韓国・文在寅政権の命運が尽きたあと、朝鮮半島はどうなるのか
9/1(日) 7:01配信/現代ビジネス
韓国や中国で「儒教」と呼ばれているものは、我々日本人が考えている儒教とは全く異なる。「権力者が『カラスが白いと言ったら、はっ、仰せのとおり』と返事をする」とか、「強きを助け、弱きをくじく」のが正しいとする教えなのだ。
だから、中国、韓国(の人々)は自分が悪くても決して謝らない。なぜなら「権力者は謝る必要が無いから、謝罪するということは相手(日本)が自分より上(より権力を持つ)であると認める」ことに通じるからだ。
大統領は部族=一族の代表である
そして、その「自称・儒教」とともに古代中国から入ってきたのが「科挙制度」である。科挙制度がどのようなものであり、共産主義中国にも悪影響を及ぼしていることは、人間経済科学研究所・研究パートナー藤原相禅のレポート「中国が民主主義を受け入れない理由」で詳しく説明されているが、要するに、「汚職・不正」は「科挙制度」の中に元々組み込まれていると言ってよいのだ。
「科挙制度」の試験の過酷さは、かつての司法試験の比では無い。筆者の学生時代には「何年も司法試験の勉強を続けて、体を壊して死んだ」などという「都市伝説」とも本当の話とも判別がつかない噂が流れていたが、それどころではない。
優秀な子供がいると、若いころから勉強づけにして、成人してからもそれを続けさせる。当然働いて収入を得ることができないので、生活は一族郎党で連帯して面倒を見るし、勉学のために必要な高価な書籍類もすべて買い与える。
要するに、科挙の受験者は「勉強マシーン」と化すのだ。科挙は狭き門だから、それだけのことをやっても、一生合格しないこともあるが、もし合格すれば、一族は繁栄する。
もちろん、役人の給料などたかが知れているから、資金の源泉は「汚職・不正」である。つまり、役人となった科挙合格者自らのためもあるのだが、基本的には「自分に出資してくれた」一族郎党に「借りを返すために」不正・汚職でせっせと稼ぐのだ。
韓国の大統領も、同じように「自分を大統領にしてくれた部族(一族)」のために働かなければならないし、彼らが権力を悪用して不正を働くのを止めるのも容易では無い。彼らにしたら「お前を大統領にしてやった当然の見返り」だからである。
そして、新しい大統領が誕生すれば、新しい「部族(一族)」が利権をあさるから、その利権あさりの邪魔となる前の大統領一族を根絶やしにするために、色々な理由をつけて投獄したりするのである。
共産主義中国で行われている「汚職追放キャンペーン」も、同じように既存の権力を握る部族を追放し、新しい部族が利権をあさるために行われているのだ。
これから書こうとすることに関連する部分だけ切り取ったので、記事の標題が何のことかわからなくなってしまうが、ご容赦願いたい。
韓国ベストセラー本『反日種族主義』という表題の意味が今一つ理解できなかったが、言い換えると「部族(一族郎党)主義」、つまり、究極のセクト主義(セクショナリズム)ということで納得。まあ、喩えは悪いが「権力者(国王→大統領)=悪党の首魁」と考えたほうが、謎が解ける。
孔子を始祖とする儒教は、我国では専ら学問(儒学)としてのみ摂取されたが、本家の大陸・朝鮮半島では、歴代権力者によって都合よく解釈され、圧政の道具として使われた。記事中の【強きを助け弱きをくじく】とは言い得て妙である。つまり、孔子の真意を歪曲した悪弊だけが蔓延っているのだ。
15年ほど前、水原市からソウルに戻る途中、地下鉄に乗っていたら爺さんが、座っていた当方の膝の上にかなり重い風呂敷包みをのせた。何やら怒った表情で詰られたようだが言葉が分からない。一瞬ムッとしたが、後年韓流ドラマを視るにつけてようやく理解できた。彼国では年上者や両親・上司上官など目上に対して無条件で敬い従うべきとされているのだ(長幼の序)。同じ儒教の影響といっても我国では、【弱きを助け強きをくじく】国柄ゆゑ、そんな「悪習」は端から存在しない。何せ、【易姓革命】を一度も経験していませんからね(万世一系)。
統治形態の二元論で言えば、【悦服統治(悦んで従わせる)】と【屈服統治(強権を以て従わせる)】の歴史的違いを現代もそのまま引き摺っているのかもしれない。
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