日韓対立は両国の国民を不幸にする<石破茂氏>
8/22(木) 8:33配信/HARBOR BUSINESS Online
過度なポピュリズムの危険性
―― 現在の日韓関係をどう見ていますか。
石破茂氏:日本と韓国はお互いに引っ越しができない隣国であり、北東アジアで自由や民主主義という価値観を共有する国同士です。その日韓の関係が悪化している現状は、両国のみならずアジア全体にとって不幸なことです。
いま日韓両国内では相手国に対する世論が非常に厳しくなっています。私が参院選で全国を回っていた間も、「韓国はどうしようもない。もう放っておけ」という国民の声をひしひしと感じました。しかし政治家はそれをそのまま相手国に届けてはいけません。日韓関係の悪化はわが国の安全保障や経済の問題に直結するのであり、政治家まで国民と同じように感情をぶつけてしまえば、事態はエスカレートするしかありません。そして外交交渉に失敗した場合、不幸になるのは国民なのです。
すでに実害も出ています。私の地元では、ある経営者が「10年かけて韓国企業と交渉してやっと取引まで漕ぎつけたのに、日韓対立の煽りをうけて全て白紙に戻ってしまった。10年間の努力が水の泡です」と嘆いていました。
日韓両国の政治家は、このように「対立は両国の国民を不幸にする」ということを絶対に忘れてはなりません。お互いに「これ以上の悪化は避けなければならない」という共通認識を持った上で、偶発的衝突の回避などのリスクマネジメントに取り組まねばなりません。
最大のリスクは自国内の偏狭なナショナリズムと過度なポピュリズムです。一般論として為政者はナショナリズムが高揚した場合、それを都合よく利用するポピュリズムの誘惑に駆られます。しかし一度その劇薬に手を出すと、いざブレーキをかけようと思っても止められなくなります。その結果、国民は必ず不幸になるのです。
日韓どちらにあっても、国内における対立と分断が深刻化しつつあります。国内情勢についての不安がナショナリズムやポピュリズムにつながり、日韓関係に悪影響を及ぼしている部分もあるのではないでしょうか。ここで思い出すべきは、金大中・小渕恵三両首脳の時代です。当時の日韓関係は非常に安定していましたが、それは両国の国内的安定にもとづくものでした。金大中政権では革新派と保守派がそれぞれ大統領(金大中)と首相(金鍾泌)を分担し、韓国国内の保革融和が図られており、日本でも小渕恵三総理が自民党の伝統である「寛容と忍耐」を体現し、自民党のみならず野党や国民に心を配って国内融和が図られていたのです。ですから、内政の問題を外交に転嫁するような誘惑に駆られることもありませんでした。~以下省略~
コメント総数1,108
・ そう言って今まで「冷静に、話合いで」とやってきたのが今の結果です。石破さん、少しは反省しましょうよ。
・ 少し違うような気がするな
この記事のような努力はかつての日本がやってきたこと
それが礎としてあり今の日本がある
しかしその努力をないがしろにし、踏みにじっているのは韓国であると思う
にもかかわらず反日の背景を知ろうとする努力をしようと考えるのはいかがなものか?
・ 石破さんは、次期総理の座から遠くなって影が薄くなってから、野党化したね。
憲法改正論議のある今こそ、防衛相の頃の勇ましさがあったら支持も集められたのに、惜しいことをしたね。
石破さん、太字部分の認識がまず間違い。外見(国家形態)こそ同じように繕っていても、中身(価値観・思想)がまるで違う。もはや”過去の政治家”と化した石破氏の解説より、匿名コメントのほうがまともに映るがどうだろう。日韓友好の「夢」を追うのは結構だが、双方の国柄が大いに異なる以上、実現不可能なことは歴史が証明するところである。
古くは神話の時代、神功皇后による三韓征伐(3世紀)に始まり、蒙古襲来(1274,1281年)時には元・漢軍に交じって高麗軍も参加したとされる。続いて豊臣秀吉の朝鮮征伐(1592‐93年、1597-98年)。そして前世紀初頭の日韓併合に至ったのが両国周知の歴史である。日韓併合を当時の国際法上合法だったと強弁しようと、他国(大韓帝国)の領土を侵略した【史実】は変えようがない。
尤も、戦争がないという意味では平和な時代のほうが遥かに長いわけだが、かといって対等な関係だったわけでもない。多くの場合、我国を上に見るかのように半島国側から朝貢団(朝鮮通信使)が来日してきた。理由はおそらく、支那・満蒙・露西亜などの北方からの侵略に備えて、我国の援軍を期待した朝鮮側の事情と推察できる。
文化的側面で観察すると、「恥」と「恨(ハン)」と言われる。それぞれの対義語は「誉れ」と「恩」だとか。「名誉」を重んじるがゆゑに「恥」を知るのはよくわかる。しかし、「恩」を重んじての「恨」なのか。どうも違う気がする。あくまで推量の域をでないが、むしろ「恩」を知らないから、「恨」だけを募らせるのではないか。時代劇を中心に韓流ドラマを結構見てきた。「愛」「幸福」「(君を)守る」など小恥ずかしいセリフは頻出するものの、「恩」という言葉をついぞ耳にしたことがない。もちろん、「恥を知れ」も出てこない。戦後の日韓関係において、「恩」に報いるどころか、尽く仇で返してくるのは韓国側でなかったか。《恩知らず》は、彼国の現政権こそふさわしい。
因みに、「恩義」を自動翻訳すると「은혜(ウンエ)」と出るが、逆翻訳したら単なる「恵み(=恩恵)」になってしまう。つまり、日本語「恩義」に対応する概念そのものが存在しないのかもしれない。ただし、「報恩」には「보은(ボウン)」という単語がヒットするが、これも「受けた恩に報いる」という道義的な側面より「(物質的な)恩返し」程度の軽い遣われ方のようだ。
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