このKaraokeVCD(写真)には、懐かしの1980年代および前稿のタイの音楽メディア評 - MP3オーディオ その2でも採り上げた浅田美代子「しあわせの一番星」(昭和49年)のタイバージョン「คนข้างเคียง(寄り添う人)」が入っている。
คนข้างเคียง(寄り添う人)-สุทธิพงษ์(スティポン)+จุฑามาศ(チュタマ)
懐かしきチュタマ・イスラヌクリットさんのこの曲見たさで買ったのだから、入っていて当然と言えば当然。YouTube映像には歌詞字幕が出ませんが、買ったVCDにはあります。それにしても、随分と年季が入ったVTRですね。途中でトラッキングが乱れたりして、そこがまた当時を偲ばせて嬉しくもある。何とも人間(この場合、私奴個人に限って)の心理とは複雑怪奇である。SP盤愛好者が、雑音でしかない針音を嬉しがるのと似た心理でしょうか。デジタルよりアナログのほうが遙かに「人間味」(失敗や欠陥が多くて不完全という意味で)があるから、わたしは好きですね。なお、タイ語歌詞をつまみ食いすると、相思相愛のカップルを想定した歌のようです。
まあ、同じ曲ばかりでは申し訳けないので、違うカップルのデュエットもお聴きいただきましょう。
อ้อยใจ(砂糖黍の気持)-รณชัย(ロナチャイ)+อัจฉรพรรณี(アチャラパニー)
童顔のアチャラパニーさんは、このアルバムの中心的歌手ですが、当時から人気があったのでしょうか。こういう初々しさとか学芸会的素人っぽさが受けた時代だったのかもしれません。日本で言えば、昭和40年代ですね。すると、タイでは日本より十年ほど遅れてブームがやって来たことになります。
このRSのรวมดาวシリーズと同時代のสาว สาว สาวとは、同じファン層(十代の若者)を抱えるとしても、前者がハイティーン、後者がローティーンといった棲み分けでしょうかね。無理に両者を振り分けるとするなら、前者がタイの伝統的な歌謡曲唱法であるとすれば、後者の鑑はアメリカンポップスであるような気がします。因みに買ったCD店では、同じタイ音楽でも前者がルークトゥン系、後者がポップス系のデコレーションに置いてありました。
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