林外相が国会対応でG20欠席…答弁たった“53秒”
「日本の信じられない対応にインド衝撃」
3/2(木) 18:26配信/日テレNEWS電子版
林外相が国会対応のため、G20外相会合を欠席したことについて、国内外で批判が噴出しています。野党は「53秒の答弁のため、国益を損ねた」と批判。自民党内からも「調整不足」との声が上がり、インドの主要メディアは、「日本の信じられない対応にインド衝撃」との見出しで報じました。
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インドで現在、開催されているG20外相会合。アメリカのブリンケン国務長官やロシアのラブロフ外相が出席し、ウクライナ侵攻などの問題を議論する、“極めて重要な外交の場”となっています。しかし、日本を代表して、この会合に出席したのは山田外務副大臣です。林外相は、国会の審議に参加するため、G20を欠席していたのです。この欠席について、2日の国会でもとりあげられました。
日本維新の会 音喜多政調会長
「総理はなぜ、この国益を損なうような判断を政府与党内でされてしまったのか」
岸田首相
「国会を含む国内での公務の日程・内容等を総合的に勘案し、最終的に政府外務省として山田賢司外務副大臣とすることが適切であると判断をいたしました」
しかし、その優先させた国会で、1日に林外相が答弁したのは、「在外邦人の保護支援…」と述べた1回のみ。時間にして、「53秒間」だったのです。
林外相の欠席について、現地で取材している地元の記者からは――
地元の記者
「インドにとって、議長国として友好国が必要な時だけに、本当に残念でした」
「これだけ日本とインドの関係が強固になっている中、林外相が欠席することを我々はとても懸念しています」
インドの主要メディア「ヒンドゥスタン・タイムズ」は、「日本の信じられない対応にインド衝撃」との見出しで報じました。
外務省の関係者からも「日本の常識は世界の非常識」という声が…。
さらに2日、林外相も所属する岸田派の会合では、小野寺元防衛相から「53秒の答弁のため、G20を欠席せざるを得なかった林座長のほうから、ご挨拶をお願いいたします」とやゆされました。麻生副総裁は、自身の派閥の会合で「G20っていうウクライナの話をやる外務大臣会合に出られないというのは、国会論議を理由にというのは、私どもとしては考えなきゃいかんなというのが実感です」と述べました。
野党からも――
日本維新の会 馬場代表
「G20の国際会議とてんびんにかけられて、予算委員会が上回ったという結果ですから、政府・自民党がその程度のこととしか考えていないんだろうなという証明になる」
官邸からは、「もっと早くから調整しておけばよかった」と反省の声も上がっています。
コメント総数;564件
・高橋洽祐(英国軍事週刊誌東京特派員)
国会対応を理由とした林外相のG20会合欠席は誠に残念だ。この件でインドの外交官と話した。この外交官は、中国がグローバルサウス(南半球を中心とする途上国)との間で存在感を増すのをインドとともにチェックするためにも、林外相にはぜひG20には出席して欲しかったと嘆いていた。日本政府におかれては視野の狭い国益のみならず、インド太平洋地域をはじめとする国際秩序維持のためにも、常に大局的に考えて行動してもらいたいもの。特に日本は今年G7議長国でもあるのだから。
・三牧聖子(同志社大学大学院准教授)
53秒の答弁のために、G20議長国として意気込みを見せてきたインドのメンツをつぶしてしまったことは明らかに外交的な損失だ。ロシアとつかず離れずの関係を続けてきたインドだが、G20議長国としてロシアへの対応をめぐる先進国と新興国との溝を埋めようと綿密な下準備を重ねてきた。1月には「グローバルサウス(南半球の新興国)の声サミット」を開催し、悪化する食糧危機やエネルギー危機に懸念を寄せ、ロシアへの制裁にも加わっていない新興国の主張を聞き取り、世界が一致団結して戦争を終わらせる道を模索してきた。
岸田首相は今年のG7議長国としてG7と新興国の「架け橋」となる意欲を示してきた。この経緯に照らしても今回外相を送れなかったことは痛手だ。林外相は日米濠印のクアッド外相会合には出席する予定だが、日本がG20よりクアッドを重視しているように見られないよう、誠実な発信に努めるべきだろう。
・門倉貴史(経済評論家)
予算審議での外務大臣の発言はたったの53秒で、内容的にも国益にはまったくつながらないものであった。
一方、G20には価値観を共有するG7だけでなく、G7とは距離を置くBRICsなどの新興諸国も参加する。このような場で外務大臣が直接発言すれば間違いなく国益につながっていたはずだ。
国益に照らして、国会の予算審議とG20の国際会議のどちらを優先するかは自明であるにもかかわらず、国益を損なう選択をしたことの責任は大きい。
一、今回のこの問題の要因は、正直言って一つだけではなく様々なものが絡んでいるように思います。
まず、参議院の地位の低下を恐れ、たった数秒でも大臣出席のメンツを守りたかった与党の参議院自民党。
次に、普段は大臣が出席しないとグダグダ文句を言うが、今回に関しては世論の反応を見て、「一言事前に相談してくれれば」と後だしじゃんけんみたいなことを言い出す野党側。
そして何より、ウクライナ問題が議題として上がるG20でとある国の目があるから行きたくなかったんじゃないかと思われる、ハニトラ疑惑の外務大臣の林芳正。
一つ言えることは、こいつらまとめて日本をダメにする人達ということです。
二、ロシアも怖けりゃ、アメリカも怖い。で、欠席? 子供でもしない対応だ。
岸田氏は”検討使”を外交でも使うの? ”検討使”は国内政治でしか役立たない。もうG20各国は日本の外交姿勢や外交的発言を信用しないよ。居留守のような姑息な手段で自国の対ロ、対ウクライナ姿勢で腰が定まっていない事を暴露している。日本の「外交的損失」は計り知れないと思う。
三、どう考えても国益を損ねている。野党の国対の責任者に、こうした対応を求めた理由を問いただしてほしい。それと、代わって出席した副大臣がどのような活動をしたのかも、詳しく報道して欲しい。
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外国との交渉を分掌する外務大臣が、外交放棄なんて洒落にならない。リンホウセイと音読みで揶揄される親中派大臣だから、仕方ないと言えば仕方あるまい。好好爺という表現があるが、そんな老けた御年でもない。裏を返せば、悪巧みを巡らすタイプでもない。つまり、所謂「好い人」なのだろう。
【好い人】-いいひと-
① 好感の持てる人物、性格や人となりの好ましい人物を指す語。
② 恋人や愛人を指す語。
国文(日本語)だと上記のとおりだが、中文(北京語)だとややニュアンスが異なる。
【好人】-hǎorén-
① 善い人,立派な人.
② 健康な人.
③ お人よし.
権謀術数渦巻く中国は、奪い合いの利己社会である。③と見做されるのがオチ。おそらく、北京訪問時は、超大物政治家といった歓待を受けているのだろう。普通、身の程を弁えていれば、異常な厚遇ぶりのウラ(下心)に疑念を抱くはずだが、お人好しであるがゆゑに気分が舞い上がって何の疑いも持たない。やがて大物政治家になりきり、多少の返礼をしなくてはと中国共産党の要請に応えるようになる。こうして、中共の策略に嵌ってしまうのである。
我国のような分ち合いが当たり前の利他社会なら単なる「好い人」で済むが、詐術師(ペテン師)にとっての「お人好し」は、格好のカモである。何せ、騙されていることに気付かないのだから。自国民の負託に対する背信行為とは夢にも思わず、むしろ中国人民(中共ではない)にとって良いことをしているつもりだろうから始末が悪い。
結局、利益社会の常として用済みとなれば中共からは捨てられ、自国民からは国賊・売国奴・非国民の罵声を浴びせられることになるわけだ。
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