日本の戦略外交、
中国共産党をすでに追い込んでいる
内政にも注力すべき
2021年6月29日 20時50分配信/大紀元時報日本語WEB版
日本の外交政策は着実に中国共産党を追い込んでいる。日米同盟を主軸とし、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想を掲げて、他の民主主義国とも良好な関係を構築することに成功した。今や日本は、中国共産党が輸出する「赤い革命」に対抗できる中流砥柱となっている。しかし対中人権非難決議案が採択に至らなかったことからもわかるように、日本国内の意見はまとまりを欠く。中共の浸透工作を除去するため、そして、これらに対する国民の危機認識を高めるための施策が急がれる。
■着実に成果を出す日本の戦略外交
孫子は言った。「最も良い戦略は敵の謀略を謀略の段階で破ること(伐謀)、その次は敵の外交関係を分断させること(伐交)」。大国間戦争がしばらく起きていない今日において、外交が一種の「戦い」となっている。そして日本が十数年来行ってきた対中共包囲網の構築は、まさしく孫子の言う「外交関係の分断」である。
近年の日本外交を見れば、自由や民主主義を重んじる国々と強固な関係を築き、中国共産党を囲い込む動きは顕著だ。とくに「自由で開かれたインド太平洋」を提唱する安倍晋三政権時代からは、中国共産党の野心的な拡張主義を抑制する動きが顕著に進んだ。
日本、アメリカ、オーストラリア、インドの四か国による安全保障戦略枠組み「クアッド」の復活は、象徴的な出来事だろう。中国共産党は政権を簒奪したあと、ソ連から受け継いだ「赤い革命」の灯を東南アジアへと積極的に輸出した。ベトナムやカンボジア、北朝鮮では相次いで共産主義政権が成立し、自国民を迫害した。日米豪印による「クアッド」は、ちょうど共産主義の進出を食い止める形勢をなしている。
さらにドイツやオーストラリア、イタリア、インド、フィリピンなどとの防衛技術協力「防衛装備品物品・技術移転協定」の締結もなされた。
菅政権およびバイデン政権にそれぞれが移行した後も「日米同盟のかつてないほどの強固な結びつき」は首脳会談後の声明で強調されている。自衛隊は国内においてフランス陸軍、米海兵隊との合同訓練を実施するなど、欧米諸国との安全保障協力は活発化している。今年の晩夏には英最新鋭空母「クイーン・エリザベス」が横須賀に来航し、インド太平洋地域において多国間訓練の実施を予定している。
大紀元の評論家・王赫氏が今年4月に記した論考によれば、日本は戦略的な外交の成功により、国際的な安全保障上の連帯を固めている。反対に中国共産党は孤立状態に陥り、今まで通り思うままに振る舞うことができなくなっていると指摘した。
王氏は、日本はまさに孫子の兵法にある「伐交」を実践しているとみている。これは、技術や資本を外資に依存する中国共産党体制にとって、怯えさせる戦略であるという。
■灯台下暗し、内政を整え足場を固めよ
しかし社会主義や共産主義がはびこる現代において、外交上の成功だけでは必要十分とは言い切れない。孫子でも、国家を内部から崩壊させようとする邪悪な手法や、想像を超えるほど非人道的な政権が現れることを予知できなかったかもしれない。
それはまさしく共産主義であり、歴史に唾棄されたと思われがちな「共産主義インターナショナル」的勢力だ。共産主義の親玉である中国共産党は「統一戦線工作」を世界中で繰り広げ、脅迫と経済的誘惑で大物政治家や起業家を取り込んだ。そして共産主義的思想は姿かたちを変えて、各国の内部分裂と内部崩壊を誘発しようとくすぶっている。
近年、西方諸国では中国共産党による浸透工作が次々と暴かれている。同様の工作が、日本に対しても仕掛けられていると考えるのが合理的であろう。
今期の国会で、中国の人権問題を非難する国会決議が見送られた。中国共産党による人権侵害が国際社会でも重要な課題に移行するなか、日本ではなぜか国内の足並みが揃わない。
「別に特別な思いはありません」。国会閉会間際の6月15日、自民党二階俊博幹事長は、対中人権問題非難決議について党内記者会見で述べた。「前後を考え、相手国のことを考え国会議員として責任をもって議論をしていけばいい、その議論の結果に基づくわけですから」。この後に開かれた自民・公明の幹事長・国対委員長会議(いわゆる二幹二国)により、決議の見送りが決まった。
全会派一致を必要とする国会決議について、ウイグルやチベット、香港の団体代表者らは、積極的に国会議員に働きかけを行なっていた。いっぽう、事情を知る関係者は、中国共産党もまた議員に対して決議が通らないように働きかけを行っていたのではないか、と推察している。
実際、日本と中国の関係の強化を促すような動きが、決議に向けた数か月の間に複数回あった。具体的な例を提示することは控えるが、中国共産党統一戦線は対日工作として「対話促進」「特別チャネルの維持」などを持ちかけていることがわかっている。こうした中国共産党のアプローチに、一部の与党幹部は呼応している。
しかし中共に惑わされている人々は気づかなければならない。中共こそ、羊の皮を被った狼であり、共産党に協力した者でも、用済みとなれば悲惨な結末をたどることを。
対中非難決議案の推進に尽力してきた長尾敬議員は、次の国会でも同様な決議案の採択に取り組むとの考えをツイッターで表明した。日本政府と議会には、中国共産党を国際社会から切り離す「伐交」だけではなく、各種工作とその先にある陰謀を根こそぎ抜き取る「伐謀」の実現を期待したい。
(王文亮、佐渡道世)
コメント総数;?
一、問題は、新聞とテレビ以外に情報源がない国会老害議員です。
中共を支持する事で国家安全を脅かす事態になっている事を自覚できない議員や組織は、強制排除しなきゃいけません米国のように。
現実、中共はテロリストと繋がっています。
インドメディアの報道では昨年12月、中共諜報員10人がアフガニスタンで逮捕されています。
この中共諜報員は、首都カブールを中心に活動し、ISISの支部でもあるハカニネットワークと緊密にリンクしテロ活動指揮や武器供給を行っていたスパイ容疑での逮捕です。
中共が武器供給しテロを指揮していたハカニネットワークは、タリバンやアルカイダとも密接に繋がっています。
その中共は近年、自国にタリバンを2回招いていた事実も発覚しています。
つまり、いまだに日本で中共を支援している者は、日本の国家安全を脅かすテロ組織の支援者でもあると言う事です。
国民の安心安全な暮らしの為、国家の安全を脅かすいかなる個人や組織をも排除する事が国の勤めであるならば、国家安全を脅かし、テロ組織に加担する個人や組織に対して、国家安全を守る関係部署には速やかに毅然と対処して戴きたいと思います。
二、多くの日本国民は分かっています。ただ、日本の政治状況では国民が政治にコミットできる手段が無い。メディアや経済界の声が幅をきかしている。憲法9条のしばりが日本を封じ込めている。それを見て日本を飲み込もうとしている韓国、中国が目の前にいる。そしてメディアが日本国民の目を覆っている。どうしようもない。スパイ防止法、憲法9条、親中のメディア、野党、自民、公明、経団連などに対して国民が戦える手段が一つも無い。ウィグル人権批判決議を出し、中国に制裁されれば日本も動けると思う。二階氏と公明党を抑えて、次回もう一度頑張って決議を出して欲しいと思う。よだれを垂らしている大きなウシガエルと小さなアマガエルの前で、憲法9条、日米安保、マスコミ、親中の与党、野党、経団連、慰安婦問題、徴用工問題など何重にもロックがかけられた小さなコオロギの様な日本。ネットでもがくのが精一杯という所だと思う。国民はほぼ反中、だが日本を仕切っている政治、経済界、メディアが親中である。中共の蜘蛛の糸に絡め取られているのが日本国民、手招きしているのが政治家や経済人、メディアだと思う。その糸を切るのが人権決議だと思う。突破口だと思う。
三、いずれにしても管理能力のない中国人があの広大な地域を「一つの国だ」などと豪語していること自体お笑い草でしかない。中国が侵略中のチベット、東トルキスタン、南モンゴル、満州は当然独立すべき国であるし(台湾は現在でも別の国なので省略する)、元来言語が異なることから漢字が生まれた事を考えれば、言語が異なる地域ごとに別の国だという証である。日本はじめ先進国は中国のあるべき姿に分割させていく事こそ中国地域で暮らす民はもちろん、全人類の幸せにつながることなのである。
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嬉しくなるような論説だが、反中共色が鮮明な亡命中国人に依るジャーナルとあっては、額面通り受け取るわけには行くまい。ただ、我国のマスコミ(保守系言論人を含む)が概ね菅現政権をケチョンケチョンにコキ下ろす悪意に満ちた報道ばかりなので、却って新鮮に映るのも確かである。
日本の外交が対中封じ込め策に成功している、などと語る論説に接するのは、もちろん初めてである。中国共産党の野卑な政治プロパガンダとは百八十度異なり、綴られた文章は格調高い。「中流砥柱」とかいう難しい四字熟語の意味さえ知らなかったほどだ。
【中流砥柱】-ちゅうりゅうのしちゅう-
(黄河の激流の中に聳え立つ砥柱のように)大局を支えて毅然として動かないたとえ.
また,その人や集団のたとえ.大黒柱.柱石
註)“砥柱”は河南省三門峡の黄河の中にある山の名.
孫子(の兵法)が出てきたりするところなど、流石に中国人の分析であると認めざるを得まい。だが、我国の外交は、当然ながら中国人が担当しているわけではない。日本人がすることだから、〝孫子の兵法″に則って戦略を練ったとは考え難い。自分は日本の外交戦略を「ゲマインシャフト(共同体)作戦」と名付けたい。おそらく、担当者にそんな意識はあるまいが。
【ゲマインシャフト(Gemeinschaft)】
ドイツの社会学者、テンニエスが設定した社会類型の一。
人間が地縁・血縁・精神的絆などによって自然発生的に形成した集団。
家族や村落など。共同社会。対義語;ゲゼルシャフト。
どういうことかというと、中共政府の所謂「戦狼外交」とは真逆の戦法に他ならないからだ。【溺れる狗を叩く(弱い者いじめ)】が文化の特亜三国(中韓北)は、とかく強者であることを誇示したがる。弱者振っては生きていけないからだ。ところが、【弱きを救け強きを挫く】が文化の我国では、強者は弱者を救う責任を負う。これは法令ではないから、責任を執らなくても処罰されることはない。あくまで「伝統文化」に過ぎない。されど歴史が育んだ「伝統文化」は重い。背いた場合は、卑怯者の謗りを免れず、次第によってはゲマインシャフト内で生きていけなくなる。
話が逸れたが、ゲマインシャフトの核は「家族・親類縁者」である。そして「居住地域(朋友)」に拡がり、やがて「国家(同胞)」に繋がる。もう一つは精神的な絆がある。この「精神的絆」を以て「ゲマインシャフト作戦」と名付けた次第。現に、国交のない台湾に対して、喉から手が出るほど欲しい「ワクチン無償供与」を決行。東欧の小国リトアニアからも「ワクチン支援」を受けて感激した一般台湾人が、せめてもの恩返しにと、資金不足に悩むリトアニア小児科財団へ莫大な寄付金を寄せたとか。これですよ、これ。ホンモノの「人道支援」とは。中共政府の悪徳高利貸し紛いのワクチン押し付け外交とはわけが違う。
「毒を以て毒を制す」のがシナ流儀とすれば、「柔よく剛を制す」が我国の伝統文化というわけだ。その意味で、「精神的絆」の国際的な拡がりは、中共の「戦狼外交」では如何ともし難い強力な武器になる可能性がある。妙な話だが、中共から酷いいじめを受ける台湾を見かねた国際社会が、人道的見地から支援に乗り出し始めたということだろう。その口火を切ったのが我が日本国であることは間違いない。真に「言ったことはやる。」、有言実行の鑑となろう。
攻めることしか知らない連中は、守勢に回ると案外に脆いものだ。はっきり言って「喧嘩」だから、一方だけ無傷というムシのいい結果にはならない。味方が寝返っても、敵方を味方にすれば、帳尻は痛み分け。圧政に苦しめられた人々(自治区民を含む中国人民・香港人)が、例え面従腹背にせよ、いつまでも悪鬼中国共産党の言いなりに味方するはずはあるまい。
今日の戦争は、銃弾が飛び交う肉弾戦ではない。ハイテク兵器による無人戦の様相を呈している。何となれば、数量的な軍事力など問題ではない。「抑止力」という言葉がよく遣われるが、要は敵の意図を無効化する智慧が勝敗を左右すると言っても過言ではあるまい。中共政府がこれまでに執った対抗措置を御覧なさい。やられたらやり返す式の対象国を猿真似しただけの愚策ばかり。言いなりにならない相手国を困らせようと豪州産牛肉・石炭・ワインなどの禁輸。台湾にはパイン禁輸・ワクチン妨害などを行った結果、成果は上がったのか? もちろん、豪州・台湾の友好国が肩代わりして無効化され、敢え無く失敗。困ったのは、禁輸で手に入らなくなった中国一般人民というオチまでついた。
苦労を厭う中共は、自分で考えることを好まない。だから、知的レベルも低水準のまま一向に上がらない。智慧比べなら、むしろ権力や富とは無縁の弱者・貧困者の独壇場だ。何せ、智慧がないと生き残れないのだから。〝万国の労働者農民よ、起ち上がれ!″ってか。何だか中国国歌みたい。
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