タイ音楽メディア評第二回をお届けします。
2.MP3 : 5 ลูกทุ่งหญิง ชุด 1
(MP3;ルークトゥン女性歌手5人第1巻)
これの第2巻は既に所有していて、聴かずとも収録曲の予想がつく。MediaGoでPCに取り込んだら、タグ情報が文字化けする。ただし、ファイル名がタイ語曲名になっているので、面倒だけどこれをコピペしてタグを貼り替えればなんとか格好がつく。従って、全52曲のリストを載せることも可能なれど、幾ら何でもそれはあまりにも難儀である。そこで、収録された5人の女性ルークトゥン歌手のみ掲載しておこう。
☆ ผ่องศรี วรนุช(ポンスリー・ウォラヌット)
第1曲~第11曲
☆ บุปผา สายชล(ブパー・サイチョーチ)
第12曲~第22曲
☆ เตือนใจ บุญพระรักษา(トゥンチャイ・ブッパラッサー)
第23曲~第32曲
☆ เรียม ดาราน้อย(リム・ダラノイ)
第33曲~第42曲
☆ กิ่งดาว จันทร์สวัสดิ์(キンダウ・チャンサワン)
第43曲~第52曲
みんな何処かで聴いたような懐かしい気分にさせてくれる曲ばかりだ。今回買った6点のディスク中、これが最も古い音源であろう。モノラルを含む音源といい、曲調からいってもおそらく全て1970年以前の録音かも知れない。曲感からすると、タイオリジナルばかりではないように思う。日本の歌謡曲風のものから西洋スタンダード曲風のものまであって、一口にルークトゥンと言っても一筋縄にはいかないようだ。
もともとタイのルークトゥンは、伝統的な農業歌がルーツなのだとか。日本で言えば、民謡や祭り歌の類といったところである。それが今や、洗練発展しすぎて都会風の曲ばかりが氾濫している。最近のルークトゥン・ヒット曲を好まないのは、そうした理由もある。その点、この当時(1970年以前)のルークトゥンは、農業歌の原形を留めており、長閑なタイの田園風景が瞼に浮かぶ。
歌手名で知っていたのは冒頭のポンスリーさんだけ。佳曲が多いので一人一曲ずつ採り上げたいが、PCが重くなるので、ポンスリーさんが歌うタイの有名曲一篇だけ聴いてみよう。
01.ไหนว่าไม่ลืม(忘れないで)
by ผ่องศรี วรนุช(ポンスリー・ウォラヌット)
仏暦2482年(昭和14年)のお生まれだから、今年で喜寿(77歳)を迎えられたわけですね。タイ映画《มนต์เพลง ลูกทุ่ง เอฟ.เอ็ม.(モン・プレーン・ルークトゥン・FM)》(2002年)に出演なさってたのを知ってるけど、それにしても、YouTube動画はずいぶんとお若いですなぁ。สาว(sao;16歳以上の若い女の子)時代の御写真みたい。
有名曲だけに、いろんな歌手が歌っているが、,タイ映画《มนต์รักทรานชิสเตอร์(モンラック・トランジスター;邦題『わすれな歌』)》(2001年)の挿入曲として使われていた。
*ご参考*
タイ映画『わすれな歌』予告篇
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