またしても“韓流ドラマ”ですみません。
どちらかと言えば制作年度が古いほど、韓国っぽさが色濃く出ていて好きなのですが、2000年頃を境にして韓流ドラマそのものが、どんどん無国籍化しているように思います。テレビを視なくなって久しいので日本の事情はわからないけれど、タイでも似た傾向にあり、これもグローバリズムの弊害でしょうか。
比較的最近の2009年制作ながら、『結婚できない男』(KBS-TV)だけは例外で、なかなか気に入っている。コメディ仕立てなので、気軽に愉しめて面白ければそれでよいのだ。
☆ 결혼못하는 남자(結婚できない男) 韓国版予告篇 ☆
コメディとしては全16話中序盤から中盤までが笑えてよい。ところが、終盤になるほど中年男女の哀愁が漂い、まるで別物を見せられるかのようにシリアス化してしまうのが惜しい。タイのコメディも同傾向ということは、ドラマの世界も均一化しているのだろうか。
制作者にしてみれば視聴率を気にして、万人受けする八方美人風な作品になりがちなのはやむを得ないかもしれない。だが視聴者側(即ち私個人)としたら、却って中途半端な作りが際立ってしまう。
“八方美人”の語は大抵否定的な意味で遣われる。それはなぜか。欠点のないことが欠点だからである。主人公の偏屈な中年男のように、もっと徹底して欲しい。
OST盤から一曲貼っておきましょう。
☆ 그대는 예뻐요(君は綺麗だ)歌;신혜성(シン・ヘソン) ☆
歌うシン・ヘソン(申彗星)という人は、SHINHWA(神話)とかいう男六人組グループの一員でK-POPS界では結構有名らしい。
ところでこのドラマ、日本版のリメイクだとか。ウィキペディアによると、2006年関西テレビ制作なのだそう。
未見でしたが、これも貼っておきましょう。
☆ 結婚できない男 第8回 (日本版) ☆
制作年度からしてこちらがオリジナル。あらすじも人物設定も韓国版の下敷きになっていることがわかります。う~む、しかし、ちょっと見たところ必ずしもコメディとは呼べませんねえ。それに、何だか自分が主人公みたいで面映ゆい。ドラマに登場する俳優といい飼い犬といい、個人的には韓国版のほうを好みます。
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