《 第53話 》 「事件は飛ぶ」
【 あらすじ 】 あや子から電話で手紙の件を聞いた五郎八は、祝も同じキャバレーに向かったと答える。それを聞いて手紙が本物だと信じる柳木親子。祝からも安心して出向くようにと電話が入り、柳木博士はキャバレーに向かう。しかし、電話の主はどくろ仮面であった。
祝事務所。祝は五郎八に電話番を指示、繁・田坂等と出かける。
五郎八 「だ、誰だ。」
カボ子 「ばあ~、あたしよ。何て顔してんの。意気地なしねえ。」
五郎八 「だって、カボ子ちゃん、脅かすなよ。予告なしの訪問は失礼だぜ。」
カボ子 「そう、じゃ帰るわ。」
五郎八 「あ、あ、あ、カボ子ちゃん待ってくれよ。せっかく来たのに帰るなんて、そんなのないよ~ん。」
カボ子 「うふ。じゃ可哀想だから居てあげる。ふふふふ。」
五郎八 にっこり 「ほんとに?」
カボ子 「ねえ、祝先生は?」
五郎八 「うん、それなんだよ。カボ子ちゃん、実はね・・・。あっ、いけね、ヒミツ、秘密。」
カボ子 「な~によ。ボクとキミの間に秘密なんて、水くさいぞ。」
五郎八 「でもさあ、キミとボクの間でもさ、言っていいことと悪いことがあるだろう? ね、これは、秘密中の秘密なんだからさ、ヒミツにしておいてくれよ。」
カボ子 「ふ~ん。あ、わかった。祝先生、重要な用件で何処かへ出かけたんでしょ。」
《 第54話 》 「拳銃は招く」
【 あらすじ 】 祝事務所にやって来たカボ子は嫌な予感がすると話し、不安を覚える五郎八。その頃、銀座のキャバレーでは、変装したとみが柳木博士に声をかけ地下室のアジトへと連れ込む。待っていたのはどくろ仮面だった。そして祝と田坂もキャバレーに。
第53話の続き。
五郎八 「そんなこと言ったって、これだけは勘弁してくれよ~。」
カボ子 「でも、あたし、予感がするのよ。」
五郎八 「どんな?」
カボ子 「なにか、とてつもない大事件が起こりそうな気がするの。誰かが死ぬわ。」
五郎八 目を丸くして 「え~っ。カボ子ちゃん、縁起でもないことを言ってくれるなよ。いくら先生だって、生身の身体だからねえ。で、でもそうなったらどうしよう。」
カボ子 「だから何処行ったのよ~。」
五郎八 「銀座館ってキャバレーだよ。」
あ~あ、五郎八さん、とうとう最高機密を喋ってしまいましたね。「秘密」というのは、こうして身近な信頼している人から逐次洩れてしまうものです。こうして、どくろ仮面の思惑(計画・予定)通り、祝・博士等を誘き寄せる罠にまんまと引っかかります。が、しかし・・・。
結果を知らない“生放送”なら、ハラハラドキドキの緊張が続きますが、繰り返し視てしまった今、どくろ仮面の思惑通りに万事、事が運ぶかというとそうはならない。ここが、世の中の面白いところですね。あくまで「作り話」ではありますが、現実社会とて同じでしょう。
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