ここタイ国でも、インターネット放送を通じて「チャンネル桜」の全番組が視聴できるのは嬉しいですね。
13日夜放送の「渡部昇一の大道無門」は、戸塚宏氏(戸塚ヨットスクール校長)でしたが、教育荒廃の病根を鋭く抉っておられたように感じました。
ありもしない「理性」を、すでに子供が持っているという前提に立ち、「感情」を悪と決め付けて対処するから、万事がうまくいかない。出発点がそもそも間違っている。おおよそ、このようなお話だったかと思います。「いじめ」や「体罰」があるからこそ子供が成長する、という戸塚理論は、一般には珍奇な印象を与えるでしょうが、私は強く賛同いたします。
教育は理屈にあらず、感情なり。
を信じる者として、心強い援護射撃になりました。
子供は「理性」が未発達な分、本能的な「感情」は鋭いです。だから、まず本能を正常機能させよ、が戸塚理論のようです。「自然塾」の小野田寛郎元陸軍少尉の指導にも通じますし、手法は違いますが、私の思い描く教育観と同一線上にあります。
要するに、子供を人工環境から、大自然に戻してやるわけです。そして、人間が持つ動物的本能をまず鍛えることから始める。死の恐怖に遭遇して、生への執着が出てくるんですね。能力の限界を感じて、仲間や保護者を求めるんですね。「いじめ」や「体罰」を正当化するつもりはありませんが、ぎりぎりの問題に直面したとき、はじめて自ら考える力が磨かれる、と思います。
これは、あくまで「大人になる訓練」です。「無菌状態」で育てようとしても、いずれはドロドロした世の中に直面します。それが現実社会です。子供の躾なんて、実に簡単なことだと思います。すべての実権は、親(大人)が握っているのですから。わがままが過ぎたら、食事を抜いたり、家から締め出してやればいい。私は、この手でずいぶん親にやり込められました。父に叱られる時は、母がなだめ役。母に叱られる時は、その逆でした。うまく連携がとれてましたね。悔しいけれど、自立できない限り、従うしかありません。
2006年12月15日(金)の記事
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