/投球回数73.2/3・3勝4敗・防御率3.65・奪三振16
投手陣では、林義一投手だけだな。それも後年になってからのこと。昭和35年のパリーグ優勝当時の中西勝己(17)、若生智男(32)、三平晴樹(16)、飯尾爲男(20)、中川隆(48)、小野正一(19)といった主力投手のうち、大映出身者は飯尾投手の唯一人だけ、しかもこの年(昭和31年)は高橋ユニオンズでプレーしていた。三平(みひら)投手は大毎になってからの選手だし、他はすべて毎日出身者ばかり。
註;()内は優勝時背番号。
現在の背番号(千葉ロッテ・マリーンズ)については、毎日オリオンズの稿で書いたので割愛する。。
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