「中国海警法は国際法違反」
共産党・志位委員長発言に自民議員も喝采
2/28(日) 19:05配信/NEWSポストセブンWEB版
中国がコロナ禍の混乱の隙を突くように日本の領海への侵入を繰り返し、東シナ海の緊張が高まっている。今年2月1日に中国政府が海警局に武器使用権限を与える海警法を施行し、海警局を「第2の海軍」化した。
ところが、肝心の日本政府の動きは非常に鈍い。加藤勝信・官房長官は領海侵入に、「遺憾である」と繰り返すだけで、茂木敏充外相は海警法について、「国際法に反する形で適用されることがあってはならない」と中国に“お願い”する始末だ。
弱腰の菅政権とは対照的に、日本の政界で中国の海警法と領海侵入を最も強く批判しているのが日本共産党だ。
志位和夫・委員長は2月12日、「海警法の施行は国際法に違反」するとして撤回を求める談話を発表。この日本共産党による中国共産党政権批判には、自民党内から「よく言った」との声があがっているほどだ。
志位氏に話を聞いた。
「海警法は明らかに国際法違反です。国連海洋法条約では、沿岸国の権限を限定的に規定し、国際社会の航行の自由を広く認めている。たとえ領海内であっても無制限な強制措置は取れない。
ところが、中国の海警法の条文を読むと、『我が国(中国)の管轄海域』を一方的に決めて、臨検ができるとか、武器使用を含むあらゆる必要な措置を講じて侵害を阻止し危険を除去する権限を有すると書いてある。しかも、法律上、管轄海域とは何かという規定がない。要するに中国がいくらでも管轄海域を広げられる。これは国際法の秩序に真っ向から反する。だから日本政府は法律自体が国際法違反だと批判し撤回を求める必要がある」
中国の覇権主義にも警鐘を鳴らす。
「この10年で中国には深刻な変質が起きている。そのひとつが覇権主義です。東シナ海、南シナ海で力ずくで現状を変更しようとしている。日本共産党は2017年の党大会の決議案に中国の覇権主義への批判を盛り込んだが、直前に当時の程永華・駐日大使が、『削除してくれませんか』と言ってきた。私は『それはできません』と何が問題なのかを1時間半くらい話した。私が中国と議論してきて思うのは、中国共産党はたいへんに大きな党だが、正論を言われるのが嫌なんです。向こうが正論を言われるのが嫌なら、なおのこと言わなければならない」
しかし、日本政府は中国にものが言えない。志位氏も呆れている。
「国際法違反ときっぱり言えない日本政府の姿勢は、本当に情けないと思います」
菅義偉・首相は2月17日の衆院予算委員会で野党から海警法が国際法違反と認めるように迫られたが、「国際法との整合性との観点から問題のある規定を含む」と中国に遠慮した言い方に終始した。
※週刊ポスト2021年3月12日号
コメント総数;540
イ.野党がマスコミは自分たちの与党批判ばかり取り上げると不満を言っていたんだから共産党が至極まっとうな意見を発信したとマスコミも大々的に取り上げればいいのにねえ
ロ.最近、日本共産党は激しく中国共産党を批判することが多くなって来ましたが、今回の志位氏の発言は全く持って正論だと思います。最近の中国の横暴なやり方には心底腹が立っていたので、国会議員の方からもこうした批判の声が多数寄せられることを願っています。中には「日本共産党=中国共産党」のような古い価値観の人達もいますが、そもそも日本共産党と中国共産党はお友達でも何でもなく、むしろ政治的に非常に対立した存在であると言えます。もちろん、今回のこの発言が中国共産党に直接的に効果があるとは思えませんが、きちんと中国の横暴なやり方を否定する・非難するという姿勢を示すことは重要なことだと思います。
ハ.こういう事を言える国会議員が増えて欲しい。
政府は、自国民と領土を守らないといけない。
アメリカも日本の領土だと言っているうちに、尖閣に上陸してくれ。
国士(身命を賭して国家に尽くす人物)という語がある。内政に関しては左右に分かれても、国防や外交に関しては、一致して国家主権(独立・領土保全・国民保護)の護持に努めるのが政治家の責務であろう。然るに菅政権は言行不一致、真に「やるやる詐欺」でしかない為体だ。だからこそ、志位委員長発言が頼もしく聞こえるのだろう。
その昔、「ベンチ(監督)がアホやから、野球でけへん」と宣ってクビになったプロ投手(江本孟紀氏)が居た。国会議員になった後も、属する民主党(旧民政党;現立憲民主党)に対して「あそこは国家観がないからね」と嘯いて離党している。好きだなあ、こういう反骨精神の持主。今や、独立志向の政治家が少数派で、米中の飼犬と化したアメポチ・シナポチばかりが目立つお寒い情況である。
日本共産党は、もともと中共とは犬猿の仲で、実行責任を問われない野党という気楽な立場が言わせたセリフとも観れなくはない。仮に政権の座にあったら果たして同じことが言えただろうか。期待を込めて「然り」としたい。理由は、同じ共産党を名乗る政党として、日共も中共と同類と思われることを最も怖れているはずだからである。それに比べると、他の与野党議員は情けない。なかでも森喜朗氏発言に悪乗りした与野党女性議員どもだ。最も醜かったのが稲田朋美氏ら自民女性議員。「男女平等」を履き違え、「党主要ポストを女性に四割よこせ」とおほざきあそばす始末。各ポストは適材適所で配置されるもので、男女性別とは全く関係がない。係る的外れで低レベルのゴリ押し行為こそ、むしろ女性の地位を自ら貶めていると言わざるを得ない。
同様に国家主権に関して、与野党の別はおろか、男女の区分など何ら関係ない。独立不羈に適うか否かだけである。独立不羈こそが、真実「自由」であることの証なのだ。
【独立不羈(どくりつふき)】
他からの束縛を全く受けないこと。
他から制御されることなく、自らの考えで事を行うこと。
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