《 第67話 》 「良心の叫び」
【 あらすじ 】 祝はユリを連れて療養中のタイガーを訪ねる。ユリと再会したタイガーは、怪我が治ったら法の裁きを受けることを誓う。そして祝が自分とユリの命を救ってくれたことへの感謝として、どくろ仮面の正体を教えようとするが、一発の銃声が響き…。
入院中のタイガーを子供が見舞う。
繁・木の実 「小父さ~ん。小父さ~ん。」
タイガー 手を振って 「やあ。また来てくれたんだね。」
木の実 花束を 「はい。」
タイガー 「有り難う。」
繁 「小父さん、りんごが好きだと言うから、インドりんごの美味しいの買ってきたんだよ。」
タイガー 「ほ~。そりゃすまないね。有り難う。こりゃ美味そうだぞ。」
木の実 「美味しいでしょ?」
タイガー 「うん。木の実ちゃん、小父さんがだっこしてあげよう。」
木の実 「うん、うふふ。」
繁 「小父さん、もう腕、大丈夫なの?」
タイガー 「おかげでよくなったよ。」
繁 「じゃ、今度来たとき、キャッチボールしよう。僕、ボール持ってくるよ。祝先生に買ってもらったんだ。」
タイガー 「祝さん、どうしてる?」
繁 「あとで来るって言ってたよ。(木の実に)ねえ。」
木の実 「うん、あ、来た来た。」
タイガー 「あっ、ユリ・・・。」
祝 「(ユリに)さ、行ってやり給え。」
ユリ 「どうしてこんなことなさるんです。」
祝 「君は、何でも理屈をつけないと、動けないのかね。」
五郎八 「先生のご厚意だよ。受けたほうがいいよ。ね、そうしなさい。」
タイガー 「ユリ、よく無事でいたな。」
ユリ 「貴男こそ死んだと思ったわ。」
タイガー 「それは、俺のほうの言い分だ。ボスは必ずお前を毒殺すると思っていた。」
ユリ 「それが、危ないところを祝さんに・・。」
タイガー 「そうか。実は、俺も祝さんに助けてもらったんだ。あまけに病院にまで入れてもらって。俺は身体が治ったら、立派に法の裁きを受けるつもりでいるんだ。」
ユリ 「あたしも間違っていた。今になって、初めてそれに気がついたの。」
祝 「まあ、ゆっくり話し合い給え。ユリ君、君の身柄は僕が保証人になって警察から借りてきたんだ。10分したら迎えに来るよ。五郎八。」
五郎八 「へい。」
ユリ 「あっ、待ってください。一つだけ、タイガーと私を助けてくださったお礼に・・。」
タイガー 「待ってくれ。それは俺に言わせてくれ。」
祝 「ん?」
タイガー 「祝さん、どくろ仮面の正体は・・・。」
祝 「なに、どくろの・・。」
タイガー 「あれは、赤星博士で・・、うっ。」 銃声に倒れる。
ユリ 「あっ、しっかりして。」
祝 「おい、タイガー、しっかりしろ。五郎八、あの車だ。」
タイガー 「祝さん、俺を誉めてやってください。俺は最期に一つだけ善いことをしました。」
タイトル「良心の叫び」そのもの。敢えてコメントは致しません。
ありがとうございました。
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