酷暑が続くというのに、エアコンが故障してしまった。修理するにも一昔以前の旧型ゆゑ、買い替えるしか方法がない。とんだ散財だ。時節柄、工事が立て込んでいて14日にならないと取り替えてもらえないことになった。あと五日間の辛抱だ。子供時分を振り返ると、エアコンなどなかったが、暑さに負けるなんてことはなかったように思う。皮肉なもので、〝文明の利器″により世の中が便利になればなるほど、安楽な暮らしに慣れて物品に対する依存度が高まる。要するに、人間個人から「独立不羈」の気概を奪う〝文明の凶器″とも成り得るのかもしれない。
暑気に負けて、執筆作業が思うように進まない。
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日本国旗&背中にカタカナ
閉会式のドイツ選手団“日本愛”が話題「最後まで嬉しい」
8/9(月) 9:10配信/THE ANSWER(スポーツ総合サイト)
■閉会式での装いに注目
東京五輪は8日、閉会式が国立競技場で行われ、各国の選手団が参加した。ドイツ選手団は背中に「ドイツ」とカタカナで入った衣装で、かつ手には日の丸の旗を持って登場。SNS上のファンを感動させていた。
最後の最後まで、日本愛を見せた。各国の選手団が続々と入場する中で、目を引いたのはドイツチームだ。背中に縦書きで「ドイツ」と入ったダウンベストを着用。そしてドイツ国旗と、さらに日本国旗も手にしていた。
これにSNS上のファンが反応。「また好きになってしまいました」「こういうのいいよね」「最後までなんか嬉しい」「ドイツの人カタカナ好きなのね」「一瞬で気づきました」などの声が上がっている。
コメント総数;315
一、30数年前、学生時代に西ドイツ在住でした。
当時のお年寄りから、よく言われたのは、「一緒に戦ったな(第二次大戦)「戦友だな」など、
現代では賛否あるでしょうが、子供ながらに好意的な接し方の印象でした。
二、イギリスも背中にひらがなで「ありがとう」って入ってたね
イタリアの日の丸と合体させたマークも良かった
三、私もカタカナはカクカクしていて画数が少なくて、空間の多い、絶妙な抜け感が好きなのですが、海外の方が見ても可愛く見えるんですかね。最後まで日本への愛を表現してくれるドイツ、嬉しいです。戦時中の事について韓国には言われたくないけど、ドイツの方に言われると考えさせられる事も多いです。オリンピック、やってくれて良かった。
四、こういうのが良識ある国際社会の姿。
中国、韓国、なんと考えるか。
五、ドイツ、イタリアは日本を意識したシャツを着ていましたね。
戦友と言えば戦友なのですかね。過去の話ですがね。
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表彰台でも涙のペコリ
アイルランドの“お辞儀発案者”に海外識者「最後まで模範的」
8/9(月) 14:03配信/THE ANSWER(スポーツ総合サイト)
■東京五輪・女子ボクシング金のアイルランド選手に再び脚光
東京五輪は8日に閉幕した。7月23日の開会式では、アイルランド選手団が入場の際にお辞儀を披露。ツイッター上で話題となったが、発案者の女子ボクシング金メダリストは、表彰台でも涙ながらに深々とお辞儀した。同国メディアの特派員は「最後まで彼女は模範的だった」と伝えている。
最後まで、一礼を忘れなかった。8日のボクシング女子ライト級決勝で金メダルを獲得したケリー・ハリントン。表彰台に上がるときだ。涙を流しながら、右手を上げて周囲に応える。すると、左手を胸にあて、深々とお辞儀したのだった。リングを降りた後も、写真撮影に応じ、最後は深々とペコリ。礼儀正しかった。
今大会の開会式で、アイルランド代表団が入場時に揃ってお辞儀をしていたが、同国メディア「ヴァージン・メディア・ニュース」の特派員、リチャード・チェンバーズ氏はツイッターで「ケリー・ハリントンは五輪開会式でお辞儀を提案していた」と発案者がハリントンであったことを紹介。五輪最終日だったこの日もお辞儀したことについて「最初から最後まで彼女は模範的だった」とも記載している。
コメント総数;93
イ、スポーツを自己満足の娯楽で終わらせるか、人々の模範や規模とするか。この人の様なアスリートこそ後者で敬われるプロなんだろう。
ロ、ハリントン選手が表彰式終わってリングから降りる時に、他のメダリストがリングロープを上げててくれて、どうぞって。くぐった後に今度は自分がリングロープを持ってあげてお返ししていました。何気ないけど場面ですが、印象に残りました。
ハ、表彰台でも涙のペコリ アイルランドのお辞儀発案者に海外識者「最後まで模範的」
日本の伝統的な礼節を表わす「お辞儀」は、表彰台を始め外の場面でも幾度か見られた。中でもスペイン女子選手が、日本選手のコーチに座ってお辞儀したのは印象的だった。
選手団の中には、福島産の食材やビクトリーブーケに放射能汚染の疑いがあるとのことで拒絶されたのは残念としか言えない。
そのような中で、日本に敬意や謝意を唱えてくれたアスリートや記者たちは、日本の「真の友人」と言えると思う。
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「日本が贈った3つ目の金」
ホストタウン数で台湾が世界1位=駐台窓口機関
2021/08/09 17:43/フォーカス台湾(中央通訊社)日本語版
(台北中央社)東京五輪・パラリンピックで、台湾のホストタウンに登録している日本の自治体は全国で28 に上り、参加国・地域において最多となっている。日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会は東京五輪閉会から一夜明けた9日、公式フェイスブックで、台湾のホストタウン数は「世界1位」だとつづり、「日本の人々が台湾に贈った3つ目の金メダルだと言える」と日台の友好関係をアピールした。台湾は今大会で2つの金メダルを獲得した。
投稿では、東京五輪に対する台湾からの応援と励ましについても言及。日本が米国と戦った7日の野球決勝では、多くの台湾人がまるで自国の選手が出場しているかのように手に汗を握りながら日本を応援してくれたとし、「team日台」のハッシュタグを添えて「あの晩、私たちはteam日台だった」と日台の人々の気持ちが一つになっていたことを振り返った。
今大会で台湾代表は金2、銀4、銅6の計12個のメダルを手にし、それまで最多だった2004年アテネ大会の5個(金2、銀2、銅1)を大きく上回った。
(游凱翔/編集:荘麗玲)
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東京五輪に関するポジティブ(肯定的)な報道ばかりを三題集めてみた。前回の'64年東京五輪当時、高校二年生だったが、国を挙げてのお祭り騒ぎで、今日のようなネガティブ(否定的)な報道姿勢のマスコミなど存在しなかった、と記憶する。知らなかったが、その時の「台湾」は蒋介石中国国民党政権で、中華人民共和国(中国共産党政権)が不参加(国連も未加盟)だったこともあって、「中華民国(Taiwan)」の正式名称で参加している。
どうでもいいけど、オリンピックを「五輪」と表現するのは、シンボルマークの五つの輪に因んだ川本信正讀賣新聞記者の造語(即ち日本語)だとか。自分は宮本武蔵の「五輪書」に由来するとばかり勘違いしていた。なお、中文(漢文)では発音に沿って「奥林比克運動会(略称;奥運)」と綴る。簡体字と繁体字で運用がやや異なるが、、台湾紙の東京五輪表記は「東奥」の略称が主流である。
現代の国際政治を反映してか、東京五輪をどう評価するかを巡って、報道機関が二極化したように思う。国内に限るとポジティブ(肯定的)だったのは保守・中道系(産経・讀賣など)メディア。ネガティブ(否定的)な報道は、左翼・リベラル系(朝日・毎日・東京など)メディアに目立った。海外では、概ねポジティブな報道ぶりだったが、米国リベラル系メディアと中韓メディアのネガティブな採り上げ方は酷かった。
今回の東京五輪を自分は、我国古来のシラスとウシハクに准えて評価したい。組織委員会が企図したかどうかは不明だが、ウシハク的なるものが影を潜め、シラス効果覿面の大会だったのではないか。
【シラス】-治らす-
・万物を自然界(含;人類)全体の共有財産と見做す考え方
・互助互恵・共存共栄型秩序≒ゲマインシャフト(共同体)社会
・利己より利他を尊ぶ有機的人間関係
【ウシハク】-主履く-
・万物を主(あるじ=支配者)の私有財産と見做す考え方
・弱肉強食型秩序≒ゲゼルシャフト(利益体)社会
・利己(我利・私欲)を貪る無機的人間関係
シラスもウシハクも、本を正せば「古事記」に由来する語なので、普通の日本人はおろか外国人には分かり難かろう。この二つを峻別するキーワードは、「利他」と「利己」にある。
【利他】
1 他人に利益となるように図ること。自分のことよりも他人の幸福を願うこと。
2 [仏教語〕人々に功徳・利益を施して救済すること。阿弥陀仏の救いの働きをいう。
【利己】
自分の利益だけを考えること。
自分一人だけの利益を考え他人のことは顧みないこと。我利。
シラスに於ける「利他」は、仏教的な意味「2」ではなく、辞書上の「1」に該当する。日本流「おもてなし」も「思い遣り」も、他人(この場合、外国オリンピアン及び関係者)の幸福を願う自然な感情表現に他ならない。外国人が驚くのも無理はない、神仏でもない限り具備し得ない「利他心」を普通の庶民が備えているのだから。
選手個人の心情はともかく、何処とは言わないがシラスの絆に加われなかった一握りのウシハク国家が現存すること自体問題だと思う。中国共産党に虐められる「台湾」をあたかも主役にしたかのような演出はお見事だった。中共の領土的野心を挫くにはもってこいの〝平和の祭典″になったのではないか。
なお、台湾国内では、和久井NHKアナウンサーの「台湾です!」が、日本語のまま流行語となり、台湾五輪選手団をこれまで「中華隊」と称していたマスコミも、「自由時報」や国営「中央通訊社」を筆頭に「台湾隊」と呼ぶように変化が顕われつつあsる。特に、中国を破って金牌(メダル)を獲得した男子バトミントンダブルスの選手はまるで国民的英雄に祭り上げられているのだとか。親台派の自分としては、台湾に対する我ら日本人の気持(利他心)が結実したようで、自分のことのように嬉しくなってしまう。
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