本日(12月10日)は、タイの憲法記念日で全国的に休日です。タイの祝祭日がどうなってるのか知らないが、今年の5月だか6月だかの軍事クーデターにより、現行憲法は停止されてるはず。なのに休日だけは、ちゃっかり便乗するわけですね。
一度決まったらそれを“不磨の大典”と考え、憲法一部改正さえタブー視する日本と違い、タイではクーデターの都度コロコロ変わる。戦後だけでも確か今度で七回目かな。それも、条文改正といったチマチマしたものでなく、丸ごと憲法を取り替えるのだから畏れ入る。
ただしタイの憲法改正は、概して支配(富裕)層の主導で行われるため、国民生活の実態から遊離した「理想的」な条文になりがち。それも、人口比で圧倒的大多数を占める下層民が、選挙で毎回NOを突きつける結果となり、同じゴタゴタを延々と繰り返すありさま。
ところで、今日の昼餉はチェンマイランドの「北門」にて。毎週水曜日に通ってるみたいになるが、今回はとんかつセット(160฿)を摂取。面白いことに、先週の鯖ステーキセットのミニとんかつよろしく、今度はミニ鯖ステーキがついてきた。
それはどうでもよいのだが、馴染みの店員嬢が例によって讀賣新聞国際(東南アジア)版を持って来てくれた。その政治面に《二大政党制のメリット》なる記事が出ていた。
現行選挙制度が二大政党制を目指すものであることぐらいは承知している。だが、何でも西洋(この場合、その昔「鬼畜米英」と称していたかつての【敵国】が手本らしい)を模倣したがる姿勢が気にくわない。我が国との国情・国民性の違いを何ら吟味することなく、端から西洋の物事全てが“理想”であるかの如く錯覚してはいまいか。
西洋人と日本人では、着眼点や発想法が真逆に近い。つまり、思考の出発点が違うのである。簡単に言うと、妥協を許さぬ二者択一(デジタル型)的思考が概ね西洋人の特徴とすれば、日本人は遙かに多様性や曖昧性を許容するアナログ型思考である。
万国が金科玉条とする『民主主義』についても、西洋人と日本人では捉え方が異なる。有り体に言えば、《【万物の霊長】である人間(国民)様は偉いのだ。だから人間(国民)様の考案した『民主主義』制度に僻など有り得ない。》が西洋流とすれば、《人間(国民)は所詮が凡人ゆゑ、良いことをすれば悪いこともする。したがって、独断専行してはならない。万機公論に決すべし。》が日本流『民主主義』である。
ポイントは「上から目線」か「下から目線」かの違い。『二大政党制』は、何事にも二者択一的に黒白をはっきりさせたがる西洋人特有の産物である。昔から人格識見で人物を判断してきた日本人気質には、政党政治は向かないように思う。日本の選挙をご覧なさい。御上の思惑とは裏腹に、選挙毎に政党数がますます拡大して行く皮肉な結果とは言えまいか。
近頃の国政選挙は、なぜかチェンマイ逗留中に実施されるんですね。2年前もそうだったし、おかげで意に反して棄権せざるを得なかった。今回もまた同じ。期日前投票が可能な現在、ひょっとして在外投票(チェンマイには日本領事館がある)が可能なのかも。しかし、手続き等何も知らないからなぁ。調べてまで投票したいほどの切迫度は感じないけど・・・。
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6.MP3;MP3;Nititud - The Best of Saen Ruk - Vol.3
これは失敗した。MediaGoでPCに取り込んだら、同じものが二つになってしまった。つまり、既に所有している盤を二重に買ってしまったわけ。まぁ、僅か90฿だからチップを弾んだつもりになればそれで気は収まるし、殊の外好みの曲が多いのでよしとしよう。
せっかくだから幾つか聴いて(観て)みませう。
02.คำมั่นสัญญา(約束)
by กุ้ง กิตติคุณ เชียรสงค์(クン・ティティクン・チェンソン)
タイ仏暦2531年(1988年)のヒット曲。つまり、我が初訪泰前年のリリース。ポップス系楽曲だからタイ情緒には乏しいが、しっとりとした佳曲でしょう?
39.อยากลืม(忘れたい)
by สาธิยา ศิลาเกษ(サティヤー・シラケット)
これも1988年の曲。初訪泰時、この人のカセットテープを購入してあるが、そのイの一番(A面第一曲)に入っていた。YouTube動画に映像がないのも当たり前。日本ならCDがレコード(カセットテープ)に取って代わろうとしていた時期だが、タイではまだカセットテープ全盛期だった頃の話である。
43.สัญญาด้วยใจ(気持の籠もった約束)
by ไก่ นิภาวรรณ(カイ・ニパワン)
期せずして1988年の曲ばかりになってしまった。この人のカセットテープも初訪泰時(1989年)に買って持っているが、そのB面第四曲。これにMV映像が在るとは知らなかった。ニパワンさんは、これから15年後のタイ映画《แฟนฉัน(ぼくの恋人)》(2003年)では、ノイナーの母親役を演じている。あどけない子供っぽさが残るMV映像からは想像もつかないが、口元と顎に特徴があってその面影を辛うじて留めていた。
どうでもいいけどこの曲、中島みゆき『悪女』(1981年)のメロディに酷似してますね。だとすると、原曲とは正反対の明るく健康的な歌に変わってしまうところがおもしろい。
*ご参考*
恥ずかしながら、私奴がアップしていた動画(↓)です。奇特な方が保存しておいてくれたようで、その再利用ですね。
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