30日午前中、CS292(時代劇専門チャンネル)で『赤胴鈴之助』(大映)三本建を放送していたので録画しておいた。(下記のうち太字作品が放送された)
・第一作『赤胴鈴之助』(梅若正二主演)・・・1957年5月公開
・第二作『赤胴鈴之助月夜の怪人』(〃)・・・1957年6月公開
・第三作『赤胴鈴之助鬼面党退治』(〃)・・・1957年8月公開
・第四作『赤胴鈴之助飛鳥流真空斬り』(〃)・・・1957年8月公開
・第五作『赤胴鈴之助新月塔の妖鬼』(〃)・・・1957年9月公開
・第六作『赤胴鈴之助一本足の魔人』(〃)・・・1957年12月公開
・第七作『赤胴鈴之助三つ目の鳥人』(〃)・・・1958年3月公開
・第八作『赤胴鈴之助黒雲谷の雷人』(桃山太郎主演)・・・1958年11月公開
・第九作『赤胴鈴之助どくろ団退治』(〃)・・・1958年12月公開
大分在住('57/04小四-'62/07中三)時に公開された映画。リアルタイムで観たのは、第三・四・六作のみ。第六作は正月映画で小学校公認だったが、第三・四作は二本建、亡弟(幼稚園児)を子供自転車の後部に乗せて、親に隠れてこっそり観に行った。滝尾橋を渡って真っ直ぐ行った記憶があるので、トキハ百貨店地下『トキハ大映』だったと思う。
当時、TVは未だ普及しておらず、映画が娯楽の王様だった(大分市辺境の高城駅前にさえ映画館があった←宇津井健『鋼鉄の巨人』・梅宮辰夫『遊星王子』はここで観た)。松竹系・東宝系が中央通り赤レンガ(大分銀行)近くに並んであったし、東映系が金池町、日活系が竹町商店街アーケード入口(現ファミリーマート辺り)にあった。洋画系は若草公園傍だった。他にも「若竹松竹」などの館名を憶えているから、それなりにあったのだろう。
『赤胴鈴之助 一本足の魔人』(1957)予告編
『赤胴鈴之助 三つ目の鳥人』(1958年)1971年リバイブル 予告編
今観ると、如何にも子供向けといった風情で、こんなのに熱中していたかと面映ゆくなる。しかし、監督に加戸敏、安田公義、森一生を迎え、音楽渡邊浦人、一部ながら撮影が宮川一夫といった一流スタッフを揃え、出演者も黒川弥太郎、中村玉緒、林成年、浦路洋子、近藤美恵子ら大映のトップスターが演じている。原作(漫画)は武内つなよしだが、元々は〝イガグリくん″の福井英一が描いていた。福井が急逝したため、武内が後を継いだわけだ。月刊漫画誌『少年画報』に1954年8月号の第1話は福井が執筆していて、それを見たことがある。ゆゑに、第2話('54年12月号)以降武内の画となり、鈴之助の容貌が変わって少なからぬ違和感があった。
『少年画報』(少年画報社/まぼろし探偵、天馬天平)のほかに、子供(少年)向け月刊漫画誌は憶えているだけでも『ぼくら』(講談社/少年ジェット、よたろうくん)、『少年(創刊時〝少年倶楽部″)』(光文社/鉄腕アトム、鉄人28号、矢車剣之助、)、『冒険王』(秋田書店/イガグリくん、ジャジャ馬くん)などがあった。概ね仲間同士の〝廻し読み″が習わしだったから、買わずとも殆ど見た(読んだ)と言って差し支えあるまい。
映画『赤胴鈴之助』に戻ると、原作漫画の順序に従って映画化されてるみたい。〝お角″とかいう出っ歯の意地悪ババアが出て来て好きなキャラクターだったが、映画には登場しない。代わって法蔵院岳林坊(光岡龍三郎)と火京物太夫(尾上栄五郎)の間抜けな悪党コンビが映画でのボケ役だ(原作漫画と同じキャラ)。
懐かしいなあ、あの頃。どちらかと言えば、ヒーロー物よりコミカルな作品が好きだった。『猿飛佐助(杉浦茂)』(集英社『おもしろブック』)、『ロボット三等兵(前谷惟光)』(『少年倶楽部』)、『あんみつ姫(倉金章介)』(光文社『少女』)とか。特に『あんみつ姫』は度々映像化されている。
1.1954年雪村いづみ主演(東宝)
2.1960年鰐淵晴子主演(松竹)
3.1958年中原美紗緒主演(KRTV系;現TBS)
4.1983年小泉今日子主演(フジTV系)
5.2008年井上真央主演(フジTV系)
6.1986年アニメ版(フジTV系)
このうち、リアルタイムで視たのは「3」(@TBS系OBS=大分放送)だけだが、近くCS219(衛星劇場)にて「2」が放送される予定。
なお、ラヂオ版『赤胴鈴之助』(JOKR=ラジオ東京)もOBSラヂオで聴いていたのでよく知っている。ナレーター山東昭子、声の出演;宝田明、吉永小百合、藤田弓子らの豪華布陣だった。主題歌は映画も同じだが、歌手が違っている。
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