この年、いよいよロカビリーブームの到来。“ロカビリー三人男”と持て囃された平尾昌章、山下敬二郎、ミッキー・カーチスらが登場する。
☆ 当時の世相を伝えるニュース映像(昭和33年)
それでは、前稿で予告したこの曲から。
☆ 月影のなぎさ by ミッキー・カーチス(昭和33年)
ネット上では見当たらず、残念ながら割愛。
☆ オリジナル盤
Moonlight Swim by Tony Perkins(昭和33年)
オリジナル盤の“Tony”とは、映画俳優アンソニー・パーキンスの愛称だそうで、当人の歌唱に間違いはない。この三年後にはプレスリー主演映画『ブルーハワイ』のなかでも歌われている。
☆ エルヴィス・プレスリー盤(昭和36年)
本題を逸れるが、巷間、プレスリーをロカビリーの神様みたいに崇める風潮がある。けれども、彼の真価はスローバラードにこそあるような気がする。実は更に十六年後の昭和52年、初の海外旅行でハワイを訪れた際、この映画に出て来る『好きにならずにいられない』が脳裏をよぎり、感動のあまり身体が震えたことを憶えている。
* ご参考 *
Can't Help Falling In Love by Elvis Presley(昭和36年)
☆ ダイアナ by 山下敬二郎(昭和33年)
☆ オリジナル盤
Diana by Paul Anka(昭和32年)
山下敬二郎は柳家金語楼の息子。後年知ったことで、誰も気に留めてなかったように思う。お二方とももうこの世にない。「昭和」は遠くなりにけり。
☆ 君は我がさだめ by ミッキー・カーチス(昭和33年)
☆ オリジナル盤
You are My Destiny by Paul Anka(昭和33年)
平尾昌章と違ってミッキー・カーチスと山下敬二郎には、どこか不良っぽいイメージがある。そこを衝かれてアプレ(戦後派)と見なされ、昔気質の年長者から毛嫌いされていた。多少の弁護をしておくと、ミッキー・カーチスの子供時分(戦時中)は、その姓名・姿形から「敵国人」と見られて相当苛められたらしい。
☆ 河は呼んでる by 中原美紗緒(昭和33年)
☆ オリジナル盤
L'EAU VIVE by Guy Béart(昭和33年)
原曲は同名フランス映画の主題歌。どちらかと言えば少女趣味な曲調なので、言わずもがな、中原盤に与する。テレビ版『あんみつ姫』の中原美紗緒さんは、元来がシャンソン歌手。YouTubeに『浜辺の歌』を歌うのがあったが、素晴らしい。CD(動画はLPだった)が欲しくなった。
平尾昌章は、下記(↓)で採り上げたので割愛。
* ご参考 *
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