帰国してみると大規模改修工事の真っ最中で、自室窓には塗装汚れ防止用保護シートが貼られ、ベランダへ出られないではないか。工事の邪魔にならぬようBSアンテナを室内に収納して旅行に出かけていたため、今は原状復帰したくとも物理的に出来ず、BS放送が映らない状態になっている。
だからといって、どうしても視たい番組があるわけでなし。仕方がないので、押し入れに仕舞ったままの古い音楽カセットテープ類を漁っていたら、台湾旅行土産に買った夥しい数量のテープが出てきた。もうひと昔(10年)以上も再生してないので、もはや経年劣化のためテープ自体が回らないと思われる。それでも、気に入っていた曲だけはずっと以前にファイル化してPCに取り込んである。
今ではMediaGoを通じてWalkman A-16に落としてあり、気が向いたらときどき聴いている。それでも、現物を眼にすると、さすがにより一層の懐かしさがこみあげてくる。台湾旅行に熱を上げていたのは、1980年(昭和55年)~1990年代初頭(平成3・4年頃)にかけてで、行く都度音楽メディアを買っていた。最初に買ったのは、台湾語歌謡曲のLPレコードだった。その後、カセットテープ→CD→LD(レーザーディスク)と、購入メディアが変遷しているのも時代が反映していて興味深い。
ちょうどネタ切れ気味だから、久しぶりにこれ(台湾歌謡)を話題にしてみよう。といっても最近の情況は全く知らぬゆゑ、1980年代~1990年代初頭に特化した話題になってすみません。
時系列的に想い出曲を採り上げてみよう。初訪台の1980年から始める。それ以前の1970年代は、欧陽菲菲、ジュディ・オング、テレサ・テン(鄧麗君)、アグネス・チャン、リンリン・ランランといった台湾・香港出身歌手が日本でも活躍していた。当時は知らなかったが、尤雅(日本名「優雅」)、洪秀蘭、蕭孋珠(シャーリー・シャウ)、鮑正芳(マーガレット・ポー)、白冰冰らにも、日本での録音盤(当然ながら日本語歌唱)があるみたいですよ。
女性歌手ばかりだが、面白いので始める前にまずこれらを聴いてみません? 果たしてネット上に音源があるかどうか。
胸さわぎ(1974年)
by 優雅(尤雅)
以下、埋め込み出来ないためリンク先に飛んでもらって恐縮です。やや怪しげな日本語だが、どうにか日本語であることは理解できる。曲自体はたいしたことありませんな。
潮路(1974年)
by シャーリー・シャウ(蕭孋珠)
持ち歌の日本語カバー盤だから歌唱はお手の物としても、なかなか堂に入った日本語ですね。今時の日本人アイドル歌手より、遙かに正確で聴き取りやすい。
*ご参考*
「潮路」の原曲;真情(1974年)
by 蕭孋珠(しゃぅ・りぃぢゅ)
國語(北京語)の歌詞を前提に作曲されているだけに、こちらのほうがメロディと歌詞が合致しているように感じる。また、曲もそれなりによいのだろう。カバー盤だと、どうしてもメロディと言語の抑揚に無理が生じてしまうようだ。
天使のハミング(1979年)
by マーガレット・ポー(鮑正芳)
初訪台(1980年)時に、この人が歌う『請你對我説』が流行っていたので初めて知った次第。その頃は、この人に日本語の録音曲があるなど夢にも思ってなかった。でも、『請你對我説』に比べると、かなりレベルが落ちますな。
1980年以降の曲は、次稿から始めます。
以上、おしまひ。
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