これまで散々書いたことの繰り返しになるが、韓流ドラマに共感できる部分は皆無に等しいものの、挿入曲には佳曲が多い。その代表的な例として『秋の童話』(2000年)を採り上げたい。
『冬のソナタ』に始まったKBS-TVの四季シリーズ第二作で、『夏の香り』、『春のワルツ』と季節を遡っていく。韓流ブームの火付け役『冬のソナタ』のみ未見なるも、どれも“お涙頂戴”の悲恋物語。だから、主役級は男女を問わずやたらと泣きまくる。ところが、観ている当方は、ちっとも涙が出ない。何故だろうと思いきや、どうやら脚本自体に問題がありそうだ。理屈を捏ね回して作ったのではないか、と疑いたくなるほど説明調でくどい。
この種のドラマでは情感が生命であるにも拘わらず、何でも台詞で説明させるから、黒白がはっきりしすぎて観る側はしらけてしまう。しかも、心が通じ合っている様子もないくせして、「愛してる」「私(僕)を信じて」など、気恥ずかしくて普段は滅多に口に出来ない台詞が湯水の如く飛び交ってはまったくの興ざめである。
下手な映像などないラジオ劇か書物にしたほうが、秀逸なサントラ盤を聴きながら、あれこれ想像を巡らすことが出来てどれほどよかろうか。そんなわけで、映像は敢えて貼りません。
では、お聴きください。(テーマ曲を除いて挿入歌のみ抜粋)
1. 가을동화(秋の童話) Main Title - フルート
2. Reason(理由) - 정일영(チョン・イリョン)
4. 기도(祈り) - 정일영(チョン・イリョン)
6. 얼마나 내가(どうすれば僕は) - 윤창건(ユン・チャンゴン)
06. Eol-ma-na Nae-ga (Sincerely)
11.꿈 속에서(夢の中で)- 정일영(チョン・イリョン)
11.Ggoom Sok Eh Suh - Jung Il Young
テーマ曲のフルートソロを聴いただけで、ワクワクしてきますね。器楽バージョンは外しましたが、収録13曲どれもいいですよ。
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