《 第31話 》 「月とオルゴール」
【 あらすじ 】 とみは五郎八を騙してあや子に会おうとするが、カボ子に邪魔をされる。一方、赤星博士に会いに行くべきか悩む柳木博士の前に月光仮面が現われ、これを開けばいつでも駆けつけるとオルゴールを渡す。
於;祝探偵事務所。
カボ子 「五郎八さん、一大事一大事。」
五郎八 「なに?」
木の実 「あのね、柳木先生の所に居たとみさんが、いま公園に入っていったわよ。」
五郎八 「えっ、何っ、とみが?」
カボ子 「しっかりしてよ。敵はね、女といいながらも、どくろ仮面の一味なんだから。」
五郎八 「よしっ、任せてくれ。」
繁 「五郎八さん、はい御守り。」と十手を渡す。
五郎八 「おうっ。ありがと、有り難う。」
於;祝事務所近くの公園。
五郎八 「ちぇっ、カボ子のやつ、かつぎやがったな。あっ、とみ。」
とみ 「あたし、あなたのことを捜していたのよ。」
五郎八 「え~っ?」
とみ 「あの火事のことは、私の知らないことなんです。でも、黙って出て行ったのは私が悪いんですから、お嬢様に一度謝らせてください。」
五郎八 「何~い、あや子お嬢さんに謝りたい~?」
とみ 「はい。あたし、本当はあの家が怖くなって飛び出したんです。だって、どくろ仮面の一味にいつも狙われてるし、気味が悪くなったんです。」
五郎八 「え~っ? 本当か、おい。」
とみ 「はい。信じてください。五郎八さんなら、きっとわかってくれると思って・・・。ね、お願い。あや子お嬢様に一度逢わせて。逢ってお詫びがしたいんです。あたし、本当はどくろ仮面の一味なんかじゃないんですから。ね、お願い。」
五郎八 「さあ~な、わからなくなったぞ。これはいったい、どうゆうことになっとるのかなあ。」
カボ子 「んまあ。」
五郎八 「おっ、カボ子ちゃん。」
カボ子 「なによ、そのざまは。」 五郎八を押しのけて 「ちょいとあんた、警察まで来てちょうだい。」
とみ 「何すんのよ。」
カボ子 「五郎八さん、早く捕まえなさいっ。こんな女の口車に乗ってさ。もし、あや子お嬢さんに逢わせでもしたら、この人、誘拐するつもりなのよっ。」
五郎八 「えっ。じゃ、やっぱり?」
カボ子 「そうよっ。」
とみ 「バレりゃ元っ子ね。そのかわり、あんたたち、生かしちゃおかないよ。」
女同士の戦い(?)、迫力がありますね。
博士の独り言 「そうだ。親友の赤星君を見殺しには出来ん。私は科学者なんだ。同じ科学者の危機は、断じて救わなければならん」
御身第一の今では、忘れ去られたかのような精神ですね。行動に移すとなると、相当な勇気が必要ですが、少なくとも気概だけは持っていたいものです。
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