掲題に関して、過去にも書いた憶えがある。
http://kuro.typepad.jp/blog/2009/06/----71de.html
ラミン盤しか聴いたことがなくて聴き較べようもなかったが、このたび佳い映像を見つけた。
☆ J.S.Bach - Kantate BWV 36
第7曲 ソプラノ詠唱 対訳歌詞;(川端純四郎氏に依る)
Auch mit gedämpften, schwachen Stimmen
くすんだ弱い声であっても、
Wird Gottes Majestät verehrt.
神の威光は讃えられます。
Denn schallet nur der Geist darbei,
霊が共に響いてさえいれば、
So ist ihm solches ein Geschrei,
それは神には、叫びとなって、
Das er im Himmel selber hort.
天で、みずからお聞きになるのです。
あくまで個人的な好みで言うと、これは観ても愉しい音楽だ。“明るく健康的で澄みきった歌声”“愉悦に溢れる幸福感”など、私奴がこの曲に期待する全てを叶えてくれる。これまで宝物のように聴いてきたラミン盤がすっかり色褪せてしまった。
歌うヌリア・リアル(Núria Rial)さんの存在はまったく知らなかった。バカである。顔立ちから南国系と観たが、果たしてカタルーニャのご出身だとか。その美貌から、“スペインの歌姫”として結構な人気らしい。
ラミン盤と聴き較べてみよう。
1-07 BWV 36 - Schwingt Freudig Euch
う~む、リアルさんの歌声を聴いた後では、凡庸な別曲を聴かされているように響くから不思議だ。しかも、何だか小母さんがしかめっ面で歌ってるみたい、悪いけど。
さて、この第36番が好きになった理由は、第一部の掉尾を飾る第4曲のコラールが何とも素晴らしいから。ラミン盤でお聴きください。
1-04 BWV 36 - Schwingt Freudig Euch
第4曲 衆讃歌 対訳歌詞;(川端純四郎氏に依る)
Zwingt die Saiten in Cythara
キタラの弦を弾いて、
Und laßt die süße Musica
甘い音楽を
Ganz freudenreich erschallen,
喜びあふれて鳴り響かせよ、
Daß ich möge mit Jesulein,
私が、いとも美しい
Dem wunderschönen Bräutgam mein,
私の花婿なるイエスさまと、絶えることのない
In steter Liebe wallen!
愛の中で歩み続けることができるように。
Singet, Springet,
歌え、 踊れ、
Jubilieret, triumphieret, dankt dem Herren!
歓呼せよ、勝利を祝え、感謝せよ、主に。
Groß ist der König der Ehren.
大いなるは栄光の王。
(Ph.ニコライ詞,1599)
嗚呼、YouTube映像のDVDが欲しくなった。アップロードユーザーのサイトを覗いたら価格が35スイスフランとなっていたが、日本では売ってないのかなあ。PALだろうがリージョンコードが違おうが、パソコンで観る分には差し支えはなさそうだし・・・。
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