午後になって、リンピンスーパーのナワラット(ピン川沿い)店まで買い出しに行ってまいりました。いつも会計を済ませると、レジ係の若くて綺麗なお姐さん(小母さんじゃない)が両手を合わせて(合掌して)、ขอบคุณค่ะ(有り難うございます)と言ってくれます。社員教育で躾けられているのでしょう。何とも気持がよいものです。
http://www.rimping.com/ (タイ語or英語、一部日本語)
タイ語の「ありがとう」はขอบคุณ(こーぷくん)。でも、私の耳には「こっぷん」と聞こえる。レジ係お姐さんのように、文末にค่ะ(か)が付くと女性の丁寧語・敬語で、「有り難うございます」の意味になる。「誠に有り難うございます」なら、「とても・たくさん」を意味するมาก(まーく)を加えて、ขอบคุณมากค่ะ(こっぷんまーか)。男性の丁寧語・敬語に当たるのが、ครับ(くらっぷ)。これも耳には「かっ」としか聞こえません。
ドイツ語の名詞じゃないけれど、タイ語における男言葉・女言葉の遣い分けを間違うと、とんでもないことになります。耳から覚えたスケベな観光客ヲヤヂが、ขอบคุณค่ะとやらかしてタイ人社会の物笑いになっています。いい気味です。
まあ、こうした丁寧語や敬語は、親しい間柄では遣わないのが普通で、家族や仲間・友人同士では逆によそよそしくなってしまうでしょう。そこで、世間一般で遣われる「ありがとう」に相当するタイ語をじっくり観察してみた結果、ขอบใจ(こぷちゃい)が最も広く用いられているようです。これなら、男女共通。スケベヲヤヂみたいに恥をかくこともありません。ただ、どちらかと言えばこれも男言葉でしょうかね。女性側にたってみると、専らขอบคุณค่ะが多用されてるみたい。
なお、タイ語にも当然方言があり、北部に属するここチェンマイの女性は、挨拶言葉にค่ะでなくเจ้า(ちゃーう)を付けます。聞きかじったところによると、タイ北部の方言はラオス語との近似性が強いとか。ラオス語でสวัสดีเจ้า(さわでぃちゃーう)と言えば、男女共通の「こんにちは」になるらしい。ラオス語なのにタイ語表記ですみません。タイの知人に言わせると、ラオス語は元来が女性的で優しい言葉なのだそう。
☆ ป้อจายลั้นลา by แคท รัตกาล ☆
歌うはチェンマイ出身のケット・ラティカンさん。お終いの場面、ソンテウの席を譲ってもらい、ขอบคุณเจ้า(こっぷんちゃーう)と御礼を述べる様子が聞き取れましたでしょうか。なお、ガセネタですけどこの言葉遣い、「ありがとうございます、ご主人様。」とのバカ丁寧な言い方とか。メイド喫茶じゃあるまいし、あくまでガセネタですから誤解なさいませぬよう。
男言葉(文章)と女言葉(文章)があることが、逆に便利な場合もあります。YouTubeのマイチャンネルでは、タイの歌などもアップした関係で、タイ語でのコメントも寄せられます。その文末を見れば、投稿者の性別がわかるという寸法。内容だってGoogleの自動翻訳機を使えば、大意が掴める。便利になったものです。しかし、困るのが若者特有の言葉(文章)。概して丁寧語・敬語の類は皆無。泰日辞典を引いても載ってない単語の連続では完全にお手上げ。むしろ、絵文字なんか見ちゃって意を汲み取るありさまであります。
*ご参考*
気がつきませんでしたが、芝居の最後でクン君に助けられた女神様(?)は、聴き取れないものの、口の動きからしてขอบใจ(こぷちゃい)と御礼を言っているようです。
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