タイ国チェンマイから帰国して二週間近く経つが、留守した間のツケが溜まったうえ、タイ土産の音楽メディアを整理したりで更新を怠けてしまった。
買ってきたVCDやMP3オーディオを改めて聴き直してみると、意外に何処か聴いたようなメロディの曲がある。曲調が日本の歌謡曲やいわゆるJ-Popsと呼ばれるものに酷似していて、それらしいことは分かるのだが、俄に曲名が思い出せない。平成の御世になってから、日本の流行歌に興味を失くしているので、【宜なるかな】ではある。
実は、そのきっかけがこの曲(↓)
☆ リンゴの花は咲いたけど(昭和27年)
コロムビア・ローズ
おそらく2002年の訪タイ時と思うが、タイ映画《มนต์รักทรานซิสเตอร์(モン・ラック・トランジスター)》(2002年)のVCDを土産に買って帰った。その挿入歌にこの曲が使われていた。もちろん、カバー盤だが・・・。何処か聴き憶えがあるのに、原曲名が思い出せない。怪しげな日本語の歌い出し【夕陽の色も・・・云々】を頼りに調べたところ、上記曲と判明した次第。同居していた母方末子の叔母さん(当時、高校生)がコロムビア・ローズの大ファンだったから憶えていたものの、日本ではとっくに忘れ去られた曲ではなかろうか。
☆ มนต์รักทรานซิสเตอร์(邦題;わすれな歌)予告篇
この曲は、予告篇最後のほうで出てくる。歌っているのは、loboとかいう歌手らしい。
では、タイ人歌手によるカバー盤を幾つか聴いてみよう。
☆ ริงโงโนฮานาวาซาอิตาเคโด(りんごのはなわさいたけど)
รุ่งฤดี แพ่งผ่องใส(ルンルディ・ペンポンサイ)
曲名は原題をタイ文字にしただけ。したがって、タイ人には意味不明のヘンテコな曲名ではなかろうか。フルコーラスを原語で歌ってますね。イントネーションに無理があるものの、日本語で歌ってることはどうにかこうにか分かる。
☆ อาทิตย์อุทัยรำลึก(謎の旭日踊り)
สุรพล สมบัติเจริญ(スラポン・ソムバッチャレン)
原題を甚だしく逸脱した曲名が凄い。最初は投稿者がふざけてつけた題名かと思ったら、これがタイでの正式な曲名らしい。件の映画《わすれな歌》は、昭和43年に没したスラポン・ソムバッチャレンに捧げられているから、おそらく彼がこの曲のタイでのオリジナル歌手なのだろう。それにしても、日本語歌唱はタイ語訛りが酷い。
映像は冬の洞爺湖みたい。タイ国際航空(TG)が昨年、札幌~バンコク直行便を開設したところ、大変な人気路線になってるとか。九州生まれの自分もそうだけど、タイ・台湾等南国の人々は“雪国”に憧れるのですよね。
タイの音楽メディア評 その5で採り上げたサヤン・サンヤー盤もあるようですよ。
☆ อาทิตย์อุทัยรำลึก(謎の旭日踊り)
สายัณห์ สัญญา(サヤン・サンヤー)
う~む、こうしてタイ文字の歌詞を観ていると、日本語のタイ文字化自体がいい加減ですね。たぶん、耳から入っただけの歌詞をタイ文字化したのだろう。歌い出し【夕陽】が【おぉへ】と意味不明に聞こえるのも無理はない。ここはโอเฮ่(Oh-Hae)よりอยู่ฮิ(Yuu-Hi)としたほうが原語(日本語)に近いように思う。ただอยู่は【居る、住む】の意味を持つ語だから、タイ人には却って紛らわしいのだろう。
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