その昔、『悲情城市』(1989年)という台湾映画があった。邦訳すると「悲しみの町」といった意味だが、1947年2月28日に起こった中国国民党に因る台湾人大虐殺、所謂「二二八事件」を題材としている。数年後、日本語字幕付レーザーディスクを買って観た。それまで1980年初訪台以降、度々訪ねていたが、この事件のことは全く知らなかった。無理もない、国民党支配下の台湾(というより「中華民国」)では長らくタブー視されていたからである。
台灣電影《悲情城市》侯孝賢監督作品
北京語字幕版だが、漢字だから大意は掴めると思う。ドキュメンタリーでなくドラマなのでフィクションも混在しているだろうことを御承知おき願いたい。何が言いたいのか? 事件のあった1947年(昭和22年)の「台湾」は、国際法上、未だ日本の領土だったということ。したがい、国民党(中国人)に虐殺された台湾人は、国籍上日本人だったのだ。連合軍(実質上米軍)占領下の日本政府は、仮に事実を知ったとしても身動きできなかったのである。
火事場泥棒的に台湾を不法占拠し、掠奪乱暴狼藉の限りを尽くしたのは国民党に名を借りた中国人である。中国共産党と体質が酷似していることがよく分かる。少しでも台湾人を同じ中国人(同胞)という思いがあるなら、係る残虐非道な所業が出来ようか。中国国民党も中国共産党も、領土的野心あるのみで、人民(国民)の幸福については雀の涙ほども考えていないのである。
【二・二八事件】殺された3万人は日本人?
台湾独立運動の原点
2021/03/01/台湾ボイス;キャスター林建良
キャスター林建良氏は在日台湾人のせいか、日本政府に対してはかなり辛辣である。そりゃそうだろう、この事件といい日中国交樹立に伴う台湾断交といい、さんざん期待を裏切られているのだから。
話を聴けば聴くほど、中国国民党も中国共産党も体質が真にヤクザ(反社会勢力)そのものである。習近平を国家元首と観るからいけない。ヤクザの親分かマフィアのボスと見做せばいい。中共政府と対峙しないのは〝反社゛を容認することと同義である。「国賓来日」などとんでもない。善意に解釈すれば、カードにして譲歩を引き出そうという魂胆かもしれないが、国家を丸ごと乗っ取るほどの大親分と果たして対等に渡り合えるかどうか。
コメント