まずは、前稿で触れた美空ひばりの『薔薇色の人生』から聴いてみましょう。
☆ 薔薇色の人生 by 美空ひばり(昭和30年)
☆ オリジナル盤
La Vie en rose by Édith Piaf(昭和21年)
まだ若かったし晩年のようなヤニっこさもなく、しっとり歌っていてなかなかのものでしょう? 原詞のフランス語部分をわざわざ英語にして歌ってます。当時の世相を反映しているようで、まことに興味深い。いや、もしかしてフランス語では歌えなかったのかも。 実は、美空ひばり盤のリアルタイムでの記憶はない。ずっと後年に買った『ジャパンポップスの夜明け』と題するCD全集に入ってたから知っただけ。ゆゑに、これを“懐メロ”と呼ぶには些かおこがましい。
☆ マンボイタリアーノ by 雪村いづみ(昭和30年)
☆ オリジナル盤
Mambo Italiano by Rosemary Clooney(昭和29年)
本当は沢村みつ子盤にしたかったのに、残念ながらネット上になかった。というのも雪村盤の聴き憶えはないし英語歌詞も正確に発音しているが、沢村盤の場合、【Mambo Italiano Hey Mambo】の部分が【マンボ垂れやのヘイマンボ】と聞こえる。それで憶えてしまった曲だから。
本題に関係ないけど、おもしろ音源を発見。
☆ The Hungry Raccoon by Eartha Kitt(昭和30年)
前稿で採り上げた『ウスクダラ』のアーサー・キットが、『証城寺の狸囃子』をパクったコミックソング。結構流行ったように記憶している。
☆ オリジナル盤
證城寺の狸囃子 by 平井英子(昭和4年)
作曲者の中山晋平自身が伴奏バイオリンを担当しているとか。歌う平井英子さんは、ウチの母と同い年で殊更の愛着がある。
☆ ケセラセラ by ペギー葉山(昭和31年)
☆ オリジナル盤
Que será será by Doris Day(昭和31年)
原題の【Que será será】は、スペイン語で【なるようになるさ】といった意味らしい。韓国語だと【괜찮아요(ケンチャナヨ)】、北京語にすると【没关系(メイクァンシー)】、タイ語なら【ไม่เป็นไร(マイペンライ)】といったところ。 曲自体は流行ったのでよく知っているが、女心を歌う日本語歌詞のせいか、あまり関心がなかったのは事実。男の子なら、なんたってロカビリーですよ。
☆ ハートブレイクホテル by 小坂一也(昭和31年)
☆ オリジナル盤
Heartbreak Hotel by Elvis Presley(昭和31年)
これは福岡在住だった小三時分の曲だが、翌年(昭和32年)大分へ転校すると、目立ちたがり屋の同級生が休み時間に松葉箒を抱え、プレスリーを真似て喝采を浴びていたのをよく憶えている。
なお、本シリーズは過去記事とリンクしているので、よろしかったらそちらもご笑覧ください。
* ご参考 *
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