下記は、新訂版になって削除された曲です。つまり、明治末期から昭和六年まで、六年生用「尋常小學唱歌」教科書に載っていたということです。なぜ消えたのか事情はわかりませんが、ご参考に採り上げました。
「同胞すべて六千萬」(尋常小學讀本巻十一所藏)
一、北は樺太千島より 南臺灣澎湖島、
朝鮮八道おしなべて 我が大君の食す國と、
朝日の御旗ひるがへす 同胞すべて六千萬。
二、神代はるけき昔より 君臣分は定まりて、
萬世一系動きなき 我が皇室の大みいつ。
あまねき光仰ぎ見る 同胞すべて六千萬。
三、武勇のほまれ細戈 千足の國の名を負ひて、
禮儀は早く唐人も 稱へし其の名君子國。
祖先の遺風つぎつぎて、同胞すべて六千萬。
四、瑞穗の國と農業は 開けぬ地なし、野も山も。
商工業の發達に 皇國の富を起さんと、
勤勉努力たゆみなき 同胞すべて六千萬。
五、智は東西の長を採り、文明古今の粹を拔く。
建國以來三千年 歷史の跡にかんがみて、
日進月歩ゆるみなき 同胞すべて六千萬。
六、東洋平和の天職は かゝる、我等の肩の上。
東方文明先進の 任務は重き日本國、
上下心を一にして、同胞すべて六千萬。
七、修身の德是なりと 敎育勅語のり給ひ、
戰後經營かくこそと 戊申の詔書かしこしや。
大みことのりたふとびて、同胞すべて六千萬。
七番歌詞に「戦後」とあるのが印象的です。おそらく「日露戦争後」を指してのことでしょう。
ありがとうございました。
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