中国 韓国国会議員団の台湾訪問に「強い抗議」
1/5(木) 15:49配信/聯合ニュース(韓国)日本語電子版
【ソウル聯合ニュース】在韓中国大使館は5日、韓国の国会議員団が台湾を訪問したことについて、「強い抗議を表す」として、「中国はすでに韓国側に厳重な抗議を行った」とする報道官声明を出した。
声明は「『一つの中国』原則と中韓修交共同声明の精神に反し、中韓友好関係の発展に背く」として、「中韓関係に深刻な衝撃を与えることを認識しなければならない」と強調した。
台湾の外交部(外務省)は先月31日、韓国の議員代表団と韓国・台湾議員親善協会の会長が28~31日に台湾を訪れ、蔡英文総統らと会談したほか、大陸委員会側と台湾海峡や南北関係について意見交換したと明らかにした。代表団には鄭宇澤(チョン・ウテク)国会副議長(与党「国民の力」)らが参加した。
中国は「一つの中国」原則を掲げ、海外の政治家らが台湾を訪れることを警戒している。昨年8月には米国のペロシ下院議長が台湾を訪問したことを受け、台湾を事実上封鎖する軍事訓練を実施した。だが、その後もフランスや英国、日本、オーストラリアなどの議員らが相次いで台湾を訪れている。
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中国、韓国議員団の訪台を批判
台湾「軽蔑する」 韓国からも不満の声
1/6(金) 19:20配信/フォーカス台湾(中央通訊社)日本語電子版
(台北中央社)在韓国中国大使館が昨年末の韓国議員団の訪台について「ざん訪」(逃げて訪れる)と酷評し強く反発した。これを受け、外交部(外務省)は6日、「事実をねじ曲げただけでなく韓国の尊厳と中華民国の主権をも損なった」とした上で、「黒白を転倒し下品な言葉を使う戦狼的な振る舞いを軽蔑する」と不快感をあらわにした。
同部によると、「韓台議員親善協会」会長の趙慶泰(チョ・ギョンテ)氏率いる韓国議員団が昨年12月28~31日の日程で台湾を訪れ、蔡英文(さいえいぶん)総統や游錫堃(ゆうしゃくこん)立法院長(国会議長)らと面会した。
今回の訪台について議員団メンバーの1人、鄭宇沢(チョン・ウテク)副議長が5日、韓国紙「朝鮮日報」に対しこのような議員外交は問題にならないとの考えを示している。団長の趙氏も6日、フェイスブックで中国の傲慢(ごうまん)な態度に不満を訴えるとともに「他国への内政干渉をやめ北朝鮮問題に取り組んでほしい」と苦言を呈した。
(黄雅詩/編集:羅友辰)
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南韓國會副議長訪台、中國跳腳怒罵
我外交部回擊「粗鄙戰狼」
-韓国国会副議長らの訪台に中国怒り心頭
我が台湾外務省が「(中国の)品性下劣な戦狼外交」に反撃-
1/6 9:24配信/自由時報(台湾)電子版
〔記者楊丞彧/台北報導〕南韓國會「韓台議員親善協會」上月28日至31日來台訪問4天,南韓媒體前(4)日披露,該團成員包括南韓國會副議長鄭宇澤在內,共4位跨黨派國會議員;中國駐韓大使館昨(5)日旋即對此痛批為「竄訪」,並宣稱「嚴重違背一個中國原則和中韓建交公報精神」。
對此,我國外交部今(6)日回擊,中國「竄訪」說法不僅嚴重扭曲事實,也侵害南韓的國格,以及我國國家主權權益。中方顛倒是非、言語粗鄙的戰狼行徑令人不齒。外交部強調,我國政府接待來訪的賓客,尤其是理念相近國家政要與國會議員,是「行使我國國家主權」,也是民主國家的常態。
中國駐韓大使館昨以發言人名義發表聲明,痛批南韓國會副議長鄭宇澤及個別議員「竄訪」台灣,會見蔡英文、游錫堃等人,嚴重違背「一中原則」和中韓建交公報精神,與中韓友好關係發展背道而馳。中方對此表示堅決反對和強烈抗議。然而,韓媒報導,南韓外交部發言人任洙奭昨在例行記者會上對此回應,南韓政府仍維持尊重「一中」之立場,中方對此也充分理解。
我國外交部今對此嚴正駁斥,強調我國政府接待來訪的賓客,尤其是理念相近國家政要與國會議員,是「行使我國國家主權」,也是民主國家的常態。在疫情爆發前,南韓國會「韓台議員親善協會」每年均組團訪問台灣,對增進台韓雙邊國會交流有重要貢獻。南韓國會副議長鄭宇澤昨也向韓媒「朝鮮日報」表示,類此國會外交活動並不構成任何問題。外交部對以實際行動支持台灣的南韓友人,表達誠摯歡迎與謝意。
外交部痛批,中國駐韓國大使館妄稱韓國國會議員來台訪問是「竄訪」,不僅嚴重扭曲事實,也侵害韓國的國格,以及我國國家主權權益。中方顛倒是非、言語粗鄙的戰狼行徑令人不齒。
外交部重申,中華民國台灣與中華人民共和國向來互不隸屬,中華人民共和國從未統治過台灣,這是國際社會公認的歷史事實,也是長年客觀存在的現狀。台灣與韓國同屬民主、主權獨立國家,韓國人民有權與包括台灣在內的世界各國交往,中國無權干涉他國進行外交往來等主權行為。
外交部強調,台灣與韓國共享自由、民主及法治等普世價值,兩國在經貿及人員交流等實質關係密切。南韓官方自前年5月起,已多次在國際場合重申維持台灣海峽和平穩定的重要性,另也在去年12月發布的「自由、和平、繁榮之印度太平洋戰略」中,強調台海和平穩定與韓半島和平穩定及印太區域安全繁榮的關聯性。
外交部直指,中國政府再次昧於事實,意圖以各種惡劣手段阻撓國際社會與台灣正常往來,不僅不會得逞,反而招致各國反感。外交部呼籲理念相近國家團結一致,共同譴責中國霸凌言論與惡劣行徑。
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中国・台湾・韓国三か国間の外交事案なので、我が日本のメディアは殆ど報じていない。転載した報道機関のうち、聯合ニュース(韓国)、中央通訊社(台湾)どちらも国営通信社である。しかし、歴史的経緯が大きく異なる。中央通訊社は、戦前の広州で起業した「(中国国民党支配下の)中華民国」の国営通信社なのだ。従い、戦前(日本統治下)の台湾には存在せず、国共内戦に敗れた中国国民党とともに1948年末、当時まだ日本領だった台湾に逃れて我が領土であるかのように振る舞ってきたわけである。その関係からか、民進党政権下の今なお、中国国民党色の残滓は払拭し難い。
聯合ニュースのほうは1980年創立。それまで在った合同通信・東洋通信の二大通信社を含め、中小民間通信社を糾合して設立されている。つまり、政府出資のない民間経営ながら韓国唯一の通信社だから〝国営″に近いとしてそう呼んでいるに過ぎない。然しながらそこは事大主義が跋扈するお国柄、権力に抵抗する庶民の味方とは言い難い。
【事大主義】-じだいしゅぎ-
自分の信念がなく、権勢や風潮に迎合して自己保身を図ろうとする態度・考え方。
そこへ行くと自由時報は特異な存在である。紙名のとおりリベラル系紙だが、蔡英文民進党政権よりも遥かに(中華民国からの)独立志向が強く、親欧米日・反中の急先鋒なのだ。台湾も韓国も戦前は日本統治下にあったわけだが、戦後親日反日と両極端に奔った点が興味深い。その分岐点は、日本文化と支那(中国)文化のどちらに遵うべきか、に起因しているように思う。それほど大きく文化が異なるということだ。
俚諺に顕われているのが弱者に対する考え方の違い。『弱きを救け強きを挫く』(日本)と『溺れる狗を叩く(弱い者いじめ)』(支那・朝鮮)がそれだ。敢えて古名を用ゐて現代中国・韓国としなかったのは、それが歴史的な土地柄だからだ。即ち、清国(満洲族王朝)が領有する以前の台湾は、スペインやオランダ(東インド会社)など南蛮人に占領されていたのだ。大陸から苦力(奴隷)として渡来した支那人も居たが、台湾を自国領だと思う者は一人もいなかったはず。僅かに、日本(母)と明国(父)との混血児鄭成功(=田川福松;1624-1662)がオランダを駆逐して台湾独立を果たしたことから、日中台ともに英雄視されている。鄭成功自身、反清復明を唱えた人物で、明国を滅亡させた清国には敵愾心を抱いていたようだ。時代が下って清国領とされた時期も、大陸から役人が派遣されていたものの、大陸とは殆ど交流はなかったらしい。そんなわけだから、日清戦争後の下関条約で、台湾の日本への割譲が盛り込まれている。
我国では台韓関係についてニュースになることは殆どない。したがい、第三者的立場の自分にはよく分からないが、中韓国交樹立(=台韓断交)時の経緯から、戦後渡来した中国国民党関係者を含む台湾人の対韓感情はあまり宜しくないようだ。それは、我らの嫌韓感情に似ている。早い話が、人情よりは利害(損得)で行動する信用の置けない人々と映るのである。
テンニースの社会学説を借りるなら、日本や台湾がゲマインシャフト型社会なのに対し、支那・朝鮮はゲゼルシャフト型社会構造になっているということだ。
【ゲマインシャフト】-Gemeinschaft-
ドイツの社会学者、テンニエスが設定した社会類型の一つ。
人間が地縁・血縁・精神的連帯などによって自然発生的に形成した集団。
家族や村落など。共同社会。
【ゲゼルシャフト】-Gesellschaft-
ドイツの社会学者、テンニエスが設定した社会類型の一つ。
人間がある特定の目的や利害を達成するため作為的に形成した集団。
都市や国家、会社や組合など。利益社会。
もちろん、両者の境界線は明確でないから、どこもかしこも混在しているわけで、どちらを優先するかの差異しかないのが現実だろう。優劣を論じるつもりはない。
卑近な例で恐縮だが、自分は生保会社を生業としていたわけで、生保とて営利企業である。慈善事業ではあるまいし、儲からなくちゃ始まるまい、と思いきや、新入職員(生保で「社員」は契約者のこと)教育で、顧客第一主義(信頼を得る)を叩きこまれた次第。
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