「空母打撃群」日本寄港など協議
中国の覇権拡大にらみ世界へ連携強化発信
日英防衛相会談で確認へ
2021.7.20配信/夕刊フジ(産経新聞系)WEB版
岸信夫防衛相と、ベン・ウォレス国防相は20日、東京の防衛省で会談する。英国がインド太平洋地域に向けて派遣中の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を中核とした空母打撃群と、自衛隊との共同訓練などについて詰めの協議を行う。軍事的覇権拡大を続ける中国を念頭に、自由・民主主義陣営として決然と対峙(たいじ)する姿勢を世界に発信することになりそうだ。
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「空母打撃群の派遣は、国際秩序への脅威に立ち向かうわれわれの意思を示すものだ」
ウォレス氏は4月、このような声明を発出していた。「国際秩序への脅威」とは、中国に他ならない。
岸、ウォレス両氏の会談では、中国の軍事動向について意見交換したうえで、日米が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」構想の推進で連携を確認する。
冒頭の共同訓練に加え、航空自衛隊のF2戦闘機の後継となる次期戦闘機の心臓部であるエンジンの共同開発についても議題になりそうだ。
注目の英空母打撃群は5月、英ポーツマスを出航した。駆逐艦やフリゲート艦など編成が大規模で、米国とオランダの艦艇も同行している。このため、海上自衛隊の横須賀基地(神奈川県横須賀市)、舞鶴基地(京都府舞鶴市)、呉基地(広島県呉市)、米海軍佐世保基地(長崎県佐世保市)への分散寄港を検討している。
評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「日英防衛相会談は、中国が共産党創建100年で国威発揚しているタイミングで行われる。日英両国は『新・日英同盟』を結ぶ段階にあり、今回の会談は弾みになるだろう。岸氏がどこまで対中国の脅威認識で踏み込んだ発言を行うかも注目される」と語っている。
コメント総数;14
一、記事記載の海上自衛隊基地に追加して
沖縄県に建設中の米軍浦添軍港にも
寄港して、軍事的な実績を作れ
辺野古工事には頑迷固陋に抵抗する癖に
浦添軍港と那覇空港拡張工事は
報道しない自由を使いダンマリなのが
那覇二大新聞だから逆手を取ってやれ
二、軍事的圧力も良いが、中国は経済的に締めあげるべき。
中国の低賃金労働力や市場を期待しても技術を盗られるだけで
海外企業が母国に持ち帰る銭は些細なものだ。
西側企業は全て中国から引き上げ、中国無しの経済構造に戻るべき。
中国に銭を与えたから のぼせ上がったのは見え見えじゃありませんか。
三、東西の島国大国による同盟は平和を破壊しようとするならず者中共に対して大きな力となる。諜報活動に於いても経験豊富な国だけに戦後の諜報活動が脆弱な日本にとって得られるものも多いはずだ。日米英の同盟とクアッドの枠組みも台湾はじめとする東南アジア諸国の自由陣営が徐々に加わることで、軍事的にも経済的にも強い連携の取れる体制を作ってもらいたい。
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【遠見快評】中共へ強硬姿勢、防衛白書の新機軸
July 20, 2021公開/新唐人電視台(大紀元時報系)日本語版
[映像説明]
菅義偉首相が米新政権のホワイトハウスを訪問した最初の外国指導者となった事の最も重要な意義は、台湾海峡を巡る米中台の3者間対立が、やがては米中日台の4者間ゲームになるということにあります。日本政府は13日、「2021年版防衛白書」を正式に発表しました。今年の白書は3つの「初」が登場したため、すぐさま、国際世論の注目を集めました。
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「これが正論だ」特別編、中国軍事研究集団「日本に核攻撃も」
2021/07/21公開/チャンネル「正論」(産経新聞系)
[映像説明]中国の軍事チャンネルで、日本に対し例外的に核使用を認めていいと主張する動画が公開され2日間で200万回以上再生された。
中国は非核保有国への核の先制不使用を原則とするが、日本が台湾問題に関与したらその例外とすべきというのだ。
矢板明夫産経新聞台北支局長が解説する
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こうした軍事ネタは、どういうわけか我国のマスコミは殆ど報じない。たまに産経新聞系メディアがニュースにする程度だ。前稿で朝日新聞系の「週刊朝日」が防衛白書に関する記事を載せたが、国民感情を逆撫でするような、トンデモ論でしかなかった。尤も、敗戦利得者たる彼らは「戦後レジーム(体制)」の守旧派だから、戦前は世界列強の一角だった「大日本帝国」が甦ったら困るのであろう。
ところで、これらの軍事情報は、対中共包囲網という文脈で語られることが多い。確かにその通りなのだが、もう少し文化的側面から捉えられないものか。つまり、対中共包囲網となれば、中共と領有権を巡って争う当事国(=軍事的最前線/例;印度、ヴェトナム、フィリピン、台湾など)と軍事的協調を図ろうとするはずなのに、なぜ日本(尖閣問題で或る意味当事国)なのだろうか。(日本には)米軍基地があるからかもしれないが、それならフィリピンにだってある。また、アジアで唯一のG7国ということもあろう。
西洋人から見た場合、戦前のアジアで真面に独立を保っていたのは日本とタイぐらいなもの。領土的大国支那(中華民国)でさえ、内憂(中国共産党との国内抗争)外患(欧米ソ日列強による自国民保護名目の軍隊常駐)の憂き目に遭っていたのだ。何となれば、盛者衰えたりとは言え、嘗ての大国我が日本国に耳目が集まるのが自然な成り行きであろう。
ただ、それだけではないと思う。彼ら(西洋人)の眼には、日本と仮想敵「中国共産党」とが余りにも対照的な姿に映ってびっくり仰天しているはずだ。驚きの根拠を推察するに、後者(中共)に過去の自分たち(西洋人)をダブらせて反省し、これから目指すべき方向を前者(日本)に習おうとしているのではないか。
つまり、こういうことだ。戦前、「帝国主義」という同じ道を歩みながら、我が大日本帝国と西洋列強国では、国策(政策)が真逆と言っていいほど違っていたのだ。具体的に植民地政策を例にとると、西洋列強が現地民のことなど顧みず自分たちの利益に適う利己主義(エゴイズム)にのみ奔ったのに対し、我国もまた自己利益を追求したのが事実としても、決定的に異なる点は現地民のための利他的政策も施したことにある。台湾・朝鮮・南洋諸島等の海外領土に対する各種インフラ整備・教育施行などがこれである。
もともと大東亜戦争(「太平洋戦争」ではない)は、〝西洋列強からのアジア民族解放(独立)″を大義名分にした戦争であった。確かに戦闘では負けたかもしれないが、結果的にせよ、アジア民族は続々と独立(解放された)を果たしたではないか。日本軍敗残兵が、蔭で独立を支援していたとはいえ、現地民が西洋宗主国に公然と反旗を翻し、自力で追い払った(自ら独立を勝ち取った)のだ。何のことはない、我国の戦争目的が勝利し、西洋列強の利己主義(エゴイズム)的邪心が敗れたのである。
では、我国の利他主義的国民性は何時何処で培われてきたのだろう。飽くまで個人的な推察に過ぎないが、多分「自然道」が源流ではないだろうか。我国では、それぞれを窮めるために辿るべき道(みち)を「道(どう)」と表現する。「神道」「剣道」「柔道」「茶道」「華道」「仏教六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅道、人間道、天道)」などなど。なお、人間道は、西洋由来の「人権」と並んでよく用ゐられる「人道(じんどう)」とほぼ同義である。
「自然道」など耳慣れない言葉かもしれないが、自然界に溶け込む或いは共生することに眼目があって、西洋式征服の対象ではないのだ。要するに、自然の摂理に逆らわないという精神を指す。ところが、西洋思想に「人権」はあっても、「禽獣権」「魚権」はおろか、「害虫の権利」など存在しない。「人権」と言えば聞こえが良いが、本を正せば人間の傲慢か産んだ出自が気に入らない。そこへ行くと、「人道」とは〝人間としての正しい行い″だから、対象が人間に限らず、あらゆる無益な殺生は罪となる。植物に対しても、むやみに手折ったり伐採するのも正しい行いには該当しない。尤も、五代将軍綱吉の「生類憐み令」などは、行き過ぎた例ではある。
ニュースと言うより些か旧聞に属するが、日本国は2019年にIWC(国際捕鯨委員会)を脱退した。シーシェパードと称する環境保護団体を名乗るならず者集団に酷い言い掛かりをつけられ、調査捕鯨活動を妨害され続けたからである。彼らの主張は、クジラに対する野蛮な虐待虐殺を止めろというものだ。彼らの主張通り、捕鯨を止めたら自然環境(特に人間の食生活)は保護されるのか。結論を言えば、全く逆である。クジラとて生き物、本来人間が食する魚類を餌に生きながらえてるのであって、巨大生物ゆゑ増殖すればするほど、人間の取分どころか、魚類全体をクジラに食い尽くされかねないのだ。「自然道」とは、こういう自然の摂理に則した大局的見地から物事を考察することなのだ。
我国の高い倫理道徳観に匹敵する西洋の伝統があるとすれば、ノーブレス・オブリージュ(noblesse oblige)ぐらいのものだろう。おっと、武士道に対する騎士道もありましたね。ただし、どちらも根柢にキリスト教的倫理観があるのであって、悪く言えば作為的な傾向を否定できない。要するに、自然発生的に生まれた思想とは言い難いのだ。
【ノーブレス・オブリージュ】
身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務が伴うという、欧米社会における基本的な道徳観。
ノーブレス・オブリージュは、高位高官(即ち支配者層)に求められる道徳観なので、一般庶民には無縁の道徳に過ぎない。ところが我国の場合、一般庶民に至るまで〝他人様のお役に立つ″とか〝世のため他人のため″と、ただひたすら生業に励んできたのである。こうした利他的精神に西洋人が気付いたかどうかは定かでないが、2019年W杯ラグビー日本大会の盛り上がりを通じて、日本人のホスピタリティ(深い思い遣り)に感動したことだけは確かだと思う。対手を認めて思い遣ることが、利他的精神の入口である。英国発祥のラグビーは、自己に厳しいルールになっている。その意味で、利他的精神の醸成とは相性がいいのかもしれない。
日常の生活態度としては「質実剛健」。好きだなあ、この四字熟語。古来より武士(もののふ)の嗜みであったと思われる。
【質実剛健】
飾り気がなく、真面目で、強くて逞しいこと。
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