ソニーの新型ウォークマンNW-A16を手にしてから20日近くになる。この間に充電したのは、購入直後を除けばたったの二回だけ。当初は好奇心と操作慣れのためあれこれ弄り回すので通常より消耗が激しいはずなのに、連続再生51時間の“看板”に偽りなし。2~3日も使うと直にバテてしまうNW-F887とは雲泥の差である。
その昔、ソニーのアルカリ乾電池は“スタミナ乾電池”がキャッチフレーズだった。A16は乾電池駆動ではないものの、“スタミナ”の売り出し名を継いでもよいと思う。WalkmanやiPod touchは、スマートホンに形状が似ているのでつい携帯電話と比較してしまうが、みな携帯型端末機器と考えれば、F887とてノートPC並みに保ちはする。
A16がスタミナを誇る要因の一つに、“音楽再生装置”に特化していることが挙げられよう。FM放送受信、動画再生、語学学習の用途にも使えるが、あくまで“おまけ的な機能”であって、それが目的であれば他に適う製品がたくさんある。
A16を弄っていて、iPodやF887、スマホにはある飛行機マーク(機内モード)が見当たらなくて変だなぁと思ったら、そもそもWi-Fi機能が搭載されてないのだとか。私奴にとってのDAPは音楽鑑賞用にすぎないため、Wi-Fiなどまったく不要。しかも“大飯喰らい(電池を喰う)”のクセして、付加機能分の価格アップに繋がるから堪ったものではない。
それでも、A16への不満が皆無というわけではない。音の傾向がシャープ(鋭角的)なため、主たる用途の“寝ホン”には向かないのである。そこで独自に考案したのが次の設定と組み合わせ。
☆ A16の設定
・ イコライザー類はすべてOFF
・ スピーカー選択→RDP-NWT19→ClearPhase・xLOUDはOFF
☆ 接続系統
・ Dockケーブル→オヤイデ電気 Fiio L5
・ ヘッドホンアンプ→米国HeadAmp社 Pico USB/DAC
・ イヤホン→米国Westone社 WST-W40
・ イヤーチップ→米国Shure社 SE-535LTD付属フォームチップ
・ イヤホンリケーブル→米国SunCable社 Ancient Legacy
こうすることにより、トゲトゲしい刺激的な音が中和されて円くなる。解像度はややボケ気味になるものの、宛ら子守歌でも聴くかのようで催眠用途(?)には甚だ具合がよろしい。屋外へ持ち出すのは旅行の時のみなので、自宅ならば嵩張ろうと多少面倒だろうとこれでよし。
“寝ホン”で好んで聴くのが『紅楼夢』(CCTV 1987年)のサントラ盤。昨年5月29日付記事でも書いたが、リンク先の虾米音乐サイト(在中国)が【日本はサービスエリア外】とかで、すべて跡形なく消えてしまったのですよね。
その再掲を兼ねて、個人的に一番好きな曲を聴いてみよう。
☆ 晴雯歌(ちんうぇんこぉ) by 陳力、女声合唱
サントラ盤でなく、テレビドラマの当該シーンのようです。全曲とおして翳りが濃いなかで、この歌だけは明るく愉しく聴ける。歌詞が出るのも嬉しい。漢字だから、外国語と言っても何となく大意が掴めそう。
このサントラ盤をYouTube検索していたら、何と私奴がアップした映像に出くわした。アカウントを召し上げられアップ動画もすべて削除されていたのに、奇特な方もあるものでダウンロードしておいてくれたのだろう。もともと自分に「著作権」などないわけだし、どんな経緯にせよ、こうした再利用は大歓迎。何だか生き別れになった子供に、偶然出会ったような気分。
記念(?)に貼っておきましょうね。
☆ 紫菱洲歌 by 陳力
☆ 嘆香菱 by 陳力
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