昨日買った3枚の音楽メディア評第一回です。私奴にとっての懐メロですから、年代順に進めて参りましょう。
นิธิทัศน์ ดีที่สุดแห่งปี 2530 -VCD番号NA05041
タイトルを直訳すれば、【ニティタッド2530年ベスト盤】といった意味になろうか。นิธิทัศน์は辞書引いても載っておらず、固有名詞(会社名orレーベル)なのだろう。初訪タイは仏暦2532年(1989)だから、まだタイを知らない頃のレコード(記録)ということになる。ただし、ジャケット裏面には、สงวนลิขสิทธ์ ส.ค. 49(著作権2549年8月)とあり、VCD自体は2006年に発売されたものらしい。
さっそく視て(聴いて)みた。最初の第1曲目からして画質の良い新しそうな映像。しかも出て来た歌手がオバサンみたい、悪いけど。これはしくじってしまった。懐メロ企画のため、音も映像も新しく録り直した“紛い物”だったか。
訂正)オリジナル録音と比較して検証してみたところ、これを音声に使用し、映像だけ後年のものを被せたいわゆる口パク撮りのようです。
VCD盤と同じものをYouTube動画で御覧ください。
1.ลืมเสียเถิด(忘れ去りなさい) by พัชรา แวงวรรณ(パチャラー・ウェンワン)
ね、どうみても四半世紀前の映像とは考えられないでしょう? ところが、最初だけ視て全体を評す勿かれ、でした。第2曲目以降は古いアナログテープと思われ、映像に出てくる車や服装から判断して、当時のものに間違いなさそう。ああ、よかった。
2.สายเกินไป(遅すぎる) by โอเวชั่น(Ovation)
何と映画「フェーンチャン(ぼくの恋人)」(2004年)で使われていたんですね。気がつきませんでした。もちろん、買ったVCD盤は違う映像が入っていて、スポ根学園ドラマの撮影現場みたい。歌手が歌う様子も出てきますが、Ovationとはバンド名でボーカルを務めるのが第1曲と同じพัชรา แวงวรรณさん(左画像)と知ってびっくり仰天。声も姿も別人としか思えない。写真見て思い出したけど、実はこのカセットテープ(画像はCDか)、'89年12月の再訪タイ時にバンコクのスクンヴィット界隈で買って持っていたのでした。
なお、VCD盤裏面に曲の説明のような添え書きがあって、この曲にはเมื่อก่อนเธอและฉันเราต่างเป็นเพื่อนกัน(あなたと私が友達同士だったら)というキャプションが付いています。
10.เก็บใจไว้รอ(耐えて待つ) by เพื่อน(Friends)
YouTubeでおわかりのとおり、20歳代だった歌手も今や50歳のオッサンですからね。VCD盤は、自分の恋人がブルジョワの妾として売られて行くのに、傍観するしかない貧しい村の青年を描く映像。紙幣が旧札なのが当時を偲ばせる。歌手名のเพื่อน(Friends)はおそらくバンド名で、ボーカルはตวงสิทธิ์ เรียมจินด(ドゥンシット・レムチノット)。歌手が歌ってる映像はないが、元来が俳優だからひょっとして村の青年役が彼かも知れない。
まさしくこれですよ、日本の旧い歌謡曲を思わせる'80~'90年代タイのサウンドは。
【追記】
タイ語版ウィキペディアによると、第1~2曲を歌うパチャラ-さんは、今年10月に米国ロサンゼルスでお亡くなりになられたとか。享年48歳。台湾の鳳飛飛さんといい、ブログで採り上げるとお亡くなりになる妙なジンクスになりそうで、困り果てておりますです。
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