昼餉は行きつけの焼肉店で済ませた。此処には、讀賣新聞衛星版が置いてあって、ヒマだからいつも読ませてもらうのだが、本日付が見あたらない。しかし、昨日付新聞を手にして納得。今日は休刊日でした。で以て、新聞を脇に置いて喫食していると、店のสาว(sao;15歳以上の若い女の子)が新聞に手を伸ばして「かーいーま」とおっしゃる。頷いてはみたものの、タイ語とも日本語とも英語ともつかない訝しげな言語に接して一瞬金縛り状態になってしまった。
しかし、自室に戻って冷静に考えてみると、件の新聞を日本人と思しき別の客へ届けた彼女の行動から察しがついた。「可以嗎?(いいですか)」と北京語でお尋ねになったのでした。
タイと中国は国境を接しているわけではないが、タイ人(傣族)の祖先は今の雲南省辺りに住んでいたらしい。また、自らの国家を持たない山岳民族らは、親族が複数国家に跨って生活する現状にある。従って、チェンマイやチェンライなどのタイ北部地方は、北京語が出来る国籍上のタイ人が居るし、漢字の看板もよく見かける。タイ初の女性宰相と騒がれたインラック現首相も、先祖は中国系である。
単一民族国家(厳密には違う)の日本人は、民族主義的傾向が強いほど声高に“民族の純血”を叫び、排外主義に趨りがちだ。しかし、多くの少数民族を抱えると言ったら妙な表現になるが、多民族国家のタイ人にとって、そもそも“血統”を問題にする根拠などあろうはずがない。なぜなら、ご先祖様がとっくの昔に混血していて、おのれ自身が純粋タイ民族であるかどうかの保証すらないのだから。
そんなわけで、タイにはいわゆるハーフ(“ニューハーフ”でなく)が多い。その典型がタイ芸能界で、主に欧米人を両親の何れかに持つ芸能人が夥しく存在する。
さて、チェンマイへ来てから早や二週間が過ぎ、残すところあと一週間となってしまった。たまに外出する以外は、概ね部屋で喰っちゃ寝のぐうたらな毎日だから、「管理人の日記」を更新するネタ作りが大変。ってなわけで、追加購入したCD評も本稿が最終回です。
นิธิทัศน์ Big Sisters HITS 2
このCDが'80~'90年代の復刻物という証拠はないが、何しろRETRO SALEで買ったわけだし、ジャケット写真も「あの頃」の顔ぶれがずらり。何より曲目リストの掉尾に亡失せしタイポップスのCDで3005ファイルを歌うピムパヨムさんの名前を見つけたから買っちゃった。
ところで、件の失くしたCDはRSレーベルだったはず。因みに、同ファイルはRSonlineでも聴ける。RSサイトでの歌手名はเพ็ญโพยม เรืองโรจน์(ペンパヨム・ルンチョロー)となってる。ところが、Nititadレーベルから出ているものは全てพิมพ์โพยม เรืองโรจน์(ピムパヨム・ルンチョロー)だから微妙に違う。もっとややこしいことに、GMMレーベルからも出ていて、こちらはRSと同じ呼び方。まあ、ジャケット写真や歌声を見聞きする限り、同じ人と観て差し支えなさそう。芸名変更は日本の芸能界でもよくあるし、「王麗珍」という華字名までお持ちの方ですからね。
肝腎の内容ですけど、気に入った曲がほとんどなくてまたまたがっかり。まあ、僅か89฿(≒¥240-)だったから、チップのつもりでCD屋さんに喜捨したと思うことにしよう。どうでもいいけど、“喜んで捨てる”と書いて「喜捨」。いい言葉だと思いませんか。
16 หลอกกันชัด ๆ by อิ๋ว พิมพ์โพยม(イウ・ピムパヨム)
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